ゴルフスイング新常識|あなたにピッタリの飛ばしの下半身使いはコレだ!
カリスマコーチ、石井 忍プロによる新常識レッスン
フットワークをどう使うかはゴルファーの感覚次第。自分に合った下半身の使い方の見分け方を教えてもらおう。
[目次]
【ゴルフスイング新常識】カリスマコーチ、石井 忍プロによる新常識レッスン
第1回 体重移動はもう古い!自分に合った「足圧」で飛ばす!
第2回 あなたにピッタリの飛ばしの下半身使いはコレだ!
第3回 3タイプ別、飛ばしポイント【タイプ1】
第4回 3タイプ別、飛ばしポイント【タイプ2】
第5回 3タイプ別、飛ばしポイント【タイプ3】
トップの右足荷重でわかる、あなたにピッタリの飛ばしの下半身使いはコレだ!
体を左右に揺さぶってパワーを生み出す発想は時代遅れ
どうして体重移動の意識がいらなくなったかというと、クラブが進化したからです。パーシモン時代はシャフトが短く、クラブが重かったので、体を左右に揺さぶるような感じで体重移動を大きく使うことでパワーを生み出していました。
しかし現在のクラブはヘッドの大型化と軽量化、それに反発力の向上がこれだけ進んだため、左右の動きをできるだけ抑えて、構えたその場で体をターンするほうが合理的と考えられています。
スタンスの幅の中で体を回転し、それにともなって両足への圧力が左右に移動するのは自然なことです。
バックスイングでは背中を目標に向けるイメージで上体をしっかり回転するのは共通として、下半身の使い方には大きく分けて「左足の踏み込み」、「腰の回転」、「右足の蹴り」の3つがあります。
トップからダウンスイングへの切り返しから3つの動作が順に作動しますが、ゴルファーによって3つの動きのピークに違いが見られることがデータ検証で解明されています。
左足の踏み込み、腰の回転、右足の蹴りはすべてが連動すべきもので、一つだけでも欠けてはいけません。ただ、どの動きを強調すれば感覚的にマッチするかに個人差が生じるのです。
たとえばトップのポジションで、どの程度の右足荷重がしっくりするかを自己分析するという方法もあります。
トップの右足荷重量の多い人は左足への踏み込みを積極的に取り入れるのが適しているといえますし、逆に右足荷重が少なめの人は右足の蹴りをフル活用して飛ばすのが手っ取り早いでしょう。
バックスイングで体を右に回せば体重が右足に多く乗る。自然に生じる体重移動ならOKだ。
体重を右足に乗せようとして、バックスイングで頭が右足よりも外に出てはいけない。
頭を戻そうとして切り返しで上体が目標側に流れてしまい、ミート率が低下する。
【タイプ1】トップ時の右足加重が「80~90%」の人=左足の踏み込みのパワーが強い人
グラフは上から横の動き、回転、縦の動きの運動量を表したもので、このタイプは横の動きがもっとも強調されている。
【タイプ2】トップ時の右足加重が「70%前後」の人=腰の回転のパワーを活かしたい人
横の動きと縦の動きも働くが、このタイプはダウンスイングからインパクトにかけての腰の回転スピードがもっとも速い。
【タイプ3】トップ時の右足加重が「60%前後」の人=右足の蹴りのパワーが強い人
横の動きや腰の回転と比較して、縦方向への動きがもっとも強調されている。右足の強い蹴り上げで大きなパワーを生み出す。
下半身のパワーの伝達力がデータでわかる!マット型スイング解析器
データ分析にはエースゴルフクラブ赤坂に設置されているマット型のスイング解析器、「swing catalyst」を使用。アドレスの体重配分や両足にかかる圧力の変化、スイング中の横方向や縦方法への運動、体の回転量やスピードなどを瞬時に計測するスグレものだ。
石井 忍
いしい・しのぶ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日大ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとしての手腕を発揮。現在は金田久美子プロをはじめ、その他にも男女プロを指導。千葉、神保町、赤坂で「エースゴルフクラブ」を主宰し、学生やアマチュアのレッスンも行なっている。
※【足圧】足に圧をかけることで生まれるパワーを説明する時に、もっと読者の皆さんにわかりやすく説明できる言葉はないかと考案し、今回は「足圧」という言葉を編集部で造りました!
協力/エースゴルフクラブ赤坂
GOLF TODAY本誌 No.570 40~47ページより
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