ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.1
女子ツアー伝説の飛ばし屋 三塚優子がわかりやすくレッスン!
ゴルフの醍醐味といえば、やっぱりドライバーの飛ばし。真っ青な空に向かってボールが糸を引くように飛んでいくロングショットが打てたら、コロナ禍でたまっていたストレスも一気に解消できる。そこで女子ツアー屈指の飛ばし屋として活躍した三塚優子に飛距離アップのコツを聞いた。ドライバーが得意になれば、スコアだって大幅アップすること間違いなしだ。
頭をスタンス中央の真上にセットし、右目線で構えよう!
飛ばしのカギはミート率。最初にアドレスを重点チェックしよう
ドライバーの飛距離を伸ばすにはヘッドスピードやミート率、クラブの入射角などいろいろな要素が求められます。ヘッドスピードを上げるには筋力トレーニングでパワーアップに励むのも1つの方法ですが、私が重視するのはミート率。今でも260ヤード飛ばせるのは昔からずっとミート率を大事にしているからなんです。飛ばしたいと思うとスイング中にカラダを大きく揺さぶったり、体重移動を積極的に使ったりしたくなるけど、その反面、インパクトの打点がずれやすくてショットが左右に散らばったりすることになります。
ドラコンみたいに一発長打を狙うならそれもいいけど、ゴルフはスコアを競うスポーツですから、できるだけ曲がり幅を抑えて平均飛距離を上げることを考えましょう。今の筋力のままでもミート率アップを目指せば、だれでもすぐに飛距離が伸びるはず。そこで最初にチェックしてもらいたいのがアドレスです。私がレッスンしている練習場にやってくるゴルファーの方々のドライバーのアドレスを見ていると、ボールを上から覗き込むように構えるため、頭が左足の上の近くにある人がとても多いんですよ。そうするとバックスイングで体重が左足に多く乗って、ダウンスイングでは体重が右足に移動してしまうギッタンバッコン型のスイングになりやすい。あるいは上体が左に傾いたままでダウンスイングして上から鋭角に打ち込んでしまう人もいます。これがミート率を低下させてしまう元凶です。
ドライバーショットのアドレスの基本のポイントを整理しましょう。
・スタンスの幅はアイアンよりも広め。自分の肩幅が両足の内側におさまるくらいが目安。
・ボールの位置は左カカト内側の延長線上。
・頭をスタンスの中央の真上にセットし、ボールを右目で見るイメージで構える。
・左手よりも右手を下にしてグリップするので、右肩が少し下がった姿勢となるのが自然。
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基本のポイントの中で、ミート率アップの決め手となるのがボールを右目で見る「右目線」です。アドレスの右目線をスイング中もキープしましょう。ボールを右目で見続けるつもりでバックスイングすれば、左肩がアゴの下まで入りやすく上体の捻転が深くなり、飛ばしのパワーが蓄えられます。さらに右目線のキープによってカラダの軸が左右にブレにくくなり、ボールをややアッパーブローに、正確にとらえられます。ミート率が向上して飛距離が伸びるはずです。
右肩を少し下げれば肩のラインをスクエアにセットしやすい
それでもミート率が上がらないという人は、アドレスのボールとカラダの間隔をチェックしてみてください。両ヒザを軽く曲げて、お腹にグッと力を入れて引き締めましょう。そうすると左手の小指とお腹の間に自分の握りコブシが2つ入るくらいのスペースができます。これがボールとカラダの適切な間隔の目安です。ボールの近くに立った棒立ちの構えでは腕を振るスペースを確保できませんし、ボールから離れすぎた構えでも体と腕の動きのバランスが悪くなり、ミート率が低下してしまいます。
また両肩の向きにも気を配りましょう。両肩はスタンスや腰と同じようにターゲットラインに対して平行にセットしますが、両肩を地面と平行になるように構えると右肩が前に出て、肩が目標よりも左を向いてしまいます。最初に言った頭が左足の上にくるようなアドレスになるのは、これが一番の原因なんです。右肩を左肩よりも少し低くすれば両肩をターゲットラインに対して平行にセットしやすいですし、アドレスの右目線をスイング中もキープでき、ミート率がアップして効率よく飛ばせるようになりますよ。
ドライバーの飛距離アップは、バランスのいいアドレスが絶対条件!
※動画はショット音が流れますので音量にご注意ください。
取材・文/三代 崇
写真/渡辺義孝
協力/サザンヤードカントリークラブ
三塚優子
みつか・ゆうこ
1984年9月21日生まれ、茨城県出身。172cm。07年プロ入会。11年の日本女子プロゴルフ選手権などツアー通算4勝。今も平均260ヤードの飛距離を誇る。現在は水戸市の「東野ジャンボゴルフレンジ」で多くのアマチュアゴルファーをレッスン。現在は登山がマイブームで、「自称・山ガール」とか。
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