ゴルフを変える腸活 第2回|理想のトイレタイムはいつ? どこで?
腸は「第2の脳」といわれるほど精神面の影響やストレスを受けやすい器官。「ゴルフの日に限ってお腹の調子が悪くなる」のは自然なことです。ただ「いつもの習慣を変えるだけで気持ちもお腹も落ち着きます」と、小林暁子医師。テレビや雑誌で注目されている“腸活”。2週間で効果が表れるというから、今日から取り入れれば、次のゴルフは快適ラウンドを楽しめます!
指導・小林暁子先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。2012年、便秘外来、内科、皮膚科、女性専門外来など全身の不調に対応する小林メディカルクリニック東京を開業。便秘外来では、のべ20 万人以上の治療に携わるとともに腸内環境の正しい知識普及につとめる。
スタート前にハウスで便を出し切ればコースに出てもお腹が痛くならず安心!
朝食後リラックスしたときがチャンス
第1回でお話ししたように、ゴルフをする前にしっかりお通じを出しておけばラウンド中お腹が痛くなるかも!?という不安はなくなります。
睡眠中は腸が活発に消化活動を行ない、朝には排便の準備が整います。さらに食後はリラックスして副交感神経が高まるため排便が促されます。ですから朝食後は絶好のトイレタイムといえます。そもそもトイレに行きたくなるのは腸に便があるから。スタート前に、溜まっているものを出し切れればお腹もすっきりします。
クラブハウスのトイレは、どこでもゆったりしていて個室数が多いので、他人の気配を気にせず利用ができて最適でしょう。
トイレにゆっくり座る時間を確保する
ただ、スタートぎりぎりにコースに着くようではゆっくりトイレに座る時間はないし、上司が来てからでは緊張して便意もやってきません。そこで最低でもスタートの1時間前か1時間半前にはゴルフ場に着くようにするわけです。
私の場合、もし8時スタートなら7時前にはチェックインします。さらに遡ると6時ごろ家を出るなら5時に起きればいいのでしょうが、4時半ごろには起きて支度をします。荷造りやキャディーバッグ内の確認は前夜のうちに済ませますので、予定より早い5時半過ぎに家を出ることになり、結果としてコースには1時間半くらい前に着いてしまいます。
この時間の余裕が腸活にも、ゴルフのパフォーマンスにも、非常に大切なのです。プロゴルファーにも「受付や挨拶や思いもかけないことがあるかもしれないからこそ、早く入るようにしてね」とアドバイスしますが、選手はそれでだいぶ落ち着きます。
1時間半待っても来なければもう大丈夫
クラブハウスでは、お茶を飲みながらリラックスしてトイレタイムを待ちましょう。ちょっとした暗示的に、温かいロイヤルミルクティーなどを飲むと、体が温まって気持ちも落ち着くのでオススメ。このような過ごし方を定着させることで精神面から腸をコントロールすることもできて効果的です。
ゆっくり過ごしている間にお通じが出れば不安を解消できますし、1時間半待っても無理ならコースに出ても良いでしょう。それだけ便意がこなければ、ラウンド中急にお腹が痛くなることは器質的にないからです。便意がないのに無理に出そうとすると交感神経が高まってますます出なくなってしまいます。
出そうだけど我慢するのは最も危険
一番良くないのは「出そうだけど、上司が来たから我慢しよう」「もうすぐスタートだから行っちゃおう」というパターンです。便意を我慢すると一度はそのピークが通り過ぎても、何ホールかプレーしてふとリラックスしたとき、急にメインの便意が起きやすいのです。そこにトイレがなかったら冷や汗ものになってしまいますので注意してください。
ゴルファーのための腸活カルテ
まとめ
・睡眠中は腸が活発に消化活動を行ない、朝には排便の準備が整う
・食後はリラックスして副交感神経が高まるため排便が促される
□トイレタイムを作るためには、スタート1時間以上前にゴルフ場到着
□温かいお茶を飲んでリラックスしながら便意を待つ
□無理に出そうとするのはNG、我慢するとまたピークが来る
《次回のテーマ》
食欲がなくても朝食は摂ったほうがいいの?
【シリーズ一覧】
●第1回:ラウンド中にお腹が痛くなる原因は?
●第2回:理想のトイレタイムはいつ?どこで?
●第3回:朝食は食べたほうがいいの?
●第4回:朝食をコンビニで買ってもいい?
●第5回:腸活はゴルフにどう影響するの?
●第6回:ゴルフ前夜、飲み会の注意点は?
●第7回:6つの心がけで腸は2週間で整う!前編
●第8回:6つの心がけで腸は2週間で整う!後編
●第9回:普段から心がけたい理想の朝食
●第10回:ラウンド中には適度な間食を!