淺井咲希が解説|FWで風に負けない低くて強い球が打ちたい
淺井咲希のFW&UT 微妙な距離の調整は私にお任せ!VOL.4
自己流スイングで昨年、見事に初優勝を挙げた、注目の黄金世代メンバー、「たぁーたん」こと淺井咲希(小杉CC)。誰もが経験したことのある「こんな時はどうすればいいの!?」など、ケーススタディや微妙な距離への調節法を教えます! 今回のテーマは「低くて強い球が打ちたい!」。
ゴルフトゥデイ本誌578号/132〜135ページより
右ヒザを左ヒザに寄せるだけで低くて強い球は打てる!
低い球を打つためにヘッドを低く出そうとして右肩が下がるのを防ぐため!
ミスに強いダウンブローを身につけよう
低い球を打ちたいときに、ダウンブローを意識すること自体は間違っていません。しかし、アマチュアの方で多く見られるのが、ダウンブローを意識するがあまりに、上半身を突っ込んでインパクトしてしまうこと。
その上半身の突っ込みは、トップから右肩が下がってインパクトしてしまうことが原因です。そうすると、球の上っ面からインパクトしてしまうので、ヘッドが地面に刺さってしまい、ダフりやチョロの大きな原因になってしまいます。
私も、低くて強い球を打ちたいときにはもちろんダウンブローの意識があります。私のイメージは球の真ん中を赤道として、赤道から南半球を「えぐる」ようにインパクトすること。そのためには上から叩かないことが条件です。そこで私はトップからダウンスイングと同時に右ヒザを左ヒザに寄せるだけのイメージを持ち、上半身の突っ込みを防いでいます。そうすることで右肩が下がらなくなり、球の赤道からインパクトすることができます。
それと、先ほど「えぐる」ようにと言いましたが、ここは赤道からインパクトしたら後はヘッドを地面スレスレに低く長く出すようなイメージを持つと簡単に自然なダウンブローになりますよ。
右ヒザを寄せることで、右肩が下がらない自然なダウンブローでインパクトできる
右ヒザを左ヒザに寄せてダウンスイングすることで、右肩が下がらなくなり上半身の軸をキープしたまま自然なダウンブローでインパクトすることができる。
ありがちなミス1|右肩が落ちて上半身で突っ込むようなダウンスイング
ダウンブローで低い球を打とうと、球を上から叩き込むように上半身を突っ込んで打ちがち。突っ込みの原因はダウンスイングで右肩が下がるから。
ありがちなミス2|右肩が下がり続けたまま下から煽るように打ってしまう
叩き込むのとは逆に、右肩が下がったまま下から煽るように打ってしまう。低くて強い球を打ちたいのであれば、ヘッド軌道の煽りは厳禁。
低い球を打つ時のインパクトのイメージ|「赤道」から「南半球」へ「えぐる」ようなインパクトのイメージ
ダウンブローに打ちたいからと言って、ただヘッドを低く長いフォローにするのではなく、「赤道」にしっかりインパクトした時に、右ヒザをしっかりと左ヒザへと寄せられればヘッドは自然なダウンブローとなる。
低い球を打つ練習|視界の左側を無くして、体の軸をブラさない
低くて強い球を打つには、体の軸にも芯を持たなければいけない。飛球線方向の視界を自ら隠すことで、頭が上がってしまったり左右に動くことがなくなり、体の軸をブラさないことにつながる。
低い球を打つポイント|球位置は真ん中。ハンドファーストはキツめでOK
「ヘッド軌道はできるだけアドレスの球位置だけで変えたいんです。その方が自然なスイングで振ることができるので、ミスの範囲も狭まります」
淺井咲希
(小杉CC)1998年6月13日生まれ。兵庫県尼崎市出身。2017年プロテスト一発合格。18年のQTで2位に入り19年度前半戦の出場権を獲得すると、同年8月の「CAT Ladies」で初日から首位を守る完全優勝で初優勝。20年度は初シードで臨む。
撮影協力/木更津ゴルフクラブ
【関連】
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・フェアウェイウッドの打ち方「ソールを滑らせるはインパクト後」小川泰弘プロ解説
【シリーズ一覧】
●VOL.1:ユーティリティで球が沈んでいるラフから芯を捉えるには?
●VOL.2:ユーティリティで微妙な距離を狙って打つには?
●VOL.3:フェアウェイからFWで高く打ち出すには?
●VOL.4:FWで風に負けない低くて強い球が打ちたい
●最終回:インテンショナルなフック球が打ちたい!