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パッティングにこそ「型あり」!好調を維持するパターの選び方・調整の仕方【1】

【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】

2024/11/30 ゴルフサプリ編集部

クラブ選びのスペシャリスト・ダグ三瓶(みかめ)がアマチュアゴルファーへアドバイスをおくるコーナー。ゴルフクラブを買う際に必要な「正しい知識」を教えてくれる! スコアに直結するパター選びのヒントを聞いた!

みなさん、パッティングは本当に難しいですよね!でも、ゴルフにおいて、パットをしないで終わることはほとんどありません。基本的には、ゴルフの最後のストロークではパターを使うことになりますし、ほとんどの方が1ラウンド中、最も使うのもパターでしょう。

そのパターをどう選ぶのか?は、もしかしたらみなさんのゴルフを左右すると言っても言い過ぎではないと考えています。

そして、パッティングにおいて、一番に言われていることは、「パッティングに型なし」、結果がすべて、入ればよい!というものでしょう。

もちろん、結果についての異論はありません。やはり最後は入らないと終わりません。
ですが、「パッティングに型なし」ということは、僕の中ではないと考えています。
「パッティングこそ型あり」と考えています。

基本は一つ! やはり真っすぐに転がすこととなりますから、スクエアにストロークして、スクエアに当てることだと考えています。

もちろん、ストロークや、フェースの向きがズレていても、入ることはあるでしょう。
そういう感覚で、ストロークは少しアウトサイドインだけど、うまくフェースを開いて当てて打ち出したい方向に打っている方も多数います。(インサイドアウト+クローズフェースの方もいらっしゃいます)

こういった方は結果も出るので、上記のやはり「パッティングに型なし」ということにつながっていくのだと思います。

ですが、こういった繊細な微調整に頼ったストロークをしている方は、調子が悪くなった時に急に入らなくなったり、調子の波が激しくなったりします。

もちろん、そのままずーっと好調の方もいます。それは自分の型を持っているからであって、その人なりの型を維持できれば、調子も良いままということもあり得ます。

そうであれば、やはり、しっかりとした基本に沿った型を目指していくことで、調子の維持をしていくことこそが、よりハイレベルなゴルフを目指せるのではないでしょうか?

そしてその調子を維持するためのパターの選び方、調整方法をご提案したいと考えています。


パッティングも基本に沿った型を目指していくことで、調子の維持をしていくことこそが必要。

ボール位置は目の下?

多分に漏れず、パッティングで一番大事なものはアドレスです。
よく、目の下にボールを置くことが良いと考えていて、それをアドレスの指針にされている方もいらっしゃいます。

そのやり方はダメではないのですが、目の下にボールが来ても、まっすぐに打ちにくい構え方をしている場合もあります。

実は、目の下にボールが来るのは結果であって、本来はヘッドが真っすぐに動きやすいように、腕や手が真っすぐに動きやすいようにするためのアドレスが必要です。

そして、その腕の位置や、手の位置を実現しようとすると、目の下にボールが来やすいということからチェックポイントになったという経緯があります。

ですから、まずは、ヘッドをスムーズにまっすぐに動かすための、腕や手が動くスペースをしっかり確保したアドレスを目指す必要があります。

「ボールが目の下」は結果であって、ヘッドが真っすぐ動きやすいよう、腕や手が真っすぐに動きやすいようにすることが大事。(写真/相田克己)

パターを好調の「ものさし」にする

そのために、一番重要な要素が、長さとライ角になります。

どうしても、ショートパットに自信がなくなってきたり、ここ一番で入れよう! と意気込んだりすると、ボールの位置が近くなりがちです。

アドレスでボールが近すぎると、クラブヘッドがアウトに膨らむように始動しがちです。
腕と手が動くスペースがなくなってしまう窮屈なアドレスなので、ヘッドも行き場を失って意図したところに動かしにくくなってしまいます。

もちろん、これでもうまく真っすぐに下ろしてくる方もいらっしゃいますが、ここもやはり感覚的な修正が必要になりますから、真っすぐ引けるようにまずは、体とボールの適正な距離を保ちましょう。

真っすぐ引けるために体とボールの適正な距離をキープしたい。

構えたいアドレスに合った長さにする

また、この長さを決める要素の一つが、パッティングストロークの支点となります。

パターはどこかを支点のように固定して、振り子のように振るのが理想的です。

実際に体のどこかにくっつけてストロークするのはアンカリング違反になりますが、パターのうまい方のストロークを見ていると、まるでどこかが支点になっているようにストロークしている方が多いです。

例えば、青木功プロは、手首が支点の方というとわかりやすいでしょうか?
逆に肩でストロークする方は胸が支点と考えています。

その支点を意識していくことで、肘の曲げ方やスタンス幅などが決まってきますので、それがやりやすい長さにしましょう。

長さに合わせて構えるのではなく、構えたいアドレスに合う長さにしていきましょう。

また、真っすぐにストロークするためには、ライ角は90度に近い方がやりやすいですが、上記のように、腕から下が動きやすいストロークにすると、少しボールから離れることになりますので、ライ角の調整は非常に重要です。

また、ロフトが立っているとはいえ、ライ角は出球の方向性に影響しますので、どちらか一方(ひっかける、押し出し)のミスの多い方は、ライ角を確認することが重要です。

その際、ショットの時のように、ややトゥ側が浮くようにする必要はありません。

パッティングストローク中のトゥダウンはわずかですので、アドレス時にソール全面がぴったりと着くライ角にしてみましょう。

腕が垂直にダラッと下がる所で構えるとボールは目の下になりやすい。そして肩の真下に手がくることもポイント! トム・ワトソンの構えが理想と言われている。(写真/Getty Images)

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。

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