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冬のバンカーは「フェースを開かず、フォローを低く」でバッチリ!

絶対に知っておきたい冬のコースマネジメント&スイングテクニック VOL.8

2022/03/01 ゴルフサプリ編集部

寒い季節はコチコチ状態のフェアウェイ同様、バンカーの砂も硬くなっていることが多い。ベストシーズンのフワフワの砂と違うけど、「アドレスをちょっと冬仕様にするだけで、基本の打ち方は一緒でOK」ともちけん。バンカーが苦手な人は難しく考えすぎる傾向があるので、頭をピュアにして打ってみよう。

冬のバンカーは「フェースを開かず、フォローを低く」でバッチリ!

砂が硬いときはオープンフェースはNGです

バンカーショットはクラブヘッドを上から打ち込み、砂の爆発力を利用してボールを出すのが基本。でも冬のバンカーは砂が硬いことが多く、柔らかい砂のように砂の爆発力を引きだすのが難しいんです。バンカーのアゴが低ければPWのフェースを開かないでランニングアプローチの要領で打つとか、パターでコロがすといった方向もありますが、SWを使って打つのもOKです。

最初に冬のバンカーショットの打ち方のポイントを整理しましょう。

・SWのフェースを開くとトップしやすい
・フェースをスクエアにセットし、スタンスもスクエア
・クラブヘッドを入れるところを明確にする
・フォロースルーを低めに止める
・ダフらせるイメージは持たないこと
・アゴが高いバンカーでもSWなら安心
・フェアウェイバンカーは足場をしっかり固める

フェースを開かなければバウンスが邪魔しない

バンカーショットの基本の打ち方はサンドウェッジのフェースを開き、軽くオープンスタンスに構えます。ソールの出っ張った部分をバウンスといいますが、フェースを開くことでバウンスが使いやすくなります。バウンスで砂を叩くイメージでインパクトすれば砂が爆発して、ボールが周りの砂ごと一緒に飛んでくれます。でも砂が硬くなっているとバウンスが跳ね返されてクラブヘッドがボールの下まで入らず、フェースの刃がボールに直接当たってトップしやすい。どうしてもボールをすくい上げたくなるから、余計にトップになりやすいんです。

冬のバンカーではフェースを開いて構えるのは危険だ。
ソールの出っぱりのバウンスが跳ねてフェースの刃が直接当たりやすい。
高く上げようとするほどトップや大ダフリとなり、高さを十分に出せない。

冬のバンカーはフェースを開かないでスクエアにセットするのがベスト。これだけでバウンスが使いにくくなり、トップが防げちゃいます。ボールの位置はスタンスの中央よりもボール1個分左。もう一つのポイントはスクエアスタンスに構えること。軽いオープンスタンスに構えるのもダメではないですが、極端なオープンスタンスはNG。「フェースを開いて、オープンスタンスに構えてカット軌道で打ち抜く」なんて難しく考える人が結構多くて、そんな人に限ってバンカーが苦手なんですね〜(笑)。

砂が硬く感じられたらフェースをスクエアにセットしよう。
ボールの位置はスタンスの中央よりもボール1個分左がベスト。
ピンに対してスクエアに構える方がスイングもシンプルになる。

バンカーが苦手なら、なるべくイージーなアドレスとスイングを実行しましょう。それがフェースをスクエアにセットし、ボールとピンを結ぶターゲットラインに対して平行に構えて、普通にスイングすることなんです。通常のショットのようにスクエアに構えればアドレスに違和感がなくて、方向感覚を出しやすい。それだけクラブがスムーズに振れて、脱出成功率がアップします。

フォローを低く止めるのがインパクトを安定させるコツ

バンカーショットってボールの少し手前にクラブヘッドを入れてダフリ感覚で打つといいますが、これもスイングを難しくしてしまう要因。ですからダフらせるイメージとか目玉焼きのイメージは、冬のバンカーでは持たない方がいいと思います。鋭角に打ち込みすぎるとクラブヘッドが抜けなくなるので、ボールに対して入れるところを明確にしてフェースの刃を斜めから差し込んでいくというイメージ。要は通常のアプローチショットの感覚で打つのがベストなんです。

クラブヘッドを入れるポジションを明確に意識し、フェースの刃を斜めから入れる。

バックスイングはアプローチの2倍くらいの大きさが目安。ピンまで20ヤードなら40ヤードのアプローチくらいの振り幅となります。足場がやや不安定なので体重移動を使わず、ベタ足のままでスイングし、フォロースルーを低めに止めましょう。時計盤でいえば9時の高さにバックスイングし、フィニッシュは3時の高さまでのイメージ。クラブを高く振り抜こうとするとカラダが早く起きやすく、トップが生じやすいので注意してくださいね。フォロースルーが低くてもクラブを止める位置を決めて、インパクトを緩めずにしっかり振り抜くことが大事です。

ボールを上げようと思わず、フォロースルーを低めの位置で止めよう。
上げようとして高く振り抜くとカラダが早く起きてしまいやすい。

この打ち方ならバンカーのアゴが自分の背丈くらいあっても大丈夫。フォロースルーを低い位置に止めても、小さいスイングでしっかり打てばボールが十分に上がってくれます。ボールを高く上げようとして、すくい打ちになるのが一番ダメ。低いフォロースルーはインパクトの打点がズレないようにするためでもあるんです。ちょっとしたコツをつかめば冬のバンカーでもうまく打てちゃいますから、絶対に自信がつきますよ!

9時くらいの高さまでバックスイング。胸をしっかり右に向けてカラダを回そう。
アプローチショットの感覚でスイング。グリップを緩めずにしっかり打ち抜こう。
フィニッシュは3時くらいの高さのイメージ。ボールは十分な高さまで上がる。
SWならバンカーのアゴが自分の背丈くらいの高さでも安心だ。
上げようとしないことがインパクトの打点を安定させるポイント。
フォロースルーを低く止めてもバンカーからカンタンに脱出できる。
体重移動をなるべく使わず、ベタ足感覚でスイングしよう。
スクエアフェースでもSWのロフト角が高さを出してくれる。

フェアウェイバンカーは振りすぎに注意

フェアウェイバンカーからのショットでも下の砂が硬いとシューズが滑りやすいので、足場をできるだけ固めて構えましょう。日当たりがよくて砂が軟らかくなっていれば通常と同じでOK。足の裏で砂の硬さを感じ取ってアドレスを微調整してくださいね。ボールの位置はスタンスの中央か、やや右寄りがグッド。距離を出そうとして振り回すと足元が滑ったりよろけたりして球がとんでもない方向に行っちゃいます。なるべくミス小さく抑えるためにもフルショットの4分の3くらいの振り幅で打ちましょう。

フェアウェイバンカーのボールの位置はスタンス中央か、やや右寄り。
砂が硬いと足元が滑りやすい点に注意しよう。
滑りやすそうなら足場をしっかり固めて構える。
コンパクトなスイングならボールを正確にとらえやすい。

もちけんの冬ゴルフシリーズは今回で完結となります。ずっと見てくださって、ありがとうございました(涙)。冬ゴルフで覚えたポイントは、ベストシーズンのゴルフでも大いに生かされるはずです。またいつかお会いしましょうね!

取材・文/三代 崇
写真/相田克己
協力/太田双葉カントリークラブ

もちけん
本名・剣持江里加(けんもち・えりか)。1988年5月1日生まれ。地元・群馬県を拠点に多くのアマチュアゴルファーのラウンドレッスンを行なっているティーチングプロ。「明るく、楽しく!」がモットーで、わかりやすい指導に定評。「もちけん」はニックネーム。ドリームゴルフガーデン伊勢崎所属。
Instagram(mochiken_golf)やYouTube(もちけんリアルチャンネル)で楽しい情報を配信中。


絶対に知っておきたい冬のコースマネジメント&スイングテクニック

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