ゴルフクラブのヘッドを軽量化すると、デメリットはあるのか?
“飛距離の階段”ナゼ作れない?―「バランス理論」の盲点|第7回
ドライバーのヘッド軽量化は長尺化とともに進行した。長尺化が飛距離アップに貢献しているのは事実。
だが、それを短く握りながら飛ばすプロも結構いる。となると、ヘッド軽量化にもメリットがあるのでは?
写真/R&A Official(The 150th Open)
“止めたい”プロと“届かせたい”アマ
“飛距離の階段”はキャリーで作るもの。だからプロは“刻んで、止められる”アイアンやUTを選ぶ。風に影響されにくい打ち出し高さと必要十分なスピン量を確保するために、ヘッドスピードを決めるレングスと、適正なロフト角にこだわる。
一方、一般アマチュアは非力や技術不足をカバーして“なるべく遠くまで届かせられる”ものを選びたがる。シャフトを軽く、レングスを伸ばし、ロフト角を減らす方向で開発されたクラブを選んだ結果、飛ぶショートアイアンと打球が上がらないミドルアイアンを手にし、その代行としてUTを入れる、という作業をしている。
一般アマチュアはいびつな選択をしているが、実はUTに1つの正解が見えている。非力でもキャリーで運ぶには、ロフト角を減らすのではなく、ヘッドを軽くして長尺化し、ヘッドスピードを上げやすくすること。ポイントは、シャフトではなくヘッドを軽くし、クラブ全体のモーメントを大きく下げることだ。
26度のユーティリティは、短く握ってもアイアンよりラク
ヘッドを軽くする、というのは5gや10gではない。20~50gも減らす考え方だ。アイアンのヘッド重量を220~250gにしてしまうのだ。もちろん「バランス理論」とは相容れない。だが、たとえばロフト26度のUTと6番アイアンで考えてみたらどうだろう。
市販モデルならUTのほうが1~1.5インチ長く、ヘッド重量は10~15g軽いはず。試してほしいのが、UTを6番アイアンと同じ長さで握り、打ち比べることだ。同じ長さでヘッドが軽くなることで、弾道と飛距離がどう変わるのか。
重心深度の違い、シャフト重量の違いも少しは影響するかもしれないが“高さが出る、飛距離は落ちない”ということが実感できるはずだ。ともすればヘッドの軽量化は当たり負けだの、振りにくくなるだのと誤解されるが、そんなことはないことがわかるだろう。
アイアンも、ヘッドを軽量化するだけで“高さが出る、飛距離は落ちない”となる可能性は高い。ストロングロフト化よりも、試す価値はあると思う。
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