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ゴルフが上手くなりたい? ならば、レッスンは“用法・容量”を守って受けましょう

石井良介のゴルフ・すべらない話:第11回

2024/02/14 ゴルフサプリ編集部

ラウンドでは「考えるエリア」と「行動するエリア」を明確に分ける

他のスポーツと比べた場合、ゴルフでは高い成功率が求められます。サッカーではシュートを8割決めるストライカーはいませんが、1本外しても次を決めればヒーローです。ゴルフでは1メートルのパットを8割決めないと勝負になりません。トッププロでもティショットを曲げますが、少なくとも4~5割はフェアウェイに運び、OBは9割方打ちません。ゴルフは徹頭徹尾、ミスしない方が勝ちというゲーム性なので、メンタル的にかなりハードなのです。

これはアーチェリーや弓道、ダーツなどにも通じるものがあると思います。サッカーやバスケットならPKやフリースローなど、静から動へのプレー。そんな場面で例外なく大事だとされるのがルーティーン。いかに同じパターンにはめ込むか。ゴルフは全般にわたってそれが求められます。

この類ことは僕もかなり勉強しましたが、やはり「考えるエリア」と「行動するエリア」を明確に分けることが重要で、これは多くの研究者も指摘しています。動き始めたら決めたことを遂行するのみ。そのスイッチをいかに作るかがポイントです。例えばツアープロは、ゴルフバッグからクラブを抜く瞬間に発動します。我々はプロのようにはいきませんが、みなさんなりにスイッチは作った方がいいでしょう。

脳に対して「自分は今すごくハッピーなんだ」と意思表示する

僕は趣味でダーツをやっていた時期があって、そこから学んだ、というか、それがちょっとばかりゴルフに役立っています。ダーツでは3本の矢で何かを達成することが多いんですが、そのうち1本を外したら負けという局面があり、そんな時はとてつもなく緊張します。静の状態で固定して投げるので、3本とも同じ力感では投げられないんです。

ゴルフはパットを3発入れる必要はなく1回で入れればいい。たとえ外してもゲームオーバーにはなりません。ダーツに比べたらはるかに気が楽だと思えました。みんながそう思かはわかりませんが、僕はそれでパットが楽になりました。さらに「これを決めたら勝ち」とか「入れたらバーディ」といった、いわゆるクラッチパットを打つ場面でやるクセを意図的に作りました。ちょっと冗談半分なんですが、よだれを拭くふりをしながら、心の中で「おいしいのきた~。いただいちゃっていいっすか!」と自分で言います。ぶっちゃけ、それくらいしないと前向きになれないんです(笑)。

要は、自分の脳を騙しきること。脳に対して自分は今すごくハッピーなんだ、と意思表示をすることがとても重要なんです。

短いパットでも入る保証はありません。でも「このパットを入れるために練習してきたんだ」という方向に、嘘でもいいから自分を誘導できればいい。不思議なもので、すごく難しいラインでも「これ、入っちゃいます」と宣言するだけで体はずいぶん楽になるので一度やってみてください。脳は自分が発している言葉が本当か嘘かなんてわかっていないんです。もし外したら「あーあ、外しちゃった、もったいなかった」で終わり。自分で「もったいない」と思うぶんにはいいんですが、人に「もったいない」と言われると体が反応して、すごく傷つくので、これはやめた方がいいと思います。

マッチプレーでは相手に対して「外せ」と思うんじゃなく、「入れてこい、入れ返すから!」と気持ちを作ります。相手が入れてきたら、こっちも入れて盛り上げるみたいな捉え方ができる時は結果もいい。いかに自分を演じ、自分の世界観にもっていってその場を支配するかです。でも、相手をいかに崩すか、ということではない。真っ向勝負で戦う方がずっと楽しいですから。その意味では、もっとスクランブルゴルフが普及したら面白いと思います。個々に最低限の責任打数みたいなものを決めてプレーする。そうすると球探しなど卑屈になる局面がないし、うまい人のプレー感覚も味わえますから。




石井良介

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。




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