アイアン上手の3ポイント

  • ポイント1:イージーミスをしない
    スコアを作っていく中で最も大事なことは、どんな状況下にあろうとも、ダフリやトップなどイージーミスはせずに、自分の思う飛距離を出せることが大切になってくる。

  • ポイント2:最もバリエーションを必要とするクラブ
    目の前の木を超えるような高弾道な球であったり、その下に打ち出していくようなライン出しと言った様々な打ち方を要求されるアイアンショット。そのためにアドレスからスイングまで様々なバリエーションがあることを理解する必要がある。

  • ポイント3:状況に応じてヘッド軌道を変える
    ヘッドが球に対して上からインパクトするとスピンがかかり、ピンをダイレクトに狙いやすくなるが、ラフや傾斜の状況によって、ヘッドの入れ方を変える必要がある。

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Q. アイアンショットでボールの高さを出したい!

A. 左手甲を2メートル先の地面に向かって下ろす!

手首のムダな動きを封じるだけでアイアンショットが簡単に

アマチュアの方は、手首で球をすくうようなインパクトをしている場合が多いです。アイアンは、スイング中にムダな動きをしなければ、シンプルに高弾道で飛ばせます。ダウンスイングで手首を使うことが、ミスの原因です。そうならないために右打ちの方はトップから左手の甲、グローブのロゴ部分を飛球線方向、2メートル先の地面に向かって下ろすイメージでスイングしてみましょう。

手首は使わなくても勝手に球は上がる

球をすくおうと、手首を使ってミス連発

Q. フェアウェイからのアイアンショットをダフらず飛ばしたい

A. 目線の高さを保ってバックスイング

頭と目線の高さをキープする

バックスイングからトップに行く過程で頭が下がり、下がったままダウンスイングに向かってしまうと確実にダフります。

バックスイングからトップにかけては、ボールから体が離れていくような感覚になります。それが頭から下がる原因。それよりも頭と目線の高さをアドレスのままキープすることに集中しよう。

バックスイングで目線がボールに近づくとダフる

  • アドレスで作った目とボールの間隔を、バックスイング、ダウン、インパクトまでキープすることを意識しよう。

  • 目線は左右の平行関係をキープすることも大事。

Q. 『左足下がり』のアイアンショットでダフらない方法は?

A. カット軌道でボールに直接コンタクト

フェードのイメージでコンパクトに振る

スイングで気をつけているのは、フルスイングせずコンパクトに振ること。私の持ち球はドローですが、左足下がりではフェードのイメージで、カット軌道にダウンスイングするようにしたらきれいにボールだけ打てるようになりました。

インサイドからヘッドを下ろすとフェースの開閉がある分ダフりやすいのです。カット軌道でヘッドをボールに当てるイメージをもつようになってから急激にダフらなくなりました。

フェードのイメージでコンパクトに振る

きれいに当てようとするとダフりやすい。フェードを打つイメージでボールに直接コンタクトする

Q. 『左足上がり』のアイアンショットでダフらない方法は?

A. 傾斜なりに構えて傾斜なりに沿って振り抜く!

すくい打ちダフリではなく、叩き込みダフリが多い

左足上がりでダフる一番大きな原因は、傾斜なりに構えられていないからだと思います。バランスをとるには傾斜なりに多少右足体重のアドレスになりますが、それが過剰になるとトップから真下に振り下ろす感じになり、ヘッドが地面に刺さる。下からすくい打ってダフるのではなく、上からガッツリダフってしまう感じですね。ですから、まずは過剰にならない程度に傾斜なりに構えること。ボール位置が右だとヘッドが上から入りやすいので、真ん中か、いつもより左寄りに置く。たとえフェアウェイでもトラブルと考え、大きく振らずミート重視で振り幅を抑えた方がいいと思います。

傾斜なりに構えるのが基本。右足体重になるが体重が右に乗りすぎないように注意する

Q. アイアンもタメを作る意識が必要?

A. タメはいらない! 体と手元を離した大きなスイングアークで振ろう!

ダウンで力は下ではなく右側に出せば、スイング軌道は自然と大きくなる

アマチュアの方は、タメを作ろうとして、ダウンスイングで手元を体に引きつける動きをしようとする方が多いですよね。でも、アイアンでは手元を体に引きつけるという動きを無理に取り入れなくても簡単に打つことができます。

ダウンスイングで体と手元を離そうとすると、手元が腰の位置にあるところから、フォローまで、キレイな半円を描きやすくなります。ポイントは半円を描き始めるダウンスイングの形から、手首を使わずに体を回していくことです。そうすれば大きなスイングアークで振ることができます。

タメを意図的に作ると様々なミスの原因に

アーリーリリースで手と体が離れても球は飛ぶ

Q. ラフだからってアイアンの飛距離を落としたくない!

A. ダフらないように!トップから重心を左へグッ!

ラフではすくうようなダフりが多い

ラフでもフェアウェイもダフってしまう原因は同じ。ダウンスイングで右足に重心が残り、右肩が下がってしまうからです。さらに球が上がりづらいラフからだと、球を上げようとこの形になりやすいのです。私はラフからのダフリをなくすために、ヘッドを上から入れるイメージを持ちます。しかし、手で打ち込もうとすると上体が突っこんでダフってしまうので、トップで左足への“グッ”と重心移動をしてから、ヘッドを上から入れるようにしています。

また、その時に、打ち込む意識があると、手が前に出てくるので、手の位置にも気をつけましょう。

  • ボールを上げようとすると右足重心のスイングになってダフる。

  • 左重心にしすぎると、ヘッドが地面に突き刺さる。

手が前に出るとフェースがかぶって最悪ラフから出ないことも。重心を左に移すだけでOK!

Q. フェースの向きはそのままに目標方向にヘッドを押し出す!

A. ツマ先上がりのラフでどうしてもダフっちゃう

コンパクトスイングでボールを潰すように

ダフって目標まで届かないミスだけは避けたいので、少しでもフェースの芯に当たりやすいようグリップをギリギリまで短く持ちます。スイングは控えめに。大きくスイングするほどインパクトの精度が低くなりますから、いつもよりトップの位置を低くしましょう。私の場合、ダウンスイングで肩が前に出てヘッドが上から入った時にダフる傾向があるので、振るというよりボールをつぶすように当てるイメージを持っています。ヒットしたらフェースの向きは変えずに、押し出すようにした方がきれいに飛んでくれます。

インパクト後もフェースの向きを変えず体の回転でボールを押し出すイメージ

Q. ツマ先下がりのアイアンショットはどうしてもトップしちゃう!

A. 当たり負けがトップの原因体の左サイドを1本化してインパクト!

傾斜では体重移動を意識しないようにする

ツマ先下がりの状況でのポイントはインパクトでの左半身。手元と球が離れているショットなので、フェースのヒール側にインパクトしやすくなってしまい、薄いインパクトになりがちです。

このような場面ではインパクト時に左腕と左足が一本になるように意識しましょう。左腕から左足のツマ先までを一本というイメージです。そうすることによって、ヘッドは上から下ろしやすくなります。また、ツマ先下がりでバランスが崩れそうなところを、そのインパクトを目指すことで体がブレにくくなりますよ。

一本化を目指して、ブレないインパクトを作ります!

アウトサイドインでヘッドが入り、当たりが薄くなる

Q. アイアンショットをもっと鋭角に打ち込みたい!

A. 右手首のヨコの動きを使ってハンドファーストに構える!

アドレスは変えるが、スイングは全く変えません

ハンドファーストに構える時の手首の動かし方がポイントです。私は右手首を支点にして、甲側に折るようにして構えます。アマチュアの皆さんはハンドファーストというと、手首を浮かせて構える人や、手元を丸ごと左側へただ動かしているだけという方が多いように見受けます。正しいハンドファーストは、右手首を支点にして甲側に少し曲げるだけ。正しく構えることによって、スイングに余計な動きを与えることのない、ダウンブローのインパクトで打てるようにしましょう。

厚いインパクトはヘッドを上から入れることがマストですよ!

  • 手元自体はあまり動かさずに、右の手首だけを折るようなイメージで構える。

  • グリップを体の中央に構えたままダウンブローに打とうとすると、上半身が突っ込んでしまいただのダフリに。

Q. アイアンショットをぶ厚いインパクトで打ってみたい!

A. 手首ではなく左半身を使って球を押し込む

左半身を使うことで、フェースが立つ

ぶ厚いインパクトを作りたい時は、フェースを立てて押し込むような動きが必要になってきます。アマチュアの方がフェースを押し込む意識を持つと、上半身を使いすぎてしまう場合がとても多いのですが、私は体の左サイドで球を押し込むインパクトをするようにしてフェースを立てています。

ポイントは左手首の角度を変えずに押し込む。ここが解けてしまうとパワーが球に伝わりません。

トップの左手首の形をキープし続けるイメージ

Q. ディボット跡からのアイアンショットでも真っすぐ打ちたい!

A. ボールを下目で見てアドレスしてみよう!

顔をやや起こして目線だけを下げる

ディボット跡の真ん中にあると目土の砂の量が一定ではないので、厚みや深さがわかりません。そのため慎重になり過ぎてダフることがあります。

このケースではスイングよりアドレスが悪くなっていることが多い。ちゃんと当てようと思うあまりボールに目が向き、猫背のアドレスになってしまうんです。これだと体が回らず手打ちになってダフります。

ボールは“下目使い”で見るのが正解。アゴを上に引くようにして顔を上げ、やや正面方向を向くようにして目線だけを下げる。この構えができると適度に背すじが伸びて体が回り、ディボット跡のボールでもクリーンに打てます。

顔を地面に向けず目線だけをボールに向けると背すじが伸びて軸が決まる。

  • “下目使い”でアドレスできるとアゴが上に引かれて上体がほどよく起きたいいアドレスになる。

  • 背すじが適度に伸びるとバックスイングで体が回る。手打ちにならずダフりにくい。

Q. ぶっ飛びアイアンを使うとヒッカケてしまう

A. トップでの右肩の向きをキープしよう!

球を真っすぐ出すようにスイングも真っすぐ出す

簡単に飛ばせるアイアンを使うと、もっと飛距離を出したいという欲が出て、ダウンスイングで上半身を使って無理やりつかまえに行こうとしている方が多くいます。その結果、右肩が前に出てしまうのです。

インパクトから球を真っすぐ押し出すように、フェースも真っすぐ押し出すことを意識してみると、体全体を使って打てるようになり、ヒッカケがなくなります。

フェースの向きをそのままにフォローを出せば、右肩が前に出にくくなる

Q. アイアンショットでキュキュッとスピンをかけて止めたい!

A. ヘッドを球の手前に落とすだけ!

意識するのはヘッド軌道の最下点の場所だけ!

球の右側にヘッド軌道の最下点を意識したら、あとはヘッドを滑らすように押すだけ。その意識だけでやさしいアイアンショットがマスターできます。

最下点が右側になってターフも少なくなりました

アイアンはヘッドを地面に打ち込んでインパクトして初めてスピンがかかるものだと思っていましたが、今どきのアイアンは上から打ち込まずともスピンはかかります。

私はヘッド軌道の最下点を意識するようにしました。今まで球の左側がヘッド軌道の最下点だとイメージしていたのですが、それを球の右側に変えました。以前のアイアンは必ず打ち込んでインパクトしないとミスが出ていたのですが、今時のアイアンは打ち込まなくても球が上がってくれるので、ゴルフがとても楽になりました。

球を押し込まなければスピンはかからないは間違い

Q. ラウンド中のアイアンのヒッカケの応急処置は?

A. 体で合わせに行かないように右手首の角度を変えずに打つ!

手先を使わず全身で打てればヒッカケは治まる

ヒッカケが出始めたら右手首の角度に気をつけて球を打ちます。僕の中では、右手首の角度を変えないことと、前傾が浅くならないように気をつけることがセットになっていて、これら2つのことに注意しながら練習します。右手首の角度を意識的に変えないで練習を続けることで、手首を使わずに打つ感覚が覚えられます。それから、前傾が浅くならないように気をつける理由は、体が起きるとヘッドが球に届かなくなり、手先で合わせにいってしまうことを防ぐためです。

手首を使っちゃうとヒッカケが出るので右手首に注意して練習をします

胸と球との距離を意識して、この距離を変えずに振る

Q. アイアンショットのライン出しってどうすればいいの?

A. 鋭角なVよりもゆるやかなUスイングをしてみて!

切り返してから体全体を左にスライド

インパクトで上から打ち込むことはぶ厚いインパクトにつながりますが、やりすぎも良くありません。そこで私はV字ではなく、U字の軌道をイメージして振っています。それと、切り返してから重心を移動する時に、体全身を左にスライドするようなイメージをすること。しかし移動し過ぎてしまうと、ツッコミがちなスイングになってしまいV字軌道のダウンスイングになってしまいます。

グリップは短く持つとよりU字軌道に打ちやすくなる

ゆるやかなU字

鋭角を意識しすぎたV字

Q. アイアンショットのヒッカケを直したい!

A. 体重が右に残らないようにステップドリルで修正!

❶クラブを引くのと同じタイミングで左足を上げます。 ❷切り返しは左足から。後はクラブの重さを感じながらスイング。 ❸ゆるまずビシッとフィニッシュまで振り切りましょう。

ドリルの目安
アイアンで10球打つことから始めてみよう! 真っすぐ、もしくは右に球が飛んでいくようになったらOK!

足踏み程度のステップでも左に乗っていく練習になる

切り返しから左サイドに体重移動ができないと、体重が右に残って右肩が下がり、ボールに届かせようとフェースを返してしまうことが原因という人もいます。

このヒッカケを直すには、ステップを踏むようにしてボールをハーフショットする練習が効果的です。バックスイングで左足を上げたら、左足を踏み込んで切り返します。これで自然と左サイドに体重が移動してスイングできるんです。番手は7番アイアン、飛距離は100ヤードも飛べば十分です。どちらかといえば、距離よりも真っすぐ飛ぶかどうかが大事ですよ。

Q. アイアンショットの右プッシュを直したい!

A. ヘッドを上から入れないようにティアップした球をクリーンに打とう!

ドリルの目安
右プッシュやスライスが出たら次の球を打つ前に3球ティアップ打ち!

ボールの見方が変われば軌道も変わる

僕は、調子が悪いと球が右に出てプッシュやスライスになるので、ボールをつかまえる練習をします。ティアップの高さは1センチくらい。この練習のポイントは、ボールだけをクリーンに打つこと。そもそもボールをつかまえようと、ヘッドを上から入れようとしてアウトサイドイン軌道になるのが、右に出る原因。

だから、僕の場合はティアップをすることでボールの見え方を変えて、ヘッドを下から入れるようにします。そうすると、体がつっこまなくなってボールがつかまってくるんです。

  • ヘッドを上から入れようとすると、右肩をつっこみやすくなります。

  • すると、アウトサイドからヘッドが入ったり、それを修正しようと右肩を下げて合わせにいってしまうんです。

Q. アイアンショットのスライスを直したい!

A. ハーフショットで100ヤード打つ!

ドリルの目安
フルショットに入る前に20球くらい軽く打ってみてくださいね!

高さと距離が揃っていればきれいに当たっている証

スライスが出てしまうときは、体が前に突っ込んで、外からヘッドが入ってきています。そんなとき、私の場合は7番アイアンでこのドリルをします。この練習で大切なのは、出球の高さと距離を揃えることです。ボールに対するヘッドの入り方が悪いと、高さと距離、それに方向性も揃いません。ロフト角の多いウェッジだと、多少入り方が悪くても高さや距離が揃ってしまうので、7番アイアンくらいロフトがあるクラブのほうが練習に適しています。

  • 手だけでクラブを振ったり、合わせにいって右足に体重が残ってしまっては意味がありません。

  • 体をしっかりと使って、締まりのあるスイングをしましょう。

Q. ボールが左右どちらにもばらつく時はどんなドリルが効果的?

A. 体をしっかりと使って、締まりのあるスイングをしましょう。

ドリルの目安
1球フルショットを打ったら次はドリル。交互に打ってみよう!

頭の中で「1」と数えてから切り返す

私は、たまにオーバースイング気味になることがあって、それがひどくなると、インパクトのタイミングが合わなくなります。たとえば、体が突っ込んで、普段よりもクラブを外から下ろしてしまったりします。そんな時、ラウンド後の練習では「トップで止めてから打つ」ドリルを実践しています。止めると言っても、1秒に満たないくらいの間を作るくらいです。トップで、頭の中で「1」と数えてから、切り返すくらいですね。トップで一瞬止めようと思うと、オーバースイングになりにくくなります。

急がず、ゆったり振るのがポイントです

撮影トーナメント/日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills、NEC軽井沢72ゴルフトーナメント、スタンレーレディスゴルフトーナメント、富士通レディース 2019
※2019年に取材したものも含まれます。

GOLF TODAY本誌 No.576 052〜072ページより

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