カッコ悪いチキンウイングを直すには「肋骨弓」を意識!ところで「肋骨弓」ってなんだ?
みんなの胸郭コンディショニング【第8回】
みやざわ整骨院院長・ツアーコーチ兼プロトレーナーの宮澤大助氏が提唱する「THPソリューション」。胸椎と骨盤のバランスを整えることでゴルフの上達を促す。カッコ悪いスイングも胸郭の意識で変えられる。
GOLF TODAY本誌 No.627/80ページより
写真/相田克己 モデル/宮澤祐助プロ
左ヒジが引けるスイングは嫌だ!
左ヒジと「肋骨弓」を連動させて動かしたい
左ヒジがインパクトからフォローにかけて引けて手羽先のような形になることから、名付けられた「チキンウイング」。この左ひじの引けも胸郭のトレーニングと意識で改善できるという。
「左ヒジが引けてしまうのは、本来肋骨の下側にある弓状の肋骨弓の横になければならないポジションから左ヒジが外れて、肩関節を外旋する棘下筋の動きを促さないのが原因です。肋骨弓とヒジ、この2つが正しいポジションから離れるとゴルフスイングに限らず、運動では悪い動きにつながる場合が多くあります」(宮澤氏)
つまり左ヒジの引けであるチキンウイングを直すには、肋骨弓と左ヒジが正しく連動するように心がければいいとのこと。
「スイングではなく、両手で重いものを下から抱えて左側に投げると考えてみてください。両ヒジとヒジの高さにある肋骨弓を意識して、ワキが締まった状態のまま右側に揺さぶって左に投げる。とくにリリースするときは左のヒジと左の肋骨弓を意識して投げていると思います。ヒジと肋骨弓が離れてしまうと、うまく体が使えなくなり、ヒジが外れて体が前に出てしまうしかなくなります」(宮澤氏)
スイングでも同じで左の肋骨弓に合わせて左腕が回外してくればチキンウイングにはならない。これが上手く「ヒジをたたむ」という動きになる。
「胸郭が基準で動く、左ヒジが胸郭になるべくついていっている。最終的にフォローでシャフトが立てばいいんですよね。腕が回外している状態で左胸が後ろに開いているイメージで使えれば良いのですがね」(宮澤氏)
チキンウイング防止の運動も2つ教えてもらった。
「左ヒジを90度に曲げて肩の高さに上げたら、前腕を後ろに倒すイメージ。ゴムチューブを誰かにもってもらうか柱などに結び付けて後ろに引っ張る感じで動かすとフォローでのヒジのたたみ方がわかると思います。もうひとつは右足でゴムチューブを踏んで、シャドースイングをしながら左ヒジを下に向けたままヒジと胸郭とが離れないように腕をターンさせる運動。これもオススメですね。左ヒジと肋骨弓が離れない! これがポイントですよ」(宮澤氏)。
チキンウイング防止の胸郭トレーニング
右足でチューブを踏んで左上に引っ張る
右足でチューブを踏んだらスイングの動きをしながらヒジをたたみながら左上方向に引っ張る。左ヒジと左肋骨弓が離れないように意識する。
チューブを持って上げた左腕を背面に引く
チューブを柱に結ぶか誰かに持ってもらい左手に持つ。左腕を90度に曲げて背中側に引っ張る。左腕をたたむときに必要な筋肉の動きがわかるようになる。
宮澤大助
治療家・プロコーチ
牧野裕、芹澤大介や女子プロ、野球選手からJリーガー・相撲力士と様々な競技のプロ選手達の治療からトレーニングを指導。
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