「2000円でたいへん楽しめた」金無いのにゴルフやってるオヤジの伊藤園レディス観戦
金無いのにゴルフやってるオヤジのはなし 第19話/後編
好天の伊藤園レディスの1日目にツアー観戦に来た「金無いのにゴルフやってるオヤジ」。アマチュアで現役高校生の馬場咲希選手からツアー50勝で永久シードの不動裕理プロまで幅広く観戦していましたが、不動プロの往年と変わらぬショットに感動して、不動プロの組に付いていくことにした話の続きです。
写真/相田克己
15番ホールで不動プロのティーショットを見つめる「金無いのにゴルフやってるオヤジ」
女子ツアーの観戦してみたくないですか? 金無いのに伊藤園レディスの観戦に行った「金無いのにゴルフやってるオヤジ」
10月にPGAツアーのZOZOチャンピオンシップで、人生初のツアー観戦をしたという話を前回書きました。そこでツアー観戦の面白さ...
前回書いたように、「金無いのにゴルフやってるオヤジ」が若いときに最強の女子プロだったツアー50勝、永久シードの不動裕理プロがいる第3組に、12番ホールから付いていくことにしました。
といっても、ずっと張り付いているわけではなく、あらかじめ良い観戦スポットとチェックしていた、15番ホール565ヤードパー5のティーイングエリアに先回りすることにしました。
ティーイングエリアがとても狭く、すぐ後ろのカート道から選手はすぐ目の前です。定点観察しているギャラリーも少なく、選手のスイングが良く見える右後ろのいい位置に立って、何組かのティーショットを観戦していました。
しばらくすると、前の14番ホールでバーディーを取った不動プロが一番にティーイングエリアに上がって来ました。そしてすぐ目の前で、私が若いときにテレビで見ていたときと変わらないスイングで、ドライバーをフルショット!
バキッという想像以上に重いインパクト音に驚かされ、そして、勢いよく飛び出したボールは、青空をバックに、ほぼ曲がることなくフェアウェイやや右に飛んで行きました。
「凄い…」46歳になっても衰えを感じさせないショットに、再び感動を覚えました。
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不動プロを追いかけて15番ホールを進む「金無いのにゴルフやってるオヤジ」
そして、不動プロの飛距離が気になり、15番ホールを先に進むことにしたのです。同組の笠りつ子プロもフェアウェイ右に飛ばしていて、不動プロのボールは笠プロの20ヤードくらい後ろでした。笠プロはツアーでも飛ぶ方ですから、不動プロもまだまだ戦える飛距離ですね。
その不動プロ。セカンドショットはウッドで確実に前進してフェアウェイをキープ。そして、第3打に向けて、エッジまで100ヤードのマークから自ら歩測しています。13歩前に出ていましたので、エッジまで87ヤード。エッジからピンまで29ヤードなので、残り116ヤードなのでしょう。これをピン左手前4メートルにナイスオン!バーディーパットは残念ながら外れますが、難なくパーセーブ。
この日、不動プロは2アンダー、25位タイでホールアウトしました。残念ながら2日目が調子悪く、予選落ちとなってしまいましたが、調子が良ければ予選通過は十分可能で、さらには上位に食い込むことも可能だと思いました。
不動プロの活躍は、我々オヤジ世代に元気を与えてくれるので、まだまだ現役でプレーしていただきたいと切に願います。
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17番ホールで再び馬場咲希選手のプレーを観戦するミーハーなオヤジ
しかし、ノスタルジックな気分に浸っているだけではなく、やはり新しい力をチェックしないといけないと、不動プロの組を離れ、新たな観戦スポットを求めて再びコース内を放浪し始めました。
そして、17番ホール197ヤードパー3にやって来ました。ティーイングエリアの後ろにロープを張った通路ができていて、ここが絶好の観戦スポットでギャラリーも多いです。
このホールの左側には巨大な池があり、グリーンの左側はほんの少しの幅のラフを介して、この池に接しています。
おまけに打ち下ろしで、少しでも左に曲げたら池に一直線です。ドローボールヒッターの多い女子プロには過酷なホールに見えます。実際に私が見ている間に3人のプロが、ドローの掛かり過ぎで池に捕まりました。
ティーマークの横にエッジまで170ヤードの表記があり、さらにこの日のピンはエッジから11ヤードですので、実測181ヤードです。実測181ヤードの打ち下ろしですが、アゲインストの風もあり、さすがにここはアイアンは無理だろう、「金無いのにゴルフやってるオヤジ」なら3番ユーティリティかなと思っていると、小祝さくらプロがアイアンでナイスオン。
次の組の馬場咲希選手もアイアンでナイスオン。馬場咲希選手、細い体ですが、やっぱり飛距離が出るんですね。もちろんユーティリティを使う選手も多く、飛ぶ選手だけがアイアンというホールでした。
その日いろいろと観察した結果、「金無いのにゴルフやってるオヤジ」と女子プロの間では、0.5~2番手くらい飛距離が違うように見えました。
17番ホールのティーイングエリアで盛り上がる女子プロたち
この17番ホールは難ホールのために、どうしても前が詰まってしまうので、常に2組がティーイングエリアで待っている状態でした。そのホールで定点観察を続けていると、ついにあと2組、最終組と最終組の一つ前がティーイングエリアで待っているところまで来ました。
最終組と最終組一つ前の6人は、今季メルセデスランキング1~5位の山下美夢有プロから勝みなみプロまでの5名と、ルーキーで今季は少ない18戦の中2勝した川﨑春花プロ。そのメンバーが、ティーイングエリアに一堂に会している情景は、まるで相撲の千秋楽の三役揃い踏みのようです。
その6名、1日目のためかまったく緊張感は感じられず、みんな仲良く和気あいあいとおしゃべりしている光景は、ほのぼのしていていいですね。中には、おしゃべりしながら、おにぎりをモグモグしているプロもいます。
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その中で、稲見萌寧プロのキャディーバッグに刺さっている、ピンクの巨大なぬいぐるみのようなヘッドカバーが妙に目立っていて、何なのか非常に気になりました。後から調べると、スポンサーである佐藤製薬のサトコちゃんとのことでした。
その稲見プロ。アイアンかユーティリティか迷っていて、最後はユーティリティを選択。この難ホールで、あわやホールインワンというショットを見せてくれました。
実際はボールはカップの20センチくらい右を通過していたようですが、ティーから見ているギャラリーたちは、私も含めて「入る!」と盛り上っていました。
いろいろな発見や感動があるツアー観戦。金無くてもなんとかなります。
天気の良い中、日差しが強すぎて逆光でボールがよく見えないという悲劇もありましたが、不動裕理プロの往年と変わらぬショットや、山下美夢有プロをはじめとするトッププロやトップアマの馬場咲希選手のプレーを生で見ることができ、たいへん満足な一日でした。
「金無いのにゴルフやってるオヤジ」の持ち球もドローなのですが、アイアンやユーティリティでピンを狙う時に、プロたちがどれくらいドローさせているのかということも実際に見て分かりました。今後の自分のプレーに役に立てたいと思います。
やはり男子ツアーより女子ツアーの方が、自分と飛距離が極端に変わらないので、参考になる部分は多いと思いました。また、本大会では非常に多くの「伊藤園グリーンクラブ」のボランティアの方々が、頑張っておられました。
大会のHPには、「ボランティアの協力への対価として、ギャラリーからの入場料や募金等を全額、千葉県の社会福祉事業等に寄付するなど、チャリティ活動にも力を入れています。」とのことです。
チケット代が低く抑えられているのも、そのおかげなのでしょう。ボランティアの方々にはたいへん感謝であります。
以上、2000円でもたいへん楽しめたということを伝えたく、長々と書いてしまいました。お財布に優しいツアーもありますので、興味があるようでしたら、ぜひツアー観戦に足を運んでみてください。いろいろな発見や感動がありますよ。(完)
「金無いのにゴルフやってるオヤジの日記」はこちら
■金無いのにゴルフやってるオヤジ(ペンネーム)
東京都在住の50代のおっさんです。25歳からゴルフを始め、現在はスコア100前後のアベレージゴルファーです。金は無いですが、70台でラウンドできる上級者になるべく、ゴルフを頑張っています。「金無いのにゴルフやってるオヤジの日記」というブログもやっています。こちらもご興味があれば覗いてみてください。
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