左手甲をフェース面に見立てる!?カップまで1~2mという微妙な距離の攻略法を藤田寛之がレッスン
あなたもパター巧者になれる!藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方 第19回
俗に言う「入れごろ、外しごろ」とは、カップまで1~2メートルの微妙な距離を指す。この距離を攻略してスコアアップを目指そう!
GOLF TODAY本誌 No.611/60〜63ページより
取材・構成・文/小山俊正 撮影/圓岡紀夫 取材協力/葛城ゴルフ倶楽部
スパットを意識することでカップを消す
カップインの確率を高める"その1"
カップに惑わされずにスパットに対して真っすぐ打ち出す。
カップまで1メートル以内はもちろんのこと、1~2メートルくらいの微妙な距離をいかに決めるか。これがスコアアップの大きなポイントといえます。
しかし本番になると、カップに入れたい、結果を早く見たいという気持ちが強くなるあまり、ヘッドアップやスエーなどのミスが出がちです。これを防いでカップインの確率を高めるには、次の二つの方法を試してみましょう。
一つは、「カップを消す」ことです。
パットのラインを読み、ボールがカップインするイメージを作ったら、そのライン上にスパット(目印)を見つけます。そして、そのスパットにボールを打ち出すことに集中する。
こうするとカップへの意識が徐々に小さくなり、頭の中でカップを消すことができます。反対にカップを意識すればするほど、緊張して体が硬くなり、余計なミスが出たりするので注意しましょう。
カップインの確率を高める"その2"
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頭の中でカップを消すと体が左に流れず本来のストロークができる。
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カップを意識するほどヘッドアップやスエーのミスが出やすい。
もう一つは、構えたときの目のラインをズラさないことです。ターゲットラインに対し、両目を結んだ目のラインを平行にセットし、それをインパクト後までキープすることが大切。フォローでこのラインが斜めになるのは、頭や体が動いている証しです。
Get in!攻略ポイント1|スパットはボールから50センチ以内
ボールから10~50センチくらいのライン上にスパットを見つけて、そこをボールが通過するように打つ。
このことに集中すれば、カップの存在が消えてミスを防げる。
Get in!攻略ポイント2|アドレス時の目のラインをキープ
両目を結んだ目のライン(右写真のシャフトの向き)をパットのラインと平行にセットし、顔の向きが変わってもキープし続ける。フォローで斜めになるのはNG(左写真)。
Get in!攻略ポイント3|【方向性アップのコツ】左手甲にある「目」でカップを見る
「左手甲=フェース面」と見立てて、その両者を連動させるのも有効
アマチュアの方は「入れごろ、外しごろ」の距離になると、カップを何回も見てその存在を過剰に意識するため、ミスパットを招いています。アドレスで右肩が前に出て肩のラインが開くのも、そのためです。
そこで、目でカップを見るのではなく、「左手甲に目がある」と仮想し、その目でカップを見ましょう。
左手甲の向きはパターの握り方によって異なり、厳密に言えばカップ方向を向いていないかもしれませんが、「左手甲にある目でボールを見る」というイメージが有効。向きが多少ズレていても、左手甲の向きを保つことで方向性が良くなります。
また、「左手甲=フェース面」と見立てて、連動させる方法もあります。フェース面と左手甲が平行になるようにパターを握り、左手甲を真っすぐ動かす。するとフェースの向きが一定になり、ボールを真っすぐ打ち出せます。
左手の握りが浅い人に最適
左手の握り(かぶせ方)が浅い人は左手甲が斜め下を向くので、「左手甲にある目でカップを見る」というイメージがわきやすい。
アドレスからフォローまでその目でカップを見続けよう。
Get in!攻略ポイント4|【意識する部位は自由】右手のヒラとフェース面をリンクさせる
どこか1か所をフェースのガイド役として設定し連動させる
フェース面と右手のヒラの向きが揃うようにパターを握る。
パットは「感覚」が大事で、セオリー通りに打ったとしても、自分の感覚に合わなければうまくいきません。
ですから、左手より右手を意識したほうが打ちやすいという人は、右手のヒラとフェース面をリンクさせてみましょう。
フェース面と右手のヒラが平行になるようにパターを握り、一体感を高めて動かせばストロークが安定します。
フェース面と右手のヒラを連動させればストロークが安定する。アドレス時に両者の向きが完全に一致しなくても、リンクさせて一体感を高めることが大事。
パットに限らずゴルフが難しいのは、コントロールしたい(操作したい)クラブのフェースが体から一番遠い所にあるからです。
左手甲や右手のヒラといったフェースよりも体に近い部位を意識したほうがコントロールしやすく、動きの質や精度が高くなります。
意識する部位はどこでもOK。極論すれば、指先や骨でもかまいません。
どこか1か所をフェースのガイド役として設定し連動させることが、方向性アップの秘訣です。
左ヒジでもOK
アドレス時の肩と腕の三角形、あるいは五角形をキープし、ショルダーストロークを重視する人は、左ヒジとフェース面をリンクさせてもいい。
左ヒジを意識することで、手首の余計な動きを抑えることができる。
藤田寛之
ふじた・ひろゆき(葛城GC)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。ツアー18勝。年齢を重ねるごとに勝ち星を増やし、40代で12勝をマーク。2012年には年間4勝を挙て43歳にして初の賞金王に輝いた。23年連続で賞金シード入り。得意クラブはパター。
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