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NEW・名門ゴルフ場|志摩シーサイドカンツリークラブ(福岡県糸島市)Part1

リサオの『NEW・名門ゴルフ場』探訪

2020/01/19 リサオ(大隈 里砂)

名門ゴルフ場という言葉があります。名門テニスクラブはあるけど、名門卓球場は聞かないので、たぶんハイソサエティの人々が集まる方便にスポーツを使った名残なんでしょう。イメージは歴史がある、閉鎖的、特権階級。でもゴルフは草っ原で始まったスポーツ。肩肘張らない開かれた名門ゴルフ場も実は数多くあるのです

文・写真・絵
リサオ(大隈里砂)
元超インドア文学少女。遅咲き・狂い咲きゴルファー

コラムニスト、似顔絵作家、イラストレーター、フォトグラファー、翻訳家(英語)として(自称・ひとりスキマ産業)、主にゴルフ業界で活動

プレースタイル:山っ気たっぷり、策に溺れ式
特技:無駄ロブ(不必要なロブショット)
好きなライ:ヘンなライ、下りフック
苦手なライ:フェアウェイど真ん中
好きな言葉:インテンショナル
子供の頃の将来の夢:電気屋さん

名門 “ゴルフ場” はもちろんのこと福岡そのものが何度も訪れたい名門

12月半ばに福岡に行きました。福岡は30年ぐらいぶりのような気がする。30年前は出張でほんのちょっとしか滞在できなかったけど、なんでもいいからとにかく福岡に来たって気持ちになれることをしたいのお願いお願いって駄々をこねて屋台に連れてってもらったことはかろうじて覚えてる。そんときからいつかゆっくり福岡で遊びたいと思い続けて30年。時間かかりすぎや。なにしろ福岡って福岡に転勤したひとたちがみな、ここを終の棲家(ついのすみか)にしたいって思う地だってゆーじゃん。やっと行けて嬉しい♡そして結論:わたしもここに棲みたい♡今回は4日も滞在でけたので、主に食を満喫いたしました。福岡ってば、いろいろ美味しすぎます。

特にゴマサバを最初に考えたひとに御礼が言いたいです。あと、鶏卵素麺っていうお菓子というか砂糖の塊というか、元はポルトガルから伝来した南蛮菓子があるんだけど、一緒に暮らしてた最愛の爺さんの好物だったのでコドモの頃から親しんでいたのです。我が家では黄身素麺と呼んでいたので「ああ、ついに、黄身素麺のふるさとに!」と感無量でした。食べ物とか音楽の記憶ってなかなか凄い。ぐあーっと過去に引き戻される。当時のしょっぱい気持ちとか誰かに対する想いとか、その頃聴いてた音楽や一緒に食べたものなんかに再会するたびに蘇ってくるもんね。

で、福岡に何をしに行ったかというと、『リサオの無茶振りお絵描きライブ』イベント、つまり似顔絵を描きに行ったのです。全部で3箇所、ゴルフスタジオ(工房)のオキコバランス福岡店と練習場の大野城スカイゴルフセンターとグランドゴルフセンターにて。主催の皆さまに、せっかくだからゴルフもしたいお願いお願いって駄々をこねて了承していただき、ゴルフ場の選択はお任せした。の、だけど、友達のSNS投稿に出てきた海沿いのゴルフ場が目にとまり、そしたらそこが志摩シーサイドカンツリークラブだってわかって、しかも福岡だって知って、「あ、ここ行きたい」って思って、恐る恐る主催者のかたに「志摩シー行きたいです」って言ったら「志摩シーとってますよ」と。なんと!なんという強運。「景色が綺麗だから、リサオさん好きそうだなと思って」と。好き好き大好き。

ちなみに主催者3名はこんな感じのかたがたです。ありがとうございました。♩

左から、スカイ、オキコ、グランド。たまたまオキコが空と地に挟まれた

志摩シーはどこにあるのか、なにものなのか

しかしまあ、志摩と福岡が全然結びついてなかったとです。てっきり三重県の志摩かと思ってたし、そもそも友達から「志摩シー」って最初に聞いたときは水族館だと思ってたから。だって鴨川シーワールドのこと「鴨シー」って言うからその仲間かなと。その友達はわたしが水族館好きなの知ってるし。ってことでいろいろ間違った感じで思い込んでました。三重県の志摩市じゃなくて福岡県、玄界灘を望む糸島半島にある志摩町だって理解するのに時間かかった。しかも今、糸島ってとてもアツいとこらしいです。デートスポット盛りだくさん。今回行けなかったけど牡蠣小屋ってステキな響きのところもあるんだって。福岡市の中心部から車で30分ぐらいだから距離的にもお出かけにちょうどいいのかも。

志摩シーサイドカンツリークラブも大人気で全然予約がとれないんだそうです。確かにこの日も満卓状態でしたわ。行けてよかった。しかも快晴で無風だったのです。「そんな日、年に何日もないから」って会うひと会うひとに言われました。「風吹きまくってすっごい寒いんだから」って。「無風だったらスコアもよかったでしょー」とも言われたけど、それとこれとは話が別だから。なにしろこちとらその日暮らしのゴルフ(* 用語集参照)してるもんでね。

NEW・ゴルフ用語集

丘・あの丘:ティーイングエリア
シグネチャーホール間:『シグネチャーホール・間』ではなく『シグネチャー・ホール間』。ホールとホールの間、ホールと全然関係ないとこで印象に残る場所のこと
振り返りのススメ:飛球線方向以外を見る、特に振り返ると驚きの美しい光景が広がってることが多いよ!
どんぶらこ:アップダウンやアンジュレーションのこと
サバンナ系:アフリカのサバンナを彷彿とさせる光景が見られるコースのこと
イケメン:池を見ると平常心を失って力が入っちゃう池メンタル=お豆腐メンタルのこと
ゴルフがちょっと慌ただしい:ヘタの言い換え。上手い人でもヘタな日はある。だからって心底ヘタってことじゃない。そもそもゴルフは上手いヘタじゃない。評価基準は楽しいか楽しくないか、楽しんでるか楽しめてないかだけ
その日暮らし:お悩みや平均スコアを聞かれたときの返事。用例「いやあ、なにしろ人生もゴルフもその日暮らしなもんで」
とんがり君:山でも岩でも、とんがってる物体はみなとんがり君
ゴルフは禅問答:良かれと思ってやったことが報われない。ケガしてるのに普段より良かったりする。ゴルフって何が幸いして災いするのかサッパリわからん。いっそトンチをきかせればいいとゆーの?

福岡は東京よりだいぶあったかいという思い込み

海沿いだから海風が吹くのは想像がつくけど、どれほどの風かは体験してみないとわからない。何度も来ている同伴者とコースのかたとの会話で、この日がどんだけ普段の志摩シーと違ったかということがわかります。

同伴者「あれ?牧場の香りがする」
コース「あのへんで牛飼ってるんです」
同伴者「全然気がついてなかった」
コース「いつも海からの風が吹いてますからね」

そんぐらいの風らしいです。かぐわしい香りを消し去るぐらいの。しかも気温も低いっていうね。なんとなく福岡って南のほうにあってあったかいと思い込んでおりましたが、よく考えたら東京とは緯度が2度しか違わないのです。勝手に南国だと思ってましたごめんなさい。でもこの日は南国だった。お日様のおかげでポカポカあったかくて、樹木もソテツとかヤシとか南国気分アゲアゲな子たちだったし。だからあたいのなかではまだ福岡はあったかいとこなの。

  • ほーら見てこれ

  • マスター室前から練習グリーンとフェアウェイと空と海!

超望遠で撮るとこんな景色♡

光と影の織りなす模様は美しい。地表にうつる雲模様について考える

写真にずずーっと長く伸びる影が見えるでしょう。なにしろこういう影が好きで、地面にうつる木の影や雲の影が。だから雲一つない青空ってのは自分にとってはそんなキャッホーウな光景じゃないんですよね。ビルがいっぱい並んでる都会にいるとつい忘れちゃうんだけど、雲って地面にうつるんです。そのことをケニアで飛行機に乗ったとき初めてちゃんと認識しました。せっかくなのでそのときの写真を。撮ったのは2011年の8月末。

まずは飛行場、というか、AIRPORTじゃなくてAIR STRIPって書いてあるので、まあ、滑走路ってことですね。飛行場じゃないの。車で走ってたら突如現れる滑走路なの。車といえばケニアでもひとつ初めて認識したのは、四駆ってこういうとこでこそ威力を発揮すんだなーってこと。舗装されてない道はもちろん、大雨が降って行く手に川ができちゃって立ち往生かと思いきや、そんな悪路でも四駆はぐいぐいゴトゴト進むのです。後にも先にもこのときだけです四駆スゲーって体験は。楽しかった。

  • 滑走路の看板

  • 博物館の展示物じゃありません

  • もう1機が赤土に着陸

  • 土煙を上げて

ここで昭和の正しいお友達なら、大橋純子の『サファリナイト』が脳内で鳴り響いてるはずです。作詞はキャンディーズの『ハートのエースが出てこない』や、サーカスの『Mr.サマータイム』、杏里の『思いきりアメリカン』、一風堂の『すみれ September Love』などなど書いておられる竜真知子さま。『サファリナイト』の出だしがいきなりイメージなんですよね。

熱い砂けむり上げて
走るジープを見たよ
それは恋に憑かれた
悲しいハンター

サビはこうです。

サファリナイト
男と女は
サファリナイト
さびしいめぐりあわせね
追われる方も追う方も
傷つけあわずに
生きてゆけないなんて

この曲がヒットしたときは小学生だったのでなんとなくふがふが歌ってましたが、久々に聴いて今やっと意味がわかりました。あと、大橋純子の歌唱力の凄さも。Spotifyで聴けますのでぜし。

話をケニアに戻して(志摩シーにはまだ戻らない)そういえば帰りの飛行場じゃなくて滑走路で、1時間ぐらい待たされたんです飛行機が到着するのを。でもそれぐらいでいちいち驚かないよ。だってここは日本じゃない。時間通りに来ないのがフツーさ。なので涼しい顔して乗り込もうとしたら、あれ?

あーた!いま!いまここで燃料いれるですか!
1時間も遅刻した挙げ句に燃料いれるですか!
しかも手動かい!
た、た、た、頼りない!

そしてみんなぼんやりを装って待つ。内心は「きっと大丈夫、大丈夫なはず」と願ってる

で、いよいよです。乗り込んで、待ちくたびれたみんなは寝ちゃって、わたしも一瞬落ちてふと目を覚まして外を見たら、だだっ広い、なんにもない地表に、でーっかい雲がうつってた。最初なんだかわからなかったの。なんか地面が黒いよって思った。森じゃないし池でもないし。そんで空を見て「ふああああああああぁぁぁ」って口が開いた。みんなを叩き起こした。だってこんなんだもん。

やー、待った甲斐があるってもんだ。しかしよく見ると翼がペラッペラ

では志摩シーの影模様をいまいちど

これを踏まえて志摩シーに戻ります。
グリーンを横切る長ーい木の影、いかしてるわー。

海に向かって伸びてるみたいだ
こんだけシマシマなグリーン見たことある?あ、シマ、志摩、だ、ね
てかやっぱ南国じゃん!と思わせる模様のカートもたまにいた
木の幹だけじゃなくてフサフサの葉っぱだって模様つくるよ

2.90mってさ、ぱっと見、海抜?って思っちゃう。グリーンの速さをメートルで言われるとなんか遅そうだけど、換算すると9.5フィートぐらいかな。遅くないね。遅くなかった。

普段はマークしないというかボール拾わないけど、マーカー可愛いからこの日はたまにマークしてみた
各ホールの説明が書いてあるブックレット嬉しい♡太っ腹!
スコアカードもいい感じ
ロゴマーク可愛い。なんの鳥だろか。ツバメ?アジサシ?カモメ?オオミズナギドリ?アビ?

カンツリー、カントリー

そういえば、志摩シーサイドカンツリークラブなんですよね。カントリークラブじゃなくて。てことは歴史があるということですね。COUNTRYをカントリーじゃなくカンツリーって呼んでた時期にできたということでしょう。ビルディングはどうやら昭和初期にはビルヂングだったし、ロナルド・レーガンも大統領になる前は日本ではリーガンって書かれてたしね。ガルシアもセルジオなんかセルヒオなのか。

日本語表記ってわりと相手の国の発音に忠実なイメージなんだけど、そういう意味ではカンツリーのほうが近い。ビルヂングって書きたい気持ちもわからないではない。昔のひとのほうが誠実だね。ガルシアも母国ではセルヒオだろうしなあ。まあまた脱線する雰囲気満々なのでさておいて、志摩シーの開場は1977年ですね。また昭和歌謡いっちゃうけど、1977年はピンク・レディーの、そのものズバリ『カルメン'77』が出た年です。つまり歴史がある。ああ悠久の糸島。

んだば最後に南国情緒が出ちゃうヤシの影の佇まいをご覧に入れて次回に続きます。

やっぱどっから見ても南国

志摩シーサイドカンツリークラブ(公式)


NEW・名門ゴルフ場|志摩シーサイドカンツリークラブ(福岡県糸島市)

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【シリーズ一覧】
●第1回:NEW・名門ゴルフ場|サニーカントリークラブ(長野県佐久市) Part1
●第2回:NEW・名門ゴルフ場|太平洋クラブ佐野ヒルクレストコース(栃木県佐野市)Part1
●第3回:NEW・名門ゴルフ場|四街道ゴルフ倶楽部(千葉県四街道市)番外編 Part1
●第4回:NEW・名門ゴルフ場|キングダムゴルフクラブ(埼玉県秩父市)Part1
●第5回:NEW・名門ゴルフ場|志摩シーサイドカンツリークラブ(福岡県糸島市)Part1
●第6回:NEW・名門ゴルフ場|千代田カントリークラブ(茨城県かすみがうら市)Part1
●第7回:NEW・名門ゴルフ場|吉井カントリークラブ(群馬県高崎市)Part1