練習の8割は2メートル前後の上りのライン

「Never up,never in」(カップに届かなければ入らない)という格言通り、カップインの確率を高めるには、ショートのミスを減らすことが第一。インパクトが弱くなったり緩んだりするとショートしやすいので、ボールをしっかりヒットし、カップをややオーバーするくらいの距離感で狙いましょう。

そのために私が重要視しているのが、「上りのライン」での練習です。日頃の練習は「上りしかやらない」といっても過言ではありません。

上りと下りの傾斜を比較して、どちらが「ボールをしっかりヒットする」練習になるのか。下りはラインに乗せたり流したりしがちですが、上りはボールを真芯でとらえ、強く打たないと目標に届きません。つまり上りのラインは、強いインパクトを作るのに最適な練習といえるのです。

私の場合は練習の8割が、1.5~2メートルの上りのライン。この距離の攻略が優勝や上位進出のカギを握るからです。

上りのラインで練習をくり返すことで、インパクトが自然に強くなり、常に「打てる自分」というものを確立できる。本番だけ強く打とうと思っても難しいため、普段から「打てる自分」を作っておくことがとても重要なのです。

Get in!攻略ポイント1|ボールを強くヒット

フェースの真芯でボールの芯をとらえて、ボールを強くヒットする。

ボールの近くにスパットを設定し、そこに真っすぐ打ち出すことに集中すれば、より強く打てる。

Get in!攻略ポイント2|上りのラインで練習

上り傾斜なら、ラインに乗せることより、「ボールを打つ」ことを優先するため、インパクトが自然に強くなる。

1.5~2メートルの上りを重点的に練習するのが藤田流。

Get in!攻略ポイント3|【ラウンド当日は】10メートル以上の上りから練習を始める

ラウンド当日は、練習グリーンでそのコースのグリーンコンディションをつかむことが必須ですが、そのときはまず、「10メートル以上の上りのライン」から練習を始めましょう。

最初が肝心で、下りのラインから始めるとボールが速くコロがるぶん、どうしてもタッチが弱くなってしまいます。その感覚や先入観が頭や体に残ると、本番でショートしやすくなるので注意してください。

下りのラインから練習を始めると本番でショートしやすい

そのコースのグリーンのスピードをチェックしながら、距離感を合わせていくことが大事。

長い距離の上りなら、たとえ速いグリーンでもボールをしっかり打つ必要があり、タッチが自然に強くなります。

そして、フックラインやスライスラインを組み合わせつつ、ロング→ミドル→ショートパットの長→短の順でボールをコロがしましょう。

下りのラインは練習の後半に行い、5メートル前後の距離で「下りのスピード感」をつかみます。下りの練習は全体の2、3割で十分。やりすぎはNGです。

下りもしっかり打つ

下りのラインも、振り幅を小さくした上でしっかり打つことが基本。インパクトを弱くするとボールのコロがりが悪くなり、カップ際で傾斜や芝目の影響を大きく受けてしまうので注意。

Get in!攻略ポイント4|【同じようにコロがればOK】2個のボールを同時に打ってみよう!

フェースの向きと圧力のセルフチェックができる手軽な練習法

フェースに沿ってボールを2個並べて、同時に打つ。

私が採用している練習法の一つに、「2個のボールを同時に打つ」というものがあります。

これはボール2個分の重さにより、インパクトが強くなる上に、次の二つのポイントのセルフチェックができます。

2個のボールが目標方向にほぼ同じ距離でコロがるのが理想。

一つは、インパクトでのフェースの向きです。フェースが開いている人はヒール側、閉じている(被っている)人はトゥ側のボールが先に当たり、2個同時に打てません。フェースがスクエアかどうか、自分の悪いクセがすぐにわかります。

もう一つは、ボールにかかるフェースの圧力です。スクエアなインパクトに見えても、トゥ側の圧が強かったり、ヒール側の圧が強かったりする人がいます。2個のボールが目標方向に、ほぼ同じ距離でコロがるように練習することが大事。

その結果、スクエアなインパクトとフェースの均等な圧力が実現し、パットの精度がより向上します。

打球の方向を方向をチェック!

ヒール側の圧が強い人は、ボールが右方向に飛び、距離がバラつく傾向がある。

2個のボールを同じようにコロがすことは、簡単そうで意外に難しいのでやってみよう。




藤田寛之
ふじた・ひろゆき(葛城GC)
1969年6月16日生まれ。168cm、70kg。福岡県出身。ツアー18勝。年齢を重ねるごとに勝ち星を増やし、40代で12勝をマーク。2012年には年間4勝を挙げ賞金王に輝いた。昨年はシニアツアーで2勝。得意クラブはパター。


【藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方】

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