ゴルフクラブの選び方|超基本ギア用語講座Vol.1【ロフト】
知らないと、クラブ選びで失敗しちゃうかも!
「慣性モーメント」、「重心アングル」などなど、いろんなギア用語を目にするけれど、そんなこと知らなくたってゴルフ場では困らない!どうせ新製品を売るためのセールストークでしょ、と思っていませんか?
そんなことはありません、ゴルフクラブの基礎知識を持っていれば、クラブ選びの失敗がなくなるだけじゃなく、飛びも方向性もスコアだってよくなっちゃうんです。そんな、クラブ選びにもスコアアップにも役に立つ、超基本ギア用語をお届けします。
ゴルフクラブの選び方【ロフト】|ロフトの落とし穴
ロフトには3つの種類がありますが3つすべて答えよ!
1.◯示ロフト
2.◯ア◯ロフト
3.◯◯パ◯◯ロフト
ゴルフクラブの基礎知識講座、第一回目の冒頭から、いきなりテストです。あなたはすべて答えられましたか?実は、3種類を理解することが、失敗しないクラブ選びには重要なのです。
正解は、表示ロフト、リアルロフト、インパクトロフトでした。そんなの知っているよという方も、知らなくたって問題ないでしょという方も、最後までお付き合いいただければ、なるほどと思っていただけると思いますので、ぜひお付き合いください。
イラストで見る、表示・リアル・インパクトロフトの違い
表示ロフトには落とし穴が隠されている
表示ロフト、リアルロフト、インパクトロフトの内、ゴルファーに最も馴染みがあるのは表示ロフトです。通常ロフト何度というのは、ほぼ表示ロフトを指します。クラブヘッドに書かれているロフトです。
ただし、前のクラブと同じ表示ロフトなのに、買い替えたら球の上がりやすさが違うとか、試打会などで「このクラブは9.5度でも上がる」という経験をお持ちの方は少なくないはずです。この原因は、表示ロフトとリアルロフトに差があるからなんです。
同じ9.5度でも球の上がりやすさは、モデルによって異なる
リアルロフトは分度器でクラブの実際のロフトを測った数字です。実は現在市販されているドライバーの多くは表示ロフトよりリアルロフトが大きくなっています。その差が1度のものもあれば2度近いものもあり、中には差が無いものもあります。表示ロフトは同じでも、リアルロフトはメーカーやモデルによって違うということです。
だから、表示ロフトだけで選ぶと失敗する可能性が高いのです。「それならリアルロフトで選べばいいだろう」といっても、自分ではリアルロフトを測るのは難しいのが実情です。ゴルフショップによっては、ロフト・ライ計測器を用意しているお店もありますが、リアルロフトよりも、本当に選ぶべきはインパクトロフトなんです。
本当に選ぶべきはインパクトロフト
ボールの飛距離は、ボール初速、打ち出し角、スピンの3つの要素で決まります。近年、“高打ち出し低スピン”が飛ぶといわれていますが、アマチュアゴルファーは、効率よく飛ばせる打ち出し角とスピン量の組み合わせよりも、スピンが多く打ち出し角が低い人が多いので、“高打ち出し低スピン”といわれているのです。
ヘッドピードによって変化しますが、ヘッドスピード40〜45m/sくらいの場合は、打ち出し角16度前後、バックスピンが2200回転前後の組み合わせが“おいしい”組み合わせです。球の打ち出し角はインパクトロフトより少し低くなりますから、打ち出し角16度前後を得るためには、インパクトロフトが18度前後になるクラブを選ぶことが効率よく飛ばすために重要というわけです。
飛ばしたいなら計測器によるデータ計測が不可欠
インパクトロフトは打ち方で変化します。ハンドファーストの形でインパクトすれば、インパクトロフトは少なくなり、ハンドレイトの形でインパクトすればインパクトロフトは大きくなります。また、ヘッドの重心位置によっても変化しますが、この部分のお話は重心位置の回に詳しく説明します。
10年前は、一般アマチュアがインパクトロフトを見てクラブを選ぶのは困難でしたが、今では店頭に計測器があり、インパクトロフトを見ることができる計測器もあります。その場合はインパクトロフトの数値を確認して選べばOK。インパクトロフトが測れなくても、打ち出し角とスピン量を計測できれば、打ち出し角16度前後、バックスピン2200回転前後となるロフトを選べばいいんです。
計測器を使用しないと、インパクトロフトや打出し角、スピン量を知ることは困難です。今ではツアープロも、計測器のデータを見ながらクラブ選びと調整を行っています。だからこそ300ヤードを遥かに超えるショットを実現しているのです。プロに比べて技術もヘッドスピードも劣るアマチュアゴルファーならなおのこと、計測器のデータを見ながらのクラブ選びが重要と言えるはずです。
ゴルフクラブ基礎知識講座 Vol.1 まとめ
・表示ロフトとリアルロフトには差がある
・メーカーやモデルによってその差はマチマチ
・インパクトロフト18度前後または、打ち出し角16度前後
& バックスピン2200回転前後になるドライバーを選ぼう
文
大塚賢二(ゴルフトゥデイ編集部)
1961年生まれ。大手ゴルフクラブメーカーに20年間勤務。商品企画、宣伝販促、広報、プロ担当を歴任。独立後はギアライターとして数多くのギアに関する記事を執筆。現在はギア担当としてゴルフトゥデイ編集部に籍を置く傍ら、有名シャフトメーカーのフィッターとして、シャフトフィッティングも行っている。パーシモンヘッド時代からギアを見続け、クラブの開発から設計、製造に関する知識をも有するギアのスペシャリスト。
【関連】ゴルフクラブの選び方|初心者向け基礎知識をクラブ種類別に解説
【シリーズ一覧】
●Vol.1:超基本ギア用語講座【ロフト】
●Vol.2:超基本ギア用語講座【スピン】
●Vol.3:超基本ギア用語講座【バルジとロールとギア効果】
●Vol.4:超基本ギア用語講座【慣性モーメント】
●Vol.5:超基本ギア用語講座【重心とスイートスポット】
●Vol.6:超基本ギア用語講座【フレックス編】
●Vol.7:超基本ギア用語講座【バランス(スイングウェイト)編】
●Vol.8:超基本ギア用語講座【高反発と飛びの3要素編】
●Vol.9:超基本ギア用語講座【ゴルフクラブに使われる素材】