ゴルフを変える腸活 第10回|ラウンド中には適度な間食を!
腸は「第2の脳」といわれるほどメンタル面の影響を受けやすい器官。ゴルフのプレー中にお腹の環境や働きを左右することがあってもおかしくないのですが、「ちょっとした習慣や心がけで、2週間くらいあればお腹の調子は整います」と小林暁子医師は言います。テレビや雑誌で注目されている“腸活”。さっそく今日から取り入れて、次のゴルフでは快適ラウンドを楽しみましょう!!
指導・小林暁子先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。2012年、便秘外来、内科、皮膚科、女性専門外来など全身の不調に対応する小林メディカルクリニック東京を開業。便秘外来では、のべ20 万人以上の治療に携わるとともに腸内環境の正しい知識普及につとめる。
りんごやナッツ、クッキーでエネルギー補給と集中力維持を!!
ちょっとした時間に間食を上手に摂ろう
食事は常に腹六、七分目に摂ることで胃腸への負担を軽くできます。とはいえ、ゴルフの朝自宅で朝食を済ませてから出発すると、昼食まで6〜7時間空いてお腹が空いてしまいます。スルーで回ったりしたらなおさらです。
そういうときはキャディバッグのなかに間食を用意しておき、プレー中、適度に摂りましょう。テレビのトーナメント中継などでも、女子プロゴルファーの方がちょっとした間食をしているシーンが映ります。それは、お腹が空きすぎるとプレーに集中できなくなりがちですしエネルギー源も不足するからです。
急激に血糖値を上げる甘いものはNG
私のクリニックにはプロゴルファーの方も多くいらっしゃるのですが、全体的なパワーダウンを防ぐためにも間食を上手に摂ることをオススメしています。
「3時のおやつ」というと、イメージ的にチョコレートや甘いドーナツのようなものを連想する人がいるかもしれません。しかし、そういう糖質を多く含む食べ物は、急激に血糖値を上げてしまうので要注意です。そのあと血糖値は急激に下がって体がだるくなることもありますし、血管に負担をかけることも知られています。
ゴルフの合間に食べやすいのはナッツやりんご
ゴルファーの方々がラウンドの合間に、ティーイングエリアなどでちょっと口にする間食として食べやすいのは、ナッツやりんごでしょうか。ナッツだったら袋のままキャディバッグに入れておけばよいですし、りんごなら皮をむいて一口サイズに切ったのをタッパーに入れておけば好きな時に食べられます。海外のプロゴルファーなどは、皮もむかず丸ごとりんごに豪快にかじりついたりしています。
ここ最近は、女子プロゴルファーをはじめさまざまな種目のアスリートの方々をお招きして手作りクッキーのワークショップを開催することもあります。大勢で集まって、サツマイモやチアシードなど食物繊維豊富な食材を練りこんだクッキーを作っているのです。
ドライなクッキーは持ち歩きやすい
繊維が多い食べ物は血糖値が急激に上がりにくく、満腹感があります。ラウンド中はなるべく体調をキープしなければならないので、お腹が満たされても体調への影響が少ないクッキーは最適です。
日持ちもしますので、冷蔵庫に入れておけば、いざゴルフのときにタッパーに入れたりラップに包んだりして持っていけますので便利です。間食に適しているのはもちろん朝食代わりにもよいでしょう。日頃から食べていると腸内環境が整い、自律神経のバランスもとれて集中力が高まります。
クッキーにするのはドライにすることで持ち歩けるからですが、自炊の習慣がない方は、さつまいもをレンジにかけて持っていくのでも美味しい間食になります。腹持ちするゆで卵もいいでしょう。
まとめ
・糖質が多いと血糖値の急上昇と下降を招くので避ける
・繊維が多い食べ物は血糖値が上がりにくく満腹感あり
・日頃から食べて腸内環境、自律神経を整えよう
□ナッツやりんごをキャディーバッグに入れておく
□食物繊維を練りこんだクッキーを冷蔵庫にストック
□レンチンしたさつまいも、ゆで卵もお手軽
間食はナッツ、りんご、さつまいも
【シリーズ一覧】
●第1回:ラウンド中にお腹が痛くなる原因は?
●第2回:理想のトイレタイムはいつ? どこで?
●第3回:朝食は食べたほうがいいの?
●第4回:朝食をコンビニで買ってもいい?
●第5回:腸活はゴルフにどう影響するの?
●第6回:ゴルフ前夜、飲み会の注意点は?
●第7回:6つの心がけで腸は2週間で整う!前編
●第8回:6つの心がけで腸は2週間で整う!後編
●第9回:普段から心がけたい理想の朝食
●第10回:ラウンド中には適度な間食を!
【関連】
・スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.1
・ゴルフのメンタルに強くなるコツを北野正之が伝授【Vol.1】