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ラインが読めない!そんなときは立ち位置をズラし、ラインを「3D化」すると見えてくる

あなたもパター巧者になれる!藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方 第18回

2023/03/30 ゴルフサプリ編集部

ゴルフグリーン

スコアアップには賢いコースマネジメントが不可欠。とくにパットはその成否がスコアに直結するためマネジメント力を磨くことがとても重要だ。

GOLF TODAY本誌 No.610/138〜141ページより
取材・構成・文/小山俊正 撮影/圓岡紀夫 取材協力/葛城ゴルフ倶楽部

ピンポジションから逆算して戦略を立てる

ピンポジションから逆算して戦略を立てる
ピンに対して上りのストレートラインにつける。これを戦略の柱にする。

パットのマネジメントは、グリーン上だけのことではありません。パット数を減らすには、ティーイングエリアに立った時点でその作業を始める必要があります。私の場合、ティショットを打つ前に「ピンポジションはどこか」「どういう傾斜にピンが立っているか」を確認します。そして「グリーンのどこにボールを乗せるのがベストか」を考えます。

一般的にグリーンのベストポジション、言いかえると、カップインの確率が一番高くてやさしいのは、「上りのストレートライン」ですよね。このラインにつけるには、セカンドショットをどこから打てばいいのか。そのセカンドを実現するにはティショットをどう打てばいいのか。このようにしてピンポジションから逆算して戦略を立てます。

意識することがスコアアップに向けての近道

ピンポジションから逆算して戦略を立てる
上りのストレートラインなら、強気にしっかり打てる。カップインの確率が一番高くなるのはもちろん、3パットのリスクも減る。

上りのストレートラインでも、ベタピンを狙うか、それとも1ピン、あるいは2ピン以内を狙うかは、残りの距離やライ、風向き、グリーンコンディションなどの状況に応じて決めます。

これは上級者向けのマネジメントですが、アベレージクラスのプレーヤーでも、上りのラインにつける(乗せる)ことをつねに意識しましょう。すぐに結果が出なくても、この積み重ねにより、3パットが減少しスコアアップが実現します。

Get in!攻略ポイント1 ティーイングエリアでグリーンの攻め方を考える

ティーイングエリアでグリーンの攻め方を考える

ティショットを打つ前にグリーンに関する情報を確認して戦略を立てる

打っていい所と悪い所を見極め、リスクマネジメントをしながらコースを攻略しよう。

Get in!攻略ポイント2 上りのラインを残す

上りのラインを残す

上りのストレートラインにつけることが理想だが、ストレートラインでなくてもピンの下側(低いエリア)にボールを乗せることが大事

こうすれば上りのラインが残り、カップインの確率が高くなる。

Get in!攻略ポイント3 グリーンが読めない時は、見る角度を変えてパットのラインを3D化

ボールとカップの高低差を見ながらラインを立体的にとらえる

グリーンを読む

立ち位置をズラしてラインを斜めに見ると傾斜や高低差、距離感がわかりやすい。

グリーンを読む時は、グリーンの外側から全体の傾斜をおおまかに把握したうえで、ボールとカップ(ピン)を結んだラインの後方線上に立つことが基本です。

しかし傾斜を読み切れず、ボールが右に曲がるのか左に曲がるのか、わからないケースがあります。このような場面では、立ち位置(グリーンを読む場所)をズラすのが効果的。

グリーンを読む

ラインの左側だけではなく、右側にも立てば、より多くの情報が入る。太陽の位置や光の加減によってもグリーンの見え方が変わるため、あらゆる角度からチェックする。

見る角度を変える、つまり「ラインを斜めに見る」ことがポイントといえます。私の感覚でいうと、斜めに見ることでラインを3D化。ボールとカップの高低差を見ながら、ラインを立体的にとらえてグリーンを読みます。

3D化が難しくても、立ち位置をほんの少しズラすだけで景色が変わり、見えなかった(気づかなかった)傾斜やマウンドが見えることもあります。

カップの反対側に回り込む

カップの反対側に回り込む

立ち位置をズラしたら、次はカップの反対側に回り込み、ラインを見る。スロープレーにならないように素早く行動し、ラインをぐるっと1周するのが理想的。

Get in!攻略ポイント4 順目か逆目か、花道やカラーは芝の向きをチェック!

順目はパター、逆目はショートアイアンかウェッジで寄せる

花道やカラーはボールが跳ねやすく芝に喰われやすい。それを考慮して打つ。
花道やカラーはボールが跳ねやすく芝に喰われやすい。それを考慮して打つ。

ボールがグリーン手前の花道やカラー(グリーンエッジ)に止まっている時、どのように寄せるのか。これも一つのマネジメントです。

大事なのは、順目か逆目か、芝の向きをチェックすること。なぜならグリーンより芝が長いぶん、ボールとのコンタクトの強弱やコロがる距離に大きく影響を与えるからです。

傾斜などの状況を的確に判断
芝の向きに加え、ボールからグリーンまでの距離やピンまでの距離、傾斜などの状況を的確に判断することが大事。

とくに逆目は、見た目以上に芝の抵抗が大きく、ボールが跳ねたり芝に喰われたりします。それらの不確定要素は自分でコントロールできないので、コロがりを計算しにくい。状況によってはパターで打つと距離感が難しく、アプローチのほうが簡単になるケースもあります。

順目はパター、逆目ならショートアイアンかウェッジがオススメですが、「アプローチが苦手」「ミスせず確実に寄せたい」という人は、無理をせず、パターでやや強めに打ちましょう。

迷ったらパターを選択

迷ったらパターを選択

本番は緊張やプレッシャーが強くなるため、「どうしよう」と迷った時はパターを選んだほうがいい

不安があると手が動かなくなり、アプローチだとチャックリなどのミスが出やすくなる。




藤田寛之

藤田寛之
ふじた・ひろゆき(葛城GC)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。ツアー18勝。年齢を重ねるごとに勝ち星を増やし、40代で12勝をマーク。2012年には年間4勝を挙て43歳にして初の賞金王に輝いた。23年連続で賞金シード入り。得意クラブはパター。


【藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方】

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