食物繊維豊富なサツマイモは、ゴルファーにとってイーモのだ！自然の糖分はリラックス効果もあり

18ホールスループレーが普及して間食の必要性がアップしている昨今、腸活エキスパートの小林暁子先生に、ラウンド中の賢い間食の摂り方をアドバイスしていただきました。
初夏のゴルフシーズン、コンビニで手軽に買えるオススメおやつでエネルギーも集中力もしっかりチャージしましょう!!

指導・小林暁子先生（医学博士）
順天堂大学医学部を卒業、2012年小林メディカルクリニック東京を開業。便秘外来、内科、皮膚科、女性専門外来などさまざまな不調に対応。一般の患者さんだけでなくトップアスリートからも厚い信頼を寄せられている。便秘外来では、のべ20万人以上の治療に携わるとともに腸内環境の正しい知識普及につとめる。『今日からはじめる健美腸ルール（講談社エディトリアル）』『２週間で腸が若返る！美腸ダイエット（世界文化社）』など著書多数。

テーマ 第8回【いも栗類編】

自然の甘さアミラーゼと食物繊維豊富なサツマイモを間食に利用しましょう!!

調理をしてもビタミンCが失われることはない

前回は様々なお菓子を取り上げました。今回はお菓子に分類できるものもあるけれど製品数が多く、一つの区分としてまとめられる「いも栗類」について見ていきましょう。

皆さまに腸活のアドバイスをする時、最もオススメする食材の一つにサツマイモがあります。その理由は、食物繊維が豊富なのが一番。また、様々な調理法にもビタミンCが損なわれず、加熱によってアミラーゼという糖化酵素が作用して甘味を増すからでもあります。砂糖などの調味料を一切使わずとも自然の甘みとビタミンを取れますし、食物繊維を日常的に摂ることで腸内環境が整う、素晴らしい食材なのです。

タッパーなら車中でも、コースでも食べられる

ですから私は、ふかしただけのサツマイモを一口大に切り、タッパーに入れてゴルフ当日に持って行くことも少なくありません。間食用でもありますし、朝食をとれなかった日は移動の車中で1かけ2かけ食べるのにちょうど良いからです。

コンビニでは、ふかしたものではなく焼き芋を売っている店舗がありますので、あれば焼き芋がいいでしょう。前夜に買っておけばタッパーに移し替えて持ち歩けますが、朝買っていく場合は、あらかじめジッパー袋を用意してお店でその袋に入れてしまいましょう。小さめのサツマイモなら2等分、中型なら3〜4等分に割り、コースでは数回に分けて食べます。

様々な種類のサツマイモで甘味の違いを楽しもう

参考までに、昨今はサツマイモにも色々な種類があります。一般にサツマイモというと紅あずまや金時が多いようです。焼いたり蒸したり、乾燥させたりしても強い甘みがあり美味しいです。紫いもは、その名の通り中まで紫色でアントシアニンが豊富です。焼き芋やチップスに適しています。また安納いもは焼きいもになることが多く、甘味が強くて蜜が出てきます。

半生の大学芋を乾燥させたのが芋けんぴ!!

焼き芋がない場合は、サツマイモの加工品である、芋けんぴ、サツマイモチップス、干しいももいいでしょう。芋けんぴは別名芋かりんとうと言って、サツマイモを棒状に切って揚げたものに蜜をかけます。大学芋と作り方や味はほとんど同じですが、細長い形状と乾燥させてあるので、間食として手軽に口に入れることができますのでオススメです。大学芋のような半生を食べたい方は、個包装のスイートポテトを選ぶ方が食べやすいと思います。ただし、表面の蜜に触れるとベトベトになってしまいますので、慌てて頬張るのではなく、3〜4分でもカートに座っていられる時に開けましょう。

貴重な甘味資源だった栗は1個でも満足感大!!

また、サツマイモに近い糖質の甘味とホクホクした食感が特徴の種実菓子にブナ科の栗があります。砂糖が普及する前は貴重な甘味資源であり、砂糖液に栗を漬けて糖分を浸透させるマロングラッセや小粒で甘味が強い天津甘栗などの加工品が育ちました。糖質が主成分のため、食べ過ぎはカロリー過多につながりますので注意してください。マロングラッセは1個食べればしっかりエネルギー補給になりますし、満足感も得られます。

【いも栗類の効能は…】
・サツマイモは食物繊維が豊富で日常的に食べると腸が整う
・自然の糖分アミラーゼを摂ることでリラックス効果
・エネルギー補給に最適

【ゴルフへの影響】
・ラウンド中の疲労回復
・エネルギー補給

【オススメのいも栗リスト】
・焼き芋、芋ケンピ、安納芋チップス、スイートポテト、
・こんにゃくチップス、かぼちゃチップス
・天津甘栗、マロングラッセ、

【いつどこで食べる？】
・焼き芋は2〜3片に割ってタッパーやチャック袋に入れる
・ショットの待ち時間・疲れた時、お腹が空いた時に最適

【食べ方注意点】
・カートに座って水やお茶とともに
・むいた皮はタッパーやチャック袋に入れて持ち帰る

取材・文／野上雅子

【シリーズ一覧】
●第１回：【フルーツ編】
●第２回：【ナッツ豆類編】
●第３回：【肉魚類編】
●第４回：【海藻類編】
●第５回：【ドライフルーツ編】
●第６回：【卵・乳製品編】
●第７回：【お菓子編】
●第８回：【いも栗類編】
●第９回：【野菜編】
●第10回：【米類編】