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ヤマハ RMX 120/220|世界に勝てる本物の技術を(1/2)

RMXシリーズ史上、最大の大変革

2019/10/18 ゴルフサプリ編集部

それは小さな変化ではなく、改革というべき変貌ぶりだった。約1年ぶりに訪れた浜松にあるヤマハのゴルフ部門は、企画や開発の担当者、開発スタイルや開発コンセプトも前作とはすべてが変わっていた。そして最も変わったのは、RMXの新しいヘッドだった。

●YAMAHA RMX 120/220|世界に 勝てる 本物の技術を
(1/2): RMXシリーズ史上、最大の大変革
(2/2):見せかけではない最高初速の答えが小さいリング

「プロのためのクラブ開発ではなく、
RMXのための実験台に」

ヤマハ株式会社
ゴルフHS事業推進部
RMXブランドディレクター
梶山 駿吾
Shungo Kajiyama

大慣性モーメントの先にあった世界の飛距離。

藤田寛之とも長い付き合いのある梶山は、以前から藤田はヤマハのドライバーに警鐘を鳴らしていたと語る。

「最初に藤田さんから海外メーカーとヤマハの明確な違いを指摘されたのはテーラーメイドの『M2』でした。あのドライバーを打った選手を見て『何で、あんなに飛ぶの?今までヤマハは飛ぶと思っていたけど、海外メーカーはもっと飛んでいる。ヤマハにはポテンシャルを感じない』と言われていました」

しかし当時は梶山をはじめ、ヤマハの開発にも大きな危機感はなかったという。深刻な状況に気がついたのは前作18年モデルの『RMX118/218』のクラブテストがはじまってからだった。

「18年モデルの『RMX』については、全然プロが納得しなかった。それは1人、2人ではなく、男女のほぼ全員の契約プロが満足しなかったんです。というのも、実はここ2、3年でドライバーのトレンドが大きく変わってしまった。個人的にはパーシモンからメタル、メタルからチタンになったくらいの劇的な変化があったと思います。それに当社は気づいていなかったんです。これまでヤマハは顔、打球音を大事にモノ作りをしていて、その分野ではすごく優秀なドライバーを作っていたと思います。でも、いまのツアーで評価されるのは海外メーカーの飛んで、曲がらないモデル。当社の開発チームもすごく一生懸命に、丁寧にクラブを作ってきていたのですが、世界のトレンドとは違う道、違うフィールドで勝負してしまっていたんです」

そして18年モデルの反省を生かすために、今年の新作『RMX120/220』では海外メーカーと同じ『飛んで、曲がらない』フィールドで勝負することを決断する。

「テストではセンターヒットからトゥ側、ヒール側に外したときの飛距離やデータを調べました。その結果として、今、市場で人気がある海外メーカーのドライバーに負けない数字が出ています」(梶山)

「最初に藤田さんに飛距離の差を指摘されたときに、反発規制のSLEルールがある以上は、それほど飛距離は違わないはずだと思っていたんです。でも、それは間違いでした。これは海外のトップ選手が言っていた言葉ですが『曲がらなければ、自分たちプロは叩ける。だから反発規制ルールがあっても、飛距離は伸ばせる』ということなんです。曲がらないヘッドにすることでシャフトも軽くできる。その結果、ヘッドスピードが2m/s以上も伸びた選手もいます。だから、今回は曲がらないヘッドの指標となる慣性モーメントを限界まで大きくすることに挑戦しました」

最初は、慣性モーメントを最大化することについて、開発チームからは「できない」という反対意見もあったと語る。

「今までのヤマハは顔、打球音を最優先に開発していたので、ヘッドが小振りというのが伝統でした。だから慣性モーメントが大きくならないということだったのですが、今回は最優先事項が“飛んで、曲がらない”なので、それならヘッドを限界まで大きくして慣性モーメントを優先の形状にしましょうとお願いしました。うちの開発チームはすごく優秀なので、方向性がしっかりしていれば、本当にその通りのヘッドを開発してくれるんです」

その結果、前作『RMX118/218』の慣性モーメントはともに4000g・㎠台だったが、『RMX120』では、5180g・㎠、『RMX220』では5760g・㎠というルール上限にも近い慣性モーメントを実現した。それは、最新の海外メーカーのドライバーを超える数字だった。

プロへのテストは1年前から!歴代モデルの3倍以上の時間

約1年前にはツアープロがテストできるプロトタイプが完成。梶山は「前作に比べて、約1年くらい早いタイミングからプロのテストをスタートしました」と語る。

今年8月の「セガサミーカップ」から今平周吾や藤田寛之は『RMX120』を使用。今平は「確実に初速が上がっている」と語り、藤田は「ボール初速は71m/sから73m/sくらいに伸びた」とコメント。

GOLF TODAY本誌 No.568 105〜107ページより


YAMAHA RMX 120/220|世界に 勝てる 本物の技術を(1/2)

 (2/2)へ続く

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