その練習時間ぶっちゃけムダ!?100切りゴルファー必見、ヘッドスピードアップとミート率アップではどっちが飛ぶようになるか教えます
飛ばしたい!と思うのは、レベルを問わずゴルファーなら当然のこと。そこで、100切りを目指すアマチュアにとって飛距離を伸ばす近道がどちらなのかを教えます。
ミート率アップを目指すのが飛距離を伸ばす近道
「100切りが目標というレベルのアマチュアゴルファーが、今よりもっと飛距離を伸ばしたいと思うなら、間違いなくミート率アップを目指すべきです」
こう語るのは、若手女子プロの鶴岡果恋や澁澤莉絵留、村田理沙のコーチをつとめるとともに、関東ゴルフ連盟チームKGAジュニア技術担当コーチをもつとめる重田栄作プロ。
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100切りレベルのアマチュアは、そもそもクラブフェースとボールがうまく当たりません。当たらないからボールを飛ばすこともできず、またミスショットになるわけです。
そのような人たちに『ヘッドスピードをアップさせればもっと飛ぶようになるよ』と言っても意味はありません。というか、そのようなことを言うコーチがいたら、それは無責任もしくは他人事としか思っていないのでしょう。
当たり前のことだと思われるでしょうが、やはりフェースとボールがきちんとコンタクトするスイングを身につけるのが飛距離アップへの近道です。これをないがしろにしてヘッドスピードを上げようとするのは、単にぶんぶん振り回しているにすぎません。
アマチュアがヘッドスピードを上げるのは、ほとんど不可能
ご存知の人もいるかと思いますが、飛距離アップを語るうえで欠かすことのできないものが『飛距離の3要素』です。
【3要素】
(1)ボール初速(2)スピン量(3)打ち出し角
この3つのデータが理想値に近ければ近いほど、飛距離を得られるわけです。
この3要素を見て『!』と思った人は鋭いですね。そう、3要素にはヘッドスピードが入っていないのです。
一般的に、ヘッドスピードが速くなればボールを遠くまで飛ばすことができると言われています。しかし、もしそれが飛ばしにとって不可欠なものならば当然、3要素に含まれているか、もしくはヘッドスピードを加えた4要素になっているはずです。
このことからも、ミート率アップを目指したほうが飛距離アップが手に入ると言えますね。
では、ヘッドスピードは飛距離アップにとって不要なのかというと、そうではありません。飛距離を伸ばすうえでヘッドスピードを上げることはとても大切な要素ですし、ヘッドスピードが上がれば当然、飛距離も伸びるのです。
こう言うと、『なんだ、やっぱりヘッドスピードも大切なんじゃん。だったら、そっちを目指そう』と思うアマチュアもいるでしょう。でも、言葉は良くありませんがぶっちゃけて言うと、アマチュアゴルファーはヘッドスピードをアップさせることなどできません。
毎日ジムに通って筋トレをして、大幅に筋肉量を増やし、走り込んで下半身を鍛え、さらに瞬発力に磨きをかけるなどをしても、やっと1m/s〜2m/s上がるかどうかです。ヘッドスピードを上げるというのは、こういう世界の話なのです。
プロはともかく、アマチュアが上がるかどうかさえわからないことに取り組んでも時間のムダです。
ヘッドスピードが速くなっても、ミート率が低いと飛ばせない
仮にヘッドスピードを上げることができたとしても、3要素のひとつである『ボール初速』が速くならないと飛距離アップはできません。
その理由は、ボール初速が遅いとミート率が低い数値にしかならないからです。
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ミート率は、ボール初速÷ヘッドスピードで算出できます。1.50が理想値といわれますが、それ以上のプロもいます。ここでは1.50を基準に説明しましょう。
例えばボール初速が60m/sで、ヘッドスピードが40m/sならミート率は1.50になります。ヘッドスピードが40m/sでボール初速が60m/sの人は非常に優れていて、なかなかお目にかかれません。スイングパスや入射角、ヒッティングポイントなど、ほぼすべてが満点のスイングの持ち主です。
一般的にアマチュアゴルファーのミート率は1.30程度といわれますが、それ以下の人もたくさんいます。100切りレベルの人は、1.30に届かないことがほとんどでしょう。ミート率が1.30でヘッドスピードが40m/sなら、ボール初速は52m/sということです。
そして、ボール初速の4倍がドライバーの推定飛距離といわれるため、60m/sなら240ヤード、52m/sなら208ヤードになります。このことから、いくらヘッドスピードが速くなったとしてもミート率が低いと、それほど飛ばないということがわかるでしょう。
そのため前述したように、きちんとボールコンタクトができるスイングを身につけて、ミート率アップを目指すことが飛距離アップにつながるのです。
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宮川岳也(みやかわ たけや)
ゴルフ雑誌編集記者を経てフリーのゴルフライターに。レッスンやギアはもちろん、ゴルフの歴史などにも精通。また、無類のスイングマニアで、スイング理論が大好き。ここ数年は競技ゴルフに明け暮れ、毎日の練習を自らに課している。
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