永峰咲希のパーオン率がアップ!「8〜9割の力で130ヤード飛ばせると、125ヤードが打ちやすくなる」
進化する技術「私流」トーナメントにおけるプロのコメントからテクニックを深掘り!VOL.12
今季は優勝こそないものの、単独2位などトップテン入りが5回ある永峰咲希。昨年はトップテン入りが一度しかなかったことを考えると、復活ぶりを感じさせる。その理由として、ここ数年よくなかったパーオン率の数字が上がってきたことが挙げられる。アイアンショットの距離感がアップしたことで、グリーンに乗るだけでなく、バーディチャンスにつける回数も増えた。永峰によれば、ポイントはフルショットしないことだというが、微妙な距離感をコントロールできるようになったのは間違いない。果たしてどのように工夫しているのだろうか。
GOLF TODAY本誌 No.616/132〜133ページより
撮影/相田克己
取材トーナメント/2023 NEC軽井沢72ゴルフトーナメント
イラスト/庄司 猛
「スイング幅を小さくしたほうが距離感をコントロールできます」
アイアンショットの中途半端な距離は、トップの位置を少し変えるだけ
ボールに対してクラブヘッドが鋭角に下りてくるとスピンが多くかかり過ぎるが、緩やかな軌道で下りてくると適正なスピン量で打てる。
以前の永峰咲希は、アイアンショットの際にフルスイングでの飛距離を基準としていた。
例えば9番アイアンのフルショットで130ヤード飛ばし、それよりも短い距離はスイングを小さめにして対応するという具合だ。ところが、今年の5月にコーチから「100パーセントの力で振らなくても、フルショットと同じ距離を出せる」とアドバイスされたことで、考え方が変わったという。
永峰咲希 「8〜9割の力で130ヤードを飛ばせるようにすると、125ヤードを打ちやすくなりました」と永峰。
フルスイングだとトップからインパクトまでの距離が長くなるので、スイング軌道にブレが生じやすい。ところが、スイング幅を小さくするとそのブレがなくなるので、ミート率が上がり、結果的にフルスイングと同じ距離が出る。
自分なりに130ヤードが出るトップの位置を理解したら、あとはその位置を少し下げるだけで簡単に125ヤードを打てるようになった。中途半端な距離を打つ際、トップの位置がより明確になったことで正確さが増したわけだ。さらに、
永峰咲希 「ライン出しはスイング幅を小さくすることで行うと、緩やかな軌道でインパクトを迎えるのでミスヒットがなく、縦距離が安定するようになりました」
と永峰。低い位置からクラブが下りてくることでボールに対するスピン量も安定するようになり、結果的にピンに寄る確率がアップした。
スイングを見てみよう
フルショットでの距離を打とうとすると、少しのミスでも目標に届かなくなるため、力みにつながりやすい。コンパクトトップならば目一杯の力で振ることがないため、バックスイングでもスムーズにトップの位置までクラブが上がりやすい。
リラックスした状態でバックスイングを行えるのでダウンスイング以降のミスも最小限に抑えられる。
コンパクトトップにすることで、緩やかな軌道でクラブを下ろせるようになり、インパクトゾーンが長くなる。そのぶん、縦距離だけではなく、方向性もアップする。
また、極端にボールの真上からクラブヘッドを下ろすことがないため、ボールへのスピン量も必要以上に多くならず、ショートアイアンでもバックスピンがかかり過ぎて戻り過ぎることも減る。
緩やかな軌道でクラブを下ろした方がミート率は上がるため、左右へのブレが少ない。ボールを目標まで運ぶイメージが出てくるので力むことも少なくなる。
ボールに対して縦回転のスピンがかかりやすく、横風などの影響も最小限に抑えられる。
後方画像もチェック
トップをコンパクトにしてからは「これぐらいの大きさでもこれだけの飛距離が出ることを認識できた」という永峰。その結果、微妙にバックスイングの大きさを変えることで中途半端な距離を打ちやすくなった。
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