スコアが10打縮まるパッティング練習方法|方向性や距離感が掴める!
Q&A 大特集 パッティング編
スコアに間違いなく直結するパッティング。ラウンド前の朝練やラウンド中でもスコアアップのヒントは隠されている。
パッティング上手の2大ポイント
- ポイント1:常に距離感を合わせる
ショートパットでもロングパットでも、常にカップ周りに球を打つことができている。方向性も大切だが、距離を合わせることが余計な3パットを防ぎスコアアップにつながる。 - ポイント2:安定したストロークをする
手首を使って打つのではなく、上半身の大きな筋肉を使ってストロークすることでどんな距離のパッティングでも、安定したストロークで方向性や距離感を出せる。
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Q. スタートまで残り10分!パッティングは何を重点的に練習すればいい?
A. まずは距離感が大事!5mをカップ手前で止める練習をしよう!
安藤 豪
(サザンヤードカントリークラブ)1983年12月31日生まれ。PGAティーチングプロB級。
カップへの意識をなくすために手前で止める
練習時間が短いときは、グリーンの速さをチェックしながら、その日の距離感をつかみましょう。5メートルの距離をカップ手前で止める練習をします。手前に止めるのは、カップを狙ってしまうと、入る入らないに意識が向いてしまうからです。意図的にカップ手前で止めるという意識を持って、距離感をつかむ練習をしましょう。
ラウンドへの自信をつけるために1mの練習も忘れずに!
5球くらいは1メートルのパッティングでカップインを目指して練習しましょう。ラウンド中にカップから半径1メートル以内に寄せることができれば安心感も増すので、自信をつけるための練習です
Q. 真っすぐストロークが身に付くパッティングドリルを教えて!
A. ワキにクラブを挟んでクラブをタテに動かそう!
手打ちを防いで安定感をプラスする
真っすぐ打ち出すには、ストロークを安定させることが第一です。そのためにクラブを1本ワキに挟み、そのクラブの先端が上下に動くようにストロークしてみましょう。体を左右に回転させるようなストロークだと、クラブの先端は左右に動いてしまいます。
Q. 右プッシュに左ヒッカケとパッティングの方向性が定まらない!
A. ヒッカケはアウトサイドイン、プッシュはインサイドアウトになっていないか確認して!
荒井雅彦
1971年3月8日生まれ。JGTOツアープロフェッショナルプレーヤー。
単純なストロークの修正で解決できる!
ヒッカケやプッシュが多くなってしまうのは、単純にヘッドの軌道が目標に対して真っすぐ振れていないことが原因です。よくあるストロークのミスとして、ヒッカケてしまう人はアウトサイドインのヘッド軌道、プッシュしてしまう人はインサイドアウトの軌道になっています。どちらかにズレているなと感じたら、自分のストロークを見なおしてみましょう。
Q. オーバー、ショート、パッティングの距離感を合わせるには?
A. 手首の使いすぎが原因!ほどよい緊張感を持たせよう
手元とクラブの一体感を感じる
普段のグリップで右手首とグリップの間に、球が落ちない程度に挟んでみてください。オーバーやショートは、手首の動きを使いながらストロークすることで生まれるので、このドリルで手首の動きを制限します。球を挟むことで、手元とクラブの一体感が生まれて、スムーズなストロークが体感できます。
腰を折って球と目を近づけると上半身の大きな動きでストロークできます!
前傾を深くして手首を使わないように
手首を使ってしまう人に多いのが、アドレスで直立してしまい、手元がブラブラになっているケース。そういう場合は、立ったままグリップエンドをお腹につけて、腰から上半身を前傾させてみてください。そうすると、手の感覚が出やすくなり、視点もズレなくなります。前傾を深くとることで、お腹を中心とした大きな筋肉を使うストロークができるので、手元を使わず安定したストロークができます。
Q. ラウンド前の朝練でパッティングが全くカップインできない!
A. ストロークを考えすぎ!球に球を当てる練習をしてみて!
打ち出す方向がポイントです
ストロークも目で追わないようにしましょう!
パットする時は、狙った方向に打ち出されているかどうかが大事なので、ストロークのことは考えずに打ちたいんです。
だから、パットの練習では、1〜2メートル離れたところに置いた球に、打ち出した球を当てる練習をくり返しています。
この練習を続けていると、自信を持って打てる距離を作れるようにもなりますし、その距離をコロがすための振り幅も身に付きます。
継続していくと、自然と打ち出す方向だけに集中して打てるようにもなります。
Q. 右に外れるパッティングミスが多い!
A. ヘッド位置、ズレてませんか?ライン付きの球で練習しましょう!
竹内美雪
(タイカ)1995年12月7日生まれ。兵庫県出身。
自分にとっての基準があると、ミスを修正しやすい
私のパットの悪いクセは、ボールが右に出ちゃうこと。修正できずにいると、今度は右を嫌がってヒッカケてしまうんです。
そんな時は、自分にとっての正しい構えができているかどうかを確認します。
たとえば、私にとっての基準は、フェースと球の中心を合わせて構えられているかどうかです。右に出ちゃうときは、ヒール寄りに球を置いています。
このフェースと球の中心を合わせて構えられているかが、私にとっての基準になっていて、これが正しければ、ミスの原因はほかにあるということがわかります。
Q. パッティングをピン方向に打ち出せない
A. パットの距離感をつかむために長い距離のパットを必ず寄せる
堀川未来夢
(WaveEnergy)1992年12月16日生まれ。神奈川県出身。ツアー通算1勝。
カップに入らないなら距離感を合わせる
どうしてもピンに向かって打てない場面というのは、必ずあります。僕も試合中に打ち出す方向がわからなくなってしまう時があります。そんな時は、狙ったラインに向かって距離感を出していくしかありません。
だから、パットの練習ではロングパットの距離感をつかむ練習を欠かさずやっています。それから必ず2パットでカップインできるように、1パット目がカップにからむように、常に練習しています。
取材協力/サザンヤードカントリークラブ(茨城県)
取材トーナメント/ミズノオープン、ヨネックスレディス
※2019年に取材したものも含まれます。
GOLF TODAY本誌 No.576 168〜173ページより
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