「また100叩いちゃった」なぜゴルフは“現状維持”すら難しいのか?
【ゴルフトレンドウォッチャー】コヤマカズヒロのYouTubeをチラ見せ!
各種ゴルフメディアはもちろんYouTuberとしても活躍中のゴルフトレンドウォッチャー、コヤマ・カズヒロ氏の人気YouTubeチャンネル「コヤマカズヒロのYouTube【ゴルフトレンドウォッチャー】」を記事化!
ゴルフ業界の旬なネタ、ゴルフ経験値が高まりそうな話、ギア関連のマニアックな話などなど。コヤマ・カズヒロ氏の一人語りをチラッとお見せします!
ゴルフは現状維持すら難しいスポーツです
今回は、「ゴルフは現状維持すら難しい」という話をしたいと思います。
世間ではみんな「上達だ!飛距離アップだ!」と、そんなことばかり言いますよね。
だけど、実際のところ現状維持も結構大変なんです。
たとえばマラソンだと、最初は走れなくてもジョギングをやっているうちに10キロ走れるようになり、さらに走っているうちに20キロ、30キロ走れるようになる。そして40キロとだんだん距離が伸びてくると、最終的にはフルマラソンが完走できるようになります。
走るのが楽しくなって、練習を積み重ねるわけですよね。
フルマラソンを走るのに5時間かかっていたのが4時間で走れるようになり、さらに練習して3時間台で走れるようになった、というようにキャリアと同時に競技パフォーマンスが上がっていくんです。
でも、ちょっとランニングを1ヶ月休んだり、3ヶ月休んだりするとパフォーマンスは下がります。心肺機能も落ちるし、場合によっては筋力も落ちてしまう。
それまで努力していたことはそんなに急になくなったりはしないですけど、パフォーマンスはやっぱり下がってしまうんですね。
怪我などのいろんな事情で1年間ブランクがあれば、相当走れなくなるんじゃないでしょうか。
ぼくも実はフルマラソン何回も走っているんですよ。
東京マラソンも2010年・2012年に2回走っています。でも2012年以来、この10年間まったく走ってないです(笑)
体は鈍りきってると思うので、もう10キロも走れなくなっていると思います。練習しないと競技パフォーマンスはやっぱり下がります。
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ゴルフもスポーツなんです。
練習して、コンディションを整えて、そしてラウンドという実戦経験を積み重ねて、自分が目標とするラウンドにピークをもっていくわけです。
「あの試合に合わせて練習する」とか、「あのライバルと一緒にラウンドするからそこまでに練習しておこう」と、それなりにピーキングがあります。
そうやって競技パフォーマンスを上げても、ピークのあとに何も練習しなかったらそのピークは維持できないんです。確実に落ちていきます。
ピアノは1日練習を休むと取り戻すのに3日かかるっていいますよね。
そういうことがスポーツでもあるんじゃないかなと思うんです。
ゴルフの練習をするとき、何も考えずに球を打つわけではなく、腕の使い方や体重移動などを考えていろんなことを試しますよね?
それが上手くいかずに自分の今までの動きとスタックして、練習しているのにもっと下手になるということもあるんです。
「この間まですごくよかったのに急に球が当たらなくなった」ということもあるし、「あの感覚はどこにいったんだろう」というようなこともあります。
コンディションやクラブを変えたこと、何か別な新しい動きを取り入れたことで、それまでのメカニズムが狂ってしまうことがゴルフではすごく多いです。
「なんでこんなに下手くそになっちゃったんだろう?」というくらい低迷してしまうことがあるわけです。
やっぱりゴルフはスポーツなので、そういうリスクがあるということですね。
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練習して技術を高めてピークのレベルを上げていく、というのがスポーツかなという気がします。
オリンピックなんかを見ていてもそう思います。ピーキングが結構大事になりますよね。練習しないでほおっておくと技術レベルは下がっていくし、ゴルフの場合は練習していろんなことを取り入れたらまたパフォーマンスが上がる、ということも意外と多い。そういう不都合な現実があるわけです。
こうやって言葉にすると「そりゃそうでしょう」と当たり前のように感じる方が多いと思います。でも一般的なゴルファーの認識はどうなんだろうなって思うんですね。
たぶん、結構右肩上がりの成長曲線を想定している人が多いんじゃないでしょうか。
YouTubeなどの情報も、上達して当たり前ということを想定している気がするんです。
「上手くならない人はこれが原因です」とか、「本当に上達したいならこれをやれ」とか、「この練習で最速に上達します」とかいろいろありますよね。
それは売り文句だからあっていいと思うんですけど、上達するということが当たり前になっていて、上にいくことしか想定してない、そんな感じが見て取れるわけです。
問題なのは「上達するのが当たり前」と思わされていること
ビギナーで始めて最初の1、2年ぐらいは、なんとなくクラブの振り方が分かったり体の形が良くなったり、ボールに当たるようになったりして上手くなっていくんですね。
同じようにその先も、最初の1、2年のような勢いで上手くなる感じがずっと続いていく、と多くのゴルファーは思わされているんじゃないかと思うんです。
つまり、上達するのが当たり前だと思わされているんですよね。そして、誰もがやり方次第で上手くなれると勘違いさせられているわけです。
でも、実際は練習しないと今まで出来たことすら出来なくなってしまう、現状維持すら難しいのがゴルフなんじゃないか、ということなんです。
少しでも上手くなりたいとか、いいスコアで回りたい、というのがないとゴルフの面白みもだいぶ減ってしまうとぼくは思うので、基本的には「上手くなりたいな、もっと飛ばしたいな」と思うことは、それはすごく大事なことだと思うんです。
だけどあまりにも上達上達、となってしまうとその上達への同調圧力に疲れてしまう人もいるんじゃないかなと思うんですよね。
「おれは仲間と気分良く回れればいい、コースを歩いて自然と親しんで楽しくゴルフできればいいや」と上達して当たり前という同調圧力から離れてしまう人も少なくない気がします。
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現状維持できている人は、頑張っているということです
人並みに練習してクラブにもちょっとこだわって、ラウンドにも行っている、という人の中には「なんで上手くならないのかな、なんでこんなに下手なのかな」と思いがちな人も結構多いんじゃないでしょうか。
だけど、たしかに右肩上がりの上達がちょっと停滞しているんだとしても、その今のレベルがある程度維持できている人は、意外と頑張っているということなんじゃないかと思うんです。
何もしなかったら技術は下がっていくので、なんとか現状維持できているということは決して下手にはなっていない。経験を蓄積したり、上手くなっているところもあると思うんですよ。
「あなたはダメじゃないですよ、意外と頑張ってますよ」ということです。
だってゴルフは現状維持すら難しいスポーツですから。
みなさんの周りにも、頑張っているけどなかなか上手くならない、なんで上手くならないのかな?って愚痴を言っている人、いませんか?
そういう人には、「ゴルフは現状維持も難しいんだから頑張ってるよ!」と励ましてあげてほしいんです。今のレベルをキープできている、落ちてないだけでも立派だと思うよ、と。
そういう人たちを励ましてあげて、そして自分たちも頑張ろうじゃないか、となるのがいいんじゃないかと思います。
「キープできていればちょっと前進、ちょっとでも上にいけば結構いい!」というくらいのマインドでいたほうがいいですね。
そして練習を断続的にちょっとでもいいから続けていくうちに、何かの拍子に「あっ!」とコツがつかめる瞬間があるかもしれないし、グッと上手くなることもあるかもしれないわけです。
そんな思いがけないタイミングを夢見ながら楽しく練習するといいんじゃないでしょうか。
現状維持するための技術を落とさないコツについても話しています。
詳しくは動画をご覧ください!
コヤマカズヒロ
児山和弘。1974年生まれ。学生時代には富士桜カントリークラブなどでアルバイトを経験。中古ゴルフFCチェーン「ゴルフパートナー」の立ち上げに参加、以後、ゴルフ業界に。2005年に「39ゴルフ」(アーリーバードゴルフ)設立。用品販売を行いつつ、オリジナルブランド製品を開発。2012年、フリーに転身し、ゴルフ用品からツアー情報まで、幅広く執筆するゴルフライターとしてゴルフトゥデイやゴルフサプリといった各種ゴルフメディアなどを通じて活動を開始。2013年、オウンドメディアの運営代行業を主業務とするメディアライトを設立。2018年にはYoutubeチャンネル「試打ラボ しだるTV」を開設。
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