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18ホールすべてボギーでいいや！困った時は、自分の心の中のキャディさんに相談しよっと

18ホールすべてボギーでいいや！困った時は、自分の心の中のキャディさんに相談しよっと

スコア80台でラウンドするためのゴルフ学｜メンタル&マネジメント VOL.11

2023/07/16　ゴルフサプリ編集部

90を切るにはスイングのレベルを上げることが大事だが、スコアをムダにしないコース攻略の考え方や、気持ちの浮き沈みを抑えるメンタルコントロールも重要。そこで今回からはツアーで活躍するプロキャディの伊能恵子と北野正之のコラボレッスンをお届けする。

【マネジメント編】「オールボギーでOK」と考えて最後までやり遂げましょう！

確実にボギーで上がる作戦でスコアロスが減る

皆さん、こんにちは。伊能恵子です。今回からは15年間にわたるプロキャディの経験を通して、一人でも多くの方が念願の80台を出せるようにコースマネジメントの面でサポートしていきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

さて、どうしたら80台のスコアを出せるかということですが、「18ホールすべてボギーでいい」と自分に言い聞かせるのが一番だと思います。

100切りを目指したい人もそうですが、90を切りたい人もそれは一緒です。ゴルフは欲との戦いでもあって、「パーを取りたい」「ミスしたくない」などとばかり考えると自分の力量以上のことをやろうとして、無理な攻めに走りがちです。
　
パー4なら「オール5でOK」と考えましょう。

450ヤードの長いパー4で芯を食えば250ヤード飛ばせる人でも、ボギー狙いならパーオンしなくてもいいので、「とりあえず220ヤードくらい飛べばいいや」と思えるようになります。「ティショットで飛ばさなくちゃ！」という思考が消えて気持ちがラクになり、クラブがスムーズに振れます。残りが200ヤード以上残っても、あと2回でグリーンに乗ればいいから、スイングにも無理がなくなります。

400ヤードのパー4にしても、7番アイアンが150ヤード飛ぶ人なら2回打てば残り100ヤード地点まで運べますし、バンカーなどのハザードをうまく避ければ確実にボギーで上がれます。

オールボギーは90が目標スコアですが、100切りの人よりも技術が上がっている分だけ、90切りに成功する確率も高いはず。いっさいの欲を捨てて、「アイ・ラブ・ボギー作戦」をホールアウトまで通してみてくださいね。

伊能恵子
（いのう・けいこ）

千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。

【メンタル編】Q.「たまに大叩きしてしまうクセを直したいのですが……」

心の中に頼れる相談相手をおこう

自分の心の中のキャディさんと相談しながらプレーすると心と思考のバランスがよくなり、プレーの質も上がる。

「80台で回れるようになりたい」と願う人はパーも取れるけれど、どこかで大叩きもしていませんか。終わってみれば94や95、調子が悪いと100以上打ってしまったという人が大半でしょう。

マネジメントにも問題があるといえますが、心と思考がマッチしていない点も無視できないと私は思います。心理学的な分析からいうと、心と思考がうまくマッチすればプレーのパフォーマンスが上がるそうです。心では「あそこに打ちたい」と思っているのに、頭は「危険だ」と反目しあう状態ではいいプレーができないというわけです。

心と思考をうまく一致させるには自分の心と相談することがとても大事なのに、ほとんどのゴルファーは案外していません。自分の心と相談できるようになれば、自分の能力を発揮できるようになりますし、ミスしてもイライラしなくなります。

では、どのように自分の心と相談するかというと、とても頼りになるキャディさんを自分の心の中におくのです。

今では乗用カートのセルフプレーが中心になり、昔のようにキャディさんに「残りの距離はこのくらいだから、クラブは何番と何番を持ってくださいね」とアドバイスしてもらうことが少なくなりました。本当はキャディさんのアドバイスは参考程度にして、マネジメントを自分で考えるべきなのに、それまでキャディさんに言われるままのゴルフをしてきた人は、キャディさんがいなくなった途端、路頭に迷うようなプレーばかりしています。

だからこそ自分の心の中に優秀なキャディさんをしたがえるべきです。「ここはどのクラブでどこを狙うのがベストルートかな」とか「この場面は無理しないで、このクラブで安全に打とうね」などとマネジメントの良き相談相手になってくれたり、弱気になったときに「大丈夫だよ」と励ましてくれたりする一番の味方です。

ただし心の中のキャディさんが自分のミスをなじったり、リスクの大きなプレーを要求したりしては絶対にいけません。心と思考のバランスが崩れてしまうからです。

A. 心と思考をマッチさせたプレー運びを心がけましょう