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アイアン好きが使えば鬼に金棒!スコアアップがイメージできる『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』

ダンロップの『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!

2022/12/18 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

スリクソン ZX4 Mk II アイアン

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』はどんなゴルファーに合っているのか?コースに持ち込んで、その真相をレポートする。

撮影/篠原嗣典

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』は、ぶっ飛び系アイアンとして作られた!

スリクソン ZX4 Mk II アイアン

ダンロップは、2022年11月19日に『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』を発売した。

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』のコピーは、“スリクソンらしいシャープなフォルムに「MAINFRAME Mk II」がもたらすシリーズ最大の飛距離性能と寛容性を兼ね備えたZX4 Mk II アイアン。”である。

そんな『スリクソン ZX Mk II』シリーズには、アイアンが3機種ある。

スリクソン ZX5 Mk II アイアン

フラッグシップモデル的なメインのアイアンだ。

セミキャビティに見えるが、フェースを圧着する中空構造に近い。
7番アイアンのロフトは31度。ほぼ1番手アップの飛び系アイアンだとスペックから想像できるが、ヘッドの素材は軟鉄で、フェースは反発力を増すために「クロムバナジウム鋼」を採用している。

スリクソン ZX7 Mk II アイアン

ダンロップ セレクト ショップ限定発売で、軟鉄鍛造のセミキャビティのアイアンである。
7番アイアンのロフトは32度。マッスルバックアイアンに採用されているクラシックなロフトより2度立っているが、いわゆるツアーモデルだ。

スリクソン ZX4 Mk II アイアン

今回試打ラウンドをした『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』は、ネックとバックフェースはステンレススチールで作られている。一体化させた上で、フェースは「HT1770M」という素材を使って中空構造にしているのだ。

7番アイアンのロフトは、28.5度で、2番手アップのぶっ飛び系アイアンといえるスペックである。

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3機種共に、基本コンセプトやテクノロジーは、同じベクトル上にあるが、飛距離別のターゲットになっていると考えると、わかりやすいのである。

僕は、使用アイアンが2番手アップのぶっ飛び系なので、同じカテゴリーの『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』に注目した。

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』のテクノロジーは、シンプルだ。
フェースは、反発に優れた「HT1770M」を採用して、表面に「スピードグルーブ」という新しい溝が。
裏面はトゥ側を厚く、ヒール側を薄くすることで、たわみが大きくなって、反発性能が向上したという。

名称にも入っているボールスピードを追求して進化した「MAINFRAME Mk II」が、大きな飛距離と正確性を実現したそうだ。

純正シャフトは、スチールシャフトが2種類とカーボンシャフトが1種類の3つだ。
「KBS TOUR LITE」と「N.S.PRO 950GH neo DST」のスチールシャフトは、2023年4月発売予定ということで、今回はカーボンシャフトの「Diamana ZX-II for IRON」のSフレックスが装着したモデルを試打することになった。

試打する番手はフルセットで、5番〜9番、PWの6本セットの内容。
使用ボールは、正確な試打をするために使い慣れている『TOUR B X』を使用した。

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』は、中空アイアンとしてどんな進化をしているのか?というところに注目して打ってみた。

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』はぶっ飛ぶ系の中でも、スコアアップできそうなアイアンだ!

スリクソン ZX4 Mk II アイアン

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』は、ヘッドの大きさが絶妙で良い。大きすぎず、小さ過ぎない。つまりちょうど良いのだ。

ソールはやや厚みがあるが、形状に工夫が見られて、座りも良い。狙いやすさは、ツアーアイアンぽくて、何ら問題はない。

打音と打感
やや控え目な音量。パシッという鞭系の音質。
打感は軽め。手応えは、少し硬質で、中空アイアンとしては、かなり敏感。
弾道
低めの高弾道。少しボールをとらえる挙動があるが、基本はストレートに飛ぶ。
少しだけ伸びがある美しいボールが出る。ボールの曲げにも反応するが、大きくは曲がらない。
飛距離
ぶっ飛び系アイアンの2番手アップ飛距離。スピンは、中空とは思えない強い効き。

スリクソン ZX4 Mk II アイアンの一番の特徴は、スピン性能の高さである。

飛距離もしっかりと出て、打感などもスリクソンらしくて良いが、スピンがミドルアイアンまで、その場で止まろうとするぐらいにスピンが効くのに驚いた。マッスルバックのアイアンのスピンと同等だと感じたほどだ。

中空構造のアイアンの弱点は、スピン性能が番手ごとに著しく違ったり、全体としてかかりが悪かったりすることだが、『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』には、それを全く感じなかった。

アイアンは、狙い通りに止めるための道具
『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』は、スコアアップを予感させるアイアンとして仕上がっている。
やさしくて、飛距離が出て、スコアアップしたいゴルファーに『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』はオススメである。

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『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』の魅力は、スリクソンらしさ

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』の魅力の一つは、簡単に書くと、スリクソンらしいところだと思った。
ツアーアイアンであることを、バッグビュー(キャディーバッグにクラブが並んでいる様子)で誇らしげに主張するのだ。
“このアイアン、買って良かった”と思える所有欲を満たしてくれるし、変にやさしいようには見えない。

バックフェースに微妙な脹らみあるところが個人的にはツボ。マッスルバックの魂が入っているような気がするからだ。

前モデルも試打ラウンドしたが、後継機種とは思えないほど、『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』が格段の進化をしていることに感心した。
本当のことを書くと「期待すると裏切られる」と考えて、あまり期待しないようにしていたのだ。良い意味で、完全に裏切られた

アイアンに自信がある人におすすめしたい!

『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』は、中空構造のアイアンの1つの目安になるアイアンだ。
全ての人に合うアイアンだと言えないけれど、ある程度アイアンに自信があるゴルファーが打てば、鬼に金棒的な性能を発揮してくれることは間違いない。
アイアンの性能に問題があって、スコアアップの障害になっているゴルファーにも、打ってみて欲しい、と強く思ったのである。

良いアイアンという定義は、「こういうボールが打てて」とか、「7番が○○ヤード飛んで」とか、各論的な評価ではないと常々考えている。
良いアイアンは、スコアアップすることを想像できるアイアンなのである。
『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』は、そういう意味で、良いアイアンの真ん中を突き進むクラブだ。

試打ラウンドをしながら、「良いアイアンだなぁ」と思うクラブに今年も何度か出逢った。
『スリクソン ZX4 Mk II アイアン』も、その内の1つである。
そして、「困ったなぁ」と考えたのだ。良いアイアンは、ひと言でインプレできてしまうから、書き手としては困るのだ。




篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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