「バンカーでいつもミスする…」の“いつも”は禁句!ナイスショットの記憶こそ上達の要
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.3
たいていは90台のスコアで回れるけれど、調子が悪いとすぐに100を叩いてしまう。そんなゴルファーたちは「いつも80台で回れるような安定したプレーがしたい!」と心底願っているはず。
そこで飛距離アップのコツと、スコアアップに直結するメンタル学を学ぼう。
Q.「バンカーショットでいつも失敗しています」
自分に負の圧力をかけるような記憶を払拭させよう
ミスの記憶を残すよりも、成功体験の記憶をどんどん増やしていこう。結果的にプレーのパフォーマンスが上がる。
バンカーショットが大の苦手というなら、練習を積んで自信をつけるしか方法はないでしょう。でもここで技術的な話をするつもりは毛頭ありません。
バンカーでいつも失敗してしまうとのことですが、ゴルファーの皆さん、「いつも……」とよく口にするんですよね。「午後のスタートでいつもミスしてしまう」、「右がOBのホールでいつもスライスが出る」、「池があるホールではいつも池ポチャする」。思い出してみると、「いつも」がつい口に出てしまっていませんか。
バンカーで失敗する人にしても、決して出せないわけではないでしょう。1回では出なくでも、2回目や3回目で成功した体験が必ずあるはずです。それなのに「いつも」とか「全然ダメだった」などと言う人はミスの記憶しか残っていないのです。ナイスショットもあるはずなのに、それを忘れてしまっているのです。
結局のところ、「記憶装置」のシステムが悪いわけです。自分の記憶の棚にミスショットばかり並べ立てていると、似たような場面でまた同じミスを繰り返すことになります。そんな人に限って、「いつも意地悪される」とか「人からいつも嫌われる」など、普段から思考がネガティブな方向に走りがちな傾向があるという、いくつかのエピソードも耳にしたこともあります。
これからはミスをしたときのことは忘れて、ナイスショットした場面を、自分の記憶の棚にどんどん飾っていきましょう。記憶装置のシステムが良くなれば、プレッシャーがかかる場面でもポジティブな思考が働きやすくなります。
ゴルフの上手な人ほどメンタル面で良い記憶装置を備えていて、プレーのパフォーマンスを上げるコツを心得ているのです。
A.「プレーの質を上げるには“良い記憶装置”が肝心です!」
北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。
松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。
イラスト/北村公司
GOLF TODAY本誌 No.563 78〜79ページより
<メンタル理論編>
●Vol.1:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.1
●Vol.2:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.2
●Vol.3:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.3
●Vol.4:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.4
●Vol.5:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.5
●Vol.6:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.6
●Vol.7:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.7
●Vol.8:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.8
●Vol.9:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.9
●Vol.10:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.10
●Vol.11:スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.11
【関連】
・スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|スイングテクニック編 VOL.1