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冬芝のショットは打ち込み厳禁!正解なのは「ボールを中に置いて払い打ち」
絶対に知っておきたい冬のコースマネジメント&スイングテクニック VOL.5
冬のフェアウェイは芝が薄い上に地面が硬い。ボールのライがよくないから上から打ち込みたくなるけれど、結果はトップに。「冬のショットは払い打ちのイメージがグッド。フェアウェイウッドもUTもアイアンも一緒ですよ」ともちけんがアドバイス。冬でもグッドショットが多く打てたら、寒さなんて吹き飛んでしまうゾ。
冬芝のショットは「ボールを中に置いて払い打ち」がグッド!
冬のフェアウェイは無理に打ち込まない!
私は冬にアマチュアの方々のラウンドレッスンをする機会が多いんですけど、うまい人たちってアイアンショットで上から打ち込もうとするんです。夏はターフがきれいに取れてグッドショットが打てても、冬は当たりの薄いトップに。アレレ? ってミスの連発でお寒いゴルフじゃ、面白くないですよね。
そこで冬でもフェアウェイからグッドショットが打てるようになるポイントを整理しました。
・アイアンはボールを1個分内側に置いて構える
・鋭角に打ち込まず、ウッド打ちのイメージでスイング
・フェアウェイウッドもUTもアイアンと同じでOK
・大振りは絶対避けて、スイングをコンパクトに
・スイング中、カラダの軸を徹底キープしよう
・グリーンに直接乗せないで、手前の花道で止める
・ボールのコロがりも予測し、バンカーを避ける
・100ヤード以内なら8Iのハーフスイングが効果的
フェアウェイウッドはボールを内側に置いてトップを防止
ではシャフトの長いフェアウェイウッドの打ち方から説明します。フェアウェイウッドはアイアンよりもソールが幅広くて、そのソールを芝の上で滑らせるような感じで打つのがポイント。
夏はクラブヘッドをボールの少し手前から入れるイメージでもいいけれど、冬はフェアウェイの芝が薄くて地面が硬いため、ソールが跳ねてトップになりやすいんですよ。じゃ、どうするかというとインパクトの打点を少し手前にすればOK。ボールを通常よりも1個分内側に入れて、あとは普段どおりにスイングしましょう。
基本は払い打ちですが、ボールを1個分内側にセットするだけで上から正確にとらえやすくなり、しかも打った後にソールが滑っていくから振り抜きがスムーズ。「ちょっとダフりそうだな」と思うと上から鋭角に打ちたくなるけれど、打ち込めば打ち込むほどソールが跳ねてトップになってしまうだけ。
それにカラダが突っ込みやすく、インパクトの打点が安定しにくくなります。UTもフェアウェイウッド同様、ボールを1個分内側に置いてウッド打ちのイメージです。ただし、距離を欲張って大振りしてしまうのはダメ。力感を7〜8割くらいにセーブして、コンパクトにスイングしてくださいね。
軸ブレのないスイングがグッドショットの決め手
アイアンショットはダウンブローに打つ。これ、ゴルファーの常識ですよね。でも、夏と同じように頑張ってダウンブローに打とうとしても、あまり結果につながりません。そこそこのレベルの人でも冬の硬いフェアウェイでは打ち込もうとするほど、インパクトの打点がずれるとソールが跳ねて、トップになりやすいんです。ミス防止の対策法としてはフェアウェイウッドと同じように、ボールを1個分内側に置いてウッド打ちのイメージでスイングするのがグッド!
アイアンはウッドと比べてソールの幅が狭いですけど、ソールで芝の上を軽くこするイメージです。払い打ちに近い感覚でも、ボールを1個分内側にセットしておけば自然と上から正確にとらえられます。そもそもプロやシングルゴルファーたちはダウンブローなんて意識していません。
要はスイングの軸をしっかりキープすれば、勝手にダウンブローにヒットできるということ。ボールを上げようとして軸が右に傾いたり、鋭角に打ち込もうとして軸が左に傾いたするのがダメなんです。飛ばそうとするとカラダが無駄に動いてスイング軸が左右にブレやすいですから、スイングの力感を7〜8割くらいに抑えてコンパクトに振りましょう。
会心のショットが打ててナイスオン! と思いきやボールが大きく跳ねて、グリーンをオーバーして奥のOBへ。冬ゴルフはそんなことがよくあります。これはグリーンがコチコチに硬くなっているから。
日当りのいいグリーンや午後の時間帯などグリーンが柔らかくなっていれば止まりやすいけれど、朝早い時間などはボールが止まらないと思って、グリーンに直接乗せないで、手前の花道で止めるつもりで打てばバッチリ! なので1クラブ小さめのクラブを持つのがオススメ。手前にバンカーなどのハザードがあれば、ボールのコロがりも予測してバンカーなどを避けて通りましょうね。
100ヤード以内は8Iのコロガシが大いに役立つ
次にピンまで100ヤード以内のショットについてアドバイス。60〜80ヤードの距離ってAWやPWを使ってスイングの振り幅をコントロールして距離感を合わせますよね。これって冬はすごく難しいんです。
ウェッジはアイアンの中でもソールが厚いから、フェアウェイが硬いとソールが跳ねてトップが出やすいし、直接グリーンに乗せるのもちょっと危険。なので8番アイアンのハーフスイングがオススメ。スタンスは少し狭くし、ボールの位置はスタンスの中央。時計盤をイメージして、9時くらいの高さまでテークバック。フィニッシュは3時くらいの高さです。振り幅は小さいけれど、胸を左右に回転して手首をコネないで打つのが大事なポイント。
つまり最初から低くコロがすイメージです。低い角度で打ち出しやすくするために、「イチ」でクラブ上げて、「ニ」でインパクトする少し早めのリズムで打ちましょう。
フェース面をボールに当てて終わりの感覚ですから、フォロースルーは惰力にまかせればOK。「イチ、ニのサーン」という感じでゆっくりしたリズムで振るとインパクトが緩みやすく、冬の硬い地面では絶対NGです。クラブは特に短く持たずに、通常のショットと同じ長さで構いません。グリーンの手前からコロがしていくので、この場合もバンカーなどのハザードを避けてください。このテクニックを教えてあげると、「おっ、いいじゃん!」と皆さん、とても喜んでくれるんです(笑)。
取材・文/三代 崇
写真/相田克己
協力/太田双葉カントリークラブ
もちけん
本名・剣持江里加(けんもち・えりか)。1988年5月1日生まれ。地元・群馬県を拠点に多くのアマチュアゴルファーのラウンドレッスンを行なっているティーチングプロ。「明るく、楽しく!」がモットーで、わかりやすい指導に定評。「もちけん」はニックネーム。ドリームゴルフガーデン伊勢崎所属。
Instagram(mochiken_golf)やYouTube(もちけんリアルチャンネル)で楽しい情報を配信中。
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