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「ボール横投げドリル」でアームローテーションを加えてスイング改造完了!

重田流シャロースイングが手に入るスイング改造ドリル! Vol.09

2021/03/10 ゴルフサプリ編集部

オフシーズンだからこそ取り組める、本格スイング改造を重田栄作がサポート! 目指すは、インサイドからクラブを下ろすことで浅い(シャローな)角度のインパクトを実現し、ビシッと球がつかまってビッグドライブを生む、いま主流のシャロースイング。応急処置ではなく、スイングを根本的に変えてあなたのゴルフをワンランク上のステージに導く「〝重田流シャロースイング〟が手に入るスイング改造ドリル」をじっくりお届けします‼︎

改造ドリルVol.9 「ボール横投げドリル」ならもっとも自然な“腕の返し”を習得できて理想の振り抜きに!

いま主流の、浅い角度のインパクトで精度&パワーアップを目指す「シャロースイング」に導く本シリーズも、いよいよ最終回です。繰り返しになりますが、そもそもプロ・上級者と、伸び悩むアマチュアのスイングには決定的な違いがあり、簡単にいえば、プロ・上級者はクラブが外側に上がって内側から下りてくるのに対し、アマチュアは内側に上がって外側から下りてきます。

プロ上級者のスイングのようにインサイドからクラブを下ろすことができれば、浅い角度のインパクト軌道が生まれ、シャロー(浅い)スイングが手に入ります。そのために、Vol.1Vol.2Vol.3Vol.4では始動からトップまでの動き、Vol.5では切り返し、Vol.6ではダウンスイング、Vol.7では一連の動きの確認方法、Vol.8では手に入れた理想のダウンスイングを確実にシャローなインパクトへつなげるためのドリルを紹介してきました。

今回は、ドリルを重ねてマスターしたシャローなインパクト軌道のメリットを最大限に引き出しつつ、利点を余すところなく球に伝えて確実に真っすぐ飛ばすための「振り抜き」についてお話しします。というのも、皆さんのスイングは、インサイドから下ろすシャロースイング軌道へ改造してきたことで、これまでよりもずっと内側からクラブが下りてきているはずです。そのため、何も意識せずに振り抜くと、極端なインサイド・アウト軌道となってアウトサイドへ抜けてしまい、プッシュアウトのミスを招く可能性もあるからです。

大切なのは、自然な〝インサイド・イン〟の軌道をイメージして、フェースをしっかり返してあげること。といっても、「手首を返す」意識は必要ありません。手首だけに意識を向けると「どう返せばいいの?」「どんなタイミングで?」などいろいろとハードルが高くなってしまうのに加えて、ちょっとしたタイミングのズレでプッシュアウトもヒッカケも出てしまうリスクもはらんでしまいます。

オススメしたいのは、腕全体の「アームローテーション」をイメージすること。右腕を内側にヒネる動きのことですが、この動きをマスターするのにうってつけなのが「ボール横投げドリル」です。まず、通常のオーバースローでボール投げの動きを再現してみます。投げ終わったあと右腕は内側にヒネられて親指が地面を向き、手の甲が内側、手のヒラが外側を向きます。これこそがもっともナチュラルに腕が内側へ返った状態。

このボール投げを、今度はゴルフスイングに近い形の「横投げ」で試してください。振り抜きではしっかり親指が下になるように意識します。タイミングや返し方など、細かいことを考えなくても自然と腕全体を返すことができますよね? この最も自然体である「腕の返し」をゴルフスイングに取り入れるだけでOK。感覚がつかめたらクラブを持って素振りを繰り返しましょう。手首だけではなく腕全体をローテーションさせる意識を持つことで、毎回同じ動きを繰り返しやすくなるため再現性の向上にもつながります。

腕をしっかり内側に返すことができれば、当然のことながらフェースも確実に返ります。ビシッと球をつかまえることが可能になるため、インサイドから下ろして浅い角度で迎えたインパクトの効果を十二分に球に伝えられるはず! 初めはゆっくりと繰り返しながら、徐々に通常のスイングスピードに上げて自分のものにしてください。

これで改造ドリルは終了です。Vol.1でお話ししたように、スイング作りは最も扱いやすい9番アイアンで行うことをオススメしています。9番アイアンでスイング改造をマスターできたら、ミドルアイアンやフェアウェイウッド、ドライバーと長い番手でも練習を重ねてもらいたいのですが、ここで注意点を一つ。スイング自体はどの番手も同じですが、番手に合わせて正しいアドレスをとることが不可欠だということを忘れないでください。

基本的に頭のある位置(重心)にクラブヘッドは下りてきます。つまり、そこがスイングの最下点。ドライバーなどティアップしているものは球より最下点が手前にきますから、頭も少し右にセットして構えます。一方で球が地面にある場合は最下点をボールに合わせたいので、頭はボールの正面にセットして構えます。迷ったときはこのことを忘れずに、実践ラウンドでニュースイングを披露できるように頑張ってください! きっと精度もパワーも数段アップしているはずです!


重田栄作
1968年6月18日生まれ。神奈川県出身。ジャンボ軍団・金子柱憲の専属キャディで4勝に貢献した後、03年にプロテスト合格。07年より山梨アーバングリーン八田でレッスン開始。現在は関東ゴルフ連盟チームKGAジュニアのコーチを務める傍ら、アマチュアからプロまで幅広くレッスン活動を展開中。女子プロの鶴岡果恋、澁澤莉絵留らの専属コーチも務める。

取材協力/長坂ゴルフ練習場(山梨県)
取材・文/今泉純子
撮影/本誌編集部



重田流シャロースイングが手に入るスイング改造ドリル!

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【シリーズ一覧】
●改造ドリルVol.1:「ボールコロがしテークバック」で、インに引く動きを徹底矯正!
●改造ドリルVol.2:「クラブ2本置きバックスイング」でヘッドと手の位置関係を叩き込む!
●改造ドリルVol.3:「壁(ネット)素振り」で“インに引かない!”を体感しよう!
●改造ドリルVol.4:「テコ上げバックスイング」で手元の位置をしっかり制御!
●改造ドリルVol.5:切り返しで手首を後ろへ折る動きが「タオルぐるぐるドリル」ならすぐわかる!
●改造ドリルVol.6:「クラブ2本置きドリルPART2」でダウンスイング時のクラブと手の位置関係を叩き込む!
●改造ドリルVol.7:クラブを「上げて下ろす」は外側から内側に動く「時計回りスイング」が鉄則! を確認しょう。
●改造ドリルVol.8:「鐘つきドリル」で確実にシャローなインパクトを実現する、手の位置と動きをマスター!
●改造ドリルVol.9:「ボール横投げドリル」ならもっとも自然な“腕の返し”を習得できて理想の振り抜きに!