シブコ効果で今も人気「タラタラしてんじゃねーよ」は、冷静な頭脳プレーを促す!
シブコもやってる! もぐもぐタイムでスコアアップ!!|第3回
“シブコのもぐもぐタイム“が注目される折も折、新型コロナ感染予防のため、18ホールスループレーが増え、間食の必要性が高まっています。とはいえ、「プレー中何を食べたらよいのかわからない」と戸惑うゴルファーも多いようです。そこで、腸活エキスパートの小林暁子先生に賢い間食の摂り方をアドバイスしていただきました。コンビニで手軽に買えるオススメおやつで、エネルギーも集中力もしっかりチャージ‼
指導・小林暁子先生(医学博士)
順天堂大学医学部を卒業、2012年小林メディカルクリニック東京を開業。便秘外来、内科、皮膚科、女性専門外来などさまざまな不調に対応。一般の患者さんだけでなくトップアスリートからも厚い信頼を寄せられている。便秘外来では、のべ20万人以上の治療に携わるとともに腸内環境の正しい知識普及につとめる。『今日からはじめる健美腸ルール(講談社エディトリアル)』『2週間で腸が若返る!美腸ダイエット(世界文化社)』など著書多数。
テーマ 第3回【肉魚類編】
シブコが大好き「おつまみタラ」は、試合中の間食として100点満点!!
噛むことで脳が活性化、集中力も高まる
ラウンド中の間食が昨年から大注目されるようになったのは、トーナメントで優勝争いをしている渋野日向子プロが「おつまみタラ」をもぐもぐ食べる姿が中継されたのがきっかけです。コンビニのおつまみコーナーに並んでいるような、いかにもお酒に合いそうな魚を加工したおつまみには驚いたものです。
タラやスルメやエイヒレのような加工品は割と硬いものが多く、文字どおり「噛めばかむほど味が出る」ので自然と咀嚼が促されます。肉類ではビーフジャーキーも同様です。よく噛むことで得られるメリットは大きくいうと2つあります。1つはアゴから大脳へ刺激が伝わって頭が活発に働くこと。集中力や記憶力が研ぎ澄まされ、感情も安定しやすいので、ゴルフのラウンド中にタラやスルメを食べることでより冷静な頭脳プレーを手助けします。
唾液が出れば緊張感が緩み、口臭も防ぐ
もう1つは、唾液がたくさん出ることです。人は緊張すると口の中がカラカラに乾きますが、それは自律神経のバランスが乱れて唾液の分泌が低下するためです。トーナメントや緊張するシーンでの空き時間にタラやスルメを食べることでストレスが和らぎ、唾液も出れば好循環になります。唾液には口内の雑菌を殺して虫歯や口臭を防ぐ、胃腸の消化を助ける、脳を活性化するなど、健康維持にも、ゴルフにも、いいことが多いのです。
血圧低下、疲労回復、肝臓保護の三大効能
スルメやさきいかの材料であるイカには、肌や髪に潤いを与えるミネラルや体を作るたんぱく質が多く含まれています。また血液をサラサラにして血圧を下げる効果、疲労回復、肝臓の保護といった効能があることもわかっています。乾燥した身にはさまざまな栄養素が凝縮して詰まっているのです。お腹が空いている時や口寂しい時には、噛んでいるうちに空腹感が紛れて集中力の低下を防げます。カロリーもお菓子と比べれば低めなので、ショット待ちの時間などにちょこちょこ口に入れ、満足を得られます。
乾燥した身には栄養、効能がぎっしり!!
肉類では、ビーフジャーキーも食べきりサイズが出ています。間食でもしっかり「食べた感」が欲しい時は、ジム通いをしている方におなじみのサラダチキンもいいでしょう。その場合は家で食べるような大きなものではなく、ささみ1本タイプが間食にちょうどいいサイズです。最近はスモーク味、胡椒味など味付けのバリエーションが増えました。肉類でエネルギー補給をするとともに、良質なたんぱく質、カルシウムを摂ることもできます。空腹が落ち着いてエネルギーが復活し、ゴルフによって傷ついた筋肉が少しずつ修復され、後半もしっかり集中してショットを打つことができます。真空パックのものは、ショットの待ち時間などに3〜4分かけてでも食べきりましょう。
ひとかけ食べたらそのぶん水分も摂ろう
注意点として、ビーフジャーキーやサラミなどは原料の肉を塩漬けにして乾燥させたものです。比較的味が濃く喉が乾きますので、特に夏場は水分を十分摂ることを忘れないでください。ひとかけ口にして飲み込んだら、そのつど水分をしっかり摂ることが重要です。
【肉魚類の効能は…】
・イカには、血液をサラサラにして血圧を下げる効果、疲労回復、肝臓を保護する働きがある。
・肉類はエネルギー補給のほか、良質なたんぱく質、カルシウムを摂れる。それによってエネルギーが復活。傷ついた筋肉も少しずつ修復する。
・硬い加工品を噛むことで大脳に刺激が伝わり、唾液の分泌も盛んになる。
【ゴルフへの影響】
・脳が活発化して記憶力、集中力が高まる。
・唾液が出て緊張感が和らぎ、口臭予防にもなる
【オススメの肉魚類リスト】
・おつまみタラ、スルメ、エイヒレ、さきいか、鮭とば、おつまみかまぼこ
・ビーフジャーキー、ベビーサラミ、カルパス、サラダチキン
【いつどこで食べる?】
・ティインググラウンドで自分が打った後口に入れれば、長く噛める。
・真空パックのものは、ショットの待ち時間にカートなどに座って食べきる。
・スルメやビーフジャーキーは食べきりサイズがオススメ。
【食べ方注意点】
・塩分が強いものが多いので、特に夏場は十分な水分とともに摂る
取材・文/野上雅子
【シリーズ一覧】
●第1回:【フルーツ編】
●第2回:【ナッツ豆類編】
●第3回:【肉魚類編】
●第4回:【海藻類編】
●第5回:【ドライフルーツ編】
●第6回:【卵・乳製品編】
●第7回:【お菓子編】
●第8回:【いも栗類編】
●第9回:【野菜編】
●第10回:【米類編】