フェアウェイを狙って打つとOBに行くなら、OBを狙えばいいんじゃない? 90の壁を崩す逆転の発想!
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント Season2 VOL.05 マネジメント編

ゴルフはターゲットスポーツともいう。ピンを真っすぐ狙いたくなるのも当然だが、リスクを背負わないようにすることも大事。視野を広く取ったマネジメントでスコアを作っていこう。
ゴルフトゥデイ本誌637号/102〜103ページより
取材・文/三代 崇 イラスト/北山公司
「自分の殻をなかなか破れず、上達のキッカケがつかめません」
A.「一度自分の常識を壊してみれば新たな発見が生まれます!」
これまでの自分の発想になかった事柄を試そう
つねに100を切れるレベルまできたけれど、90の壁を破れないままでいる。これはゴルフに対する思考が原因なのか? というご質問です。同様の悩みを持つゴルファーは大勢いらっしゃることと思います。
結論を先に申しますが、それならば自分の思考を捨てなくてはなりません。こうするともっと上手くなるだろうとか、こうすると飛ぶようになるだろう、こうすればよくなるだろうという思考をいったん手放してください。そして、その逆をやってみる。自分なりの法則や正しいと思い込んでいる事柄を一度捨てて、「これは間違っているだろう」と思っていること、「こうしたらダメ」と考えていることを試してみる。つまりタブーを犯すことが、自分の殻を破るキッカケ作りになるのです。

私はアマチュアレッスンで、「自分の殻を破るには、自分の範囲の外にあることにも進んでトライしましょう」とアドバイスしています。コースプレーでもOBのほうを向いて打たせたり、池やバンカーを狙って打たせたりします。ハザードを狙ってみると意外にその方向には飛んでいかないものです。フェアウェイを狙うとOBに行っちゃうけど、OBを狙ったら案外フェアウェイの方向に飛んでくれます。
「OBを狙って打てばOBには飛んでいかない」という発想なんてこれまではなかったはずで、そこから球筋のコントロールをマスターするコツがつかめてくるのです。池越えのショットやバンカー越えのアプローチも同様です。池やバンカーに入れるつもりでスイングすれば逆にミート率が上がり、クラブのロフト角どおりにボールが上がりやすくなることがわかります。
自分の常識を信じていればナイスショットが打てると思いたい気持ちも理解できますが、その常識の過信が思わぬミスを招くこともあるでしょう。だからこそ自分の常識を一度壊してみていただきたいのです。そこから新たな発見が生まれ、必ず上達のキッカケとなるはずです。

北野正之(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。

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