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2番ウッド、1番アイアンが無いのはなぜ?

ゴルフそもそも調査部 vol.6【今回の調査テーマ|2番ウッド、1番アイアンがないのはナゼ?】

2022/12/02 ゴルフサプリ編集部

ウッドとアイアンのイラスト

現代のゴルフギアは、先人の創意工夫が積み重ねられてきたもの。時に感じる疑問や「なぜ」「どうして」を、それらを形作ったきっかけやエピソードで振り返ってみよう。今回の調査テーマは「2番ウッド、1番アイアンについて」だ。

GOLF TODAY本誌 No.606/138〜139ページより
イラスト/Mercury

シャフトがスチールになりセットで販売

アイ2

1990年代までは、1番アイアンを単品で購入できるプロモデルも結構多かった。ツアープロが多数愛用したピン『アイ2』の1番は1980年代を代表する名器。

19世紀の終わりに、糸巻き構造のハスケルボールが登場した頃は製造の個体差もあり、飛距離のバラツキも大きかっただろう。クラブの本数を増やして、番手ごとに10ヤード刻みで〝飛距離の階段〟を整えるといった発想もなかったはずだ。

だが、1905年にディンプルが開発され、弾道の安定性が向上。飛距離をクラブごとで打ち分ける考え方が進んだようだ。

1926年に世界初となる12本のマッチドセットアイアンが登場。
セントアンドリュースのクリーク(アイアン)メーカーのトム・スチュアートが『RTJ』マークを入れて作り上げたもので、ドライビング・マッシー、1アイアン、2アイアン、3アイアン、4アイアン、マッシー・アイアン、マッシー、スペード・マッシー、マッシー・ニブリック、ニブリック、クリーク、パターで構成されていた。

このスチュアートが後に作ったアイアンセットを球聖ボビー・ジョーズが使い、1930年にグランドスラムを達成することになる。

トム・スチュアートの作り上げた『RTJ』の影響

2番ウッドツアーブラッシー

1990年の「全英オープン」では、ニック・ファルドがテーラーメイドの2番ウッド『ツアーブラッシー』を駆使してセントアンドリュースを攻略、大会2勝目を挙げた。

ジョーンズは競技引退後、スポルディング社と組んでクラブ製作に尽力。ちょうどスチールシャフトが普及し、クラブの量産化とともにセット販売が現実的になっていた。

セット販売なら、番手を数字で管理するという流れも理解できる。しかし、クラブ本数が14本以内に規制されたのは1938年。それ以前に、なぜアイアンは1番から9番までとなったのか。

おそらく『RTJ』アイアンの影響だろう。スチュアートの考案したセットは、ドライビング・マッシーとクリーク、パターはエクストラクラブであり、1アイアンからニブリックまでの9本でレングスやロフトをフローさせていたようだ。だからジョーンズはアイアンセットを9本にしたのだろう。

また、ジョーンズは『ショベル』という凹面フェースのウェッジを使っていた(1931年、規則で使用禁止に)が、これはスペック的にもセット外と判断したようだ。

スチュアートのセットをベースに番手ごとの半インチ差、ロフト角4度差が基本となったのである。

2番ウッドとロングアイアンはウェッジに交代

テーラーメイド『オリジナルワン』

フィル・ミケルソンが50歳で最年長優勝を記録した2021年の「全米プロ」では、長尺ドライバーとともに2番ウッドとして投入したテーラーメイド『オリジナルワン』も大活躍。

アイアンがセット販売になるとウッドも同様にセット化(数字化)された。こちらも半インチ刻みだが、ロフト角は3度差で設定。

それまでの経験則から、バッフィに当たる4番ウッドのロフト角を20度前後で抑えたかったからだろう。ちなみに、パーシモンヘッドのドライバーのロフト角の標準は11度だった。

アイアン9本セットにウッドは4本セット、それとパターで計14本…のはずだったが、早々に2番ウッドと1番アイアンはバッグから姿を消した。PWとSWのニーズが高まり、最も扱いが難しい2本が外されたわけだ。

第二次大戦終了後の1945年から、番手ごとの標準飛距離がカタログに乗るようになる。当時は1番アイアンのロフト角は16度、9番は48度だった。

アイアンセット販売から1、2番アイアンが消えたのは1960年代で、代わりにPWとSWが加わった。このとき米国では1度ストロングロフトにするのが大流行。

バランス計を作ったケネススミスのロフトゲージにも3番=23度となっており、日本のメーカーはそれに追随。日本のクラブの標準ロフトは3番23度からの4度刻みとなった。

飛距離と番手の関係

ジャック・ニクラス

歴史に残る1番アイアンの名手と言えば、メジャー18勝を誇る帝王ジャック・ニクラス。他のプロの5番アイアン並みの高さを出し、ピタリと止めるハイフェードは圧巻だった。

さて、2番ウッドは交代クラブもなく抜けたままになったが、その理由はあまりにスペックが中途半端だったからだろう。

ロフト角14度ではドライバー代わりのレイアップ用では差がつかず、フェアウェイからはロフト角17度の3番ウッドほど打球が上がらず、むしろ飛ばなくなることが多い。

当時のウッドセットは高価だったので、4本よりは3本のほうが買いやすい、という事情もあっただろう。上級者は代わりに2番アイアンを入れたり、アベレージは5番ウッドを検討したり、という感じだった。

以降、番手の数字はイメージ化し、今ではレングスもロフト角も基準が見えなくなってきている。

「7番アイアンは150ヤード超」、「ウッドは1、3、5番が当たり前」というイメージに合わせて、スペックが変化している。飛距離を番手数字で語る時代は、もう終わるのかもしれない。

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