ボールを打たずに上手くなれる!? 連続素振りを日課にするとスイングはみるみるキレイになるぞ
ゴルフコーチ・兼濱開人がレクチャー 初心者から覚える『キレイなスイング』の作り方! VOL4
兼濱開人コーチが初心者にも分かりやすくレッスンする『キレイなスイングの作り方』シリーズ。第4回はキレイなスイングを早くマスターするための素振り練習法を紹介しよう。ボールを打つ練習もいいが、気づかないうちに間違った動きが見についてしまう危険性があるという。その点、ボールを打たない練習なら正しい動きを早く覚えられる。
構成/三代 崇 写真/相田克己 協力/学芸大ゴルフスタジオ
「連続素振り」をやればやるほどキレイなスイングが早く身につく!
トップとフィニッシュの間を往復させる素振りを日課にしよう
ゴルフはクラブという道具を使って、自分が狙ったターゲットに向かってボールを打つスポーツです。「ボールを正確に飛ばす」のが究極の目的ですから、ボールを打つ練習に一生懸命励むのはとてもいいことだと思います。
ところがボールに当てることに夢中になっていると、間違った動きが癖になってしまうことがよくあるので注意が必要です。
ゴルフの練習はボールを打つだけではなく、ボールを打たない練習もあります。その代表格が「素振り」です。
実を言うと、ボールを打つよりは素振りをしたほうがキレイなスイング作りに絶対に役立ちます。ボールを100球打つくらいなら10~20回素振りをしたほうが上達に直結すると断言してもいいくらいです。
素振りといってもいろいろありますが、ボクのイチ押しは「連続素振り」です。クラブは何でもいいですが、ドライバーがベストでしょう。ドライバーに限らずいろいろなクラブでも連続素振りをしてください。
最初は型にはめないで、クラブヘッドでキレイな円を描くつもりでスイングしましょう。アドレスしたらトップへと上げて行き、フィニッシュへと振り抜きます。
フィニッシュからはトップへと巻き戻すイメージでスイングします。この要領でトップとフィニッシュの間を何度も往復させるのです。
連続素振りをしていると「同じ軌道を描く」感覚がつかめる
ドライバーはシャフトが一番長くて軽いクラブですから、先端のクラブヘッドを感じにくいという点があります。
その点、トップとフィニッシュをしばらく往復させて振っているうちに、クラブの運動を妨げない両手の適切な握り圧がつかめてきます。肩や腕を脱力させてクラブの重さを感じることで、クラブヘッドが同じ軌道を描きやすくなるのです。
連続素振りによってアドレスでのカラダとボールの適切な間隔や、トップからダウンスイングへの切り返しのタイミング、フィニッシュへとリズムよく振り抜いていく感覚など多くの気づきが得られます。
一番の長所はクラブヘッドの軌道が残像として見えてくるということ。ゴルフのスイングは言ってみれば「同じ運動の繰り返し」に過ぎないわけですから、常に一定した軌道をイメージすることで自然にインパクトの正確性もアップするのです。これはドライバー以外のどのクラブも一緒です。
スイングの途中で余分な力が入ってしまう。両手をこねたり両ワキがあいたりする。こうした間違った動きが生じると一定した軌道で往復スイングができなくなることもわかります。
キレイなスイングを早く身につけたいと願うなら連続素振りだけをしていればOKです。ボールを打つ練習はそんなに多くやる必要はありません。
初心者だけではなく,キャリアが長い割にはなかなか上達しないままでいるというゴルファーの方々にも連続素振りがオススメです。
練習場にしばらく行かないで毎日連続素振りだけをしていたら、すぐに100や90が切れたという人が多くいらっしゃいます。
初心者でしたらピュアなうちに正しい動きをカラダに覚え込ませましょう。悪い癖がつかないまま、どんどん上手くなるはずです。
1日10~20スイングだけでもいいですから、連続素振りをぜひとも励行してください。ちなみにボクのゴルフ座右の銘は「連続素振りしか勝たん!」です。
兼濱開人
かねはま・かいと
1990年9月11日生まれ、沖縄県出身。ジュニア時代から各大会で活躍。現在は学芸大ゴルフスタジオ(東京都目黒区)のヘッドコーチとして多くのアマチュアをレッスン。整体師としての知識を活かしたカラダにやさしい生涯スイングの指導が定評。飛ばしを追求し、19年のドラコン大会で平均329ヤードを記録して優勝した経験を持つ。
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