隣のホールにボールが飛んだらワンペナ? それともペナルティなし? 正しい対応教えます
逆上がりできないティーチングプロのゴルフが上手くなる話|第15話
こんにちは。逆上がりのできないティーチングプロ 名取確(なとり・たしか)です。
ファ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッッッ!!!!
ってなった時に、どこから打てばいいのかは、キャディ付きならキャディさんに教えてもらえるけれど、セルフの時にはどうしたらいいか迷ってしまうことはありませんか? よくあるシチュエーションなので、基本のルールを押さえておきましょう!
明らかなOBなら、次打を打つ位置はわかりやすいんですけどね
初中級ゴルファーが1日1度はついついやってしまう…。それが、OBってもんですよね。
上級者でもたまに出してしまう変な球。あれは辛い。本当に辛い。がっつりメンタルがやられます。わかっているのに「OBで~す」とか言われちゃうし。
気を取り直して打ち直しをするのですが、わかりやすく思いっきり崖の下とか、明らかに白杭の向こう側に打ってしまったのであれば、次に打つ場所は悩むこともなく、その場からもう一回。
それか、コースが設定している「マエヨン」=前進しての4打目をフェアウェイに設置されているティーから打てばよいことになっています。
また、最近施行された新ルールでは、OBゾーンに入ったと思われる(目視できたりした)ところとの境界を横切った地点や、紛失球となった地点の近くに救済エリアを確定し、そのエリア内でボールをドロップし、2罰打でプレーを続けるというものがあります。
これは、救済エリアの決め方がちょっとわかりにくくて、わかってない人も多いので利用している人は少ない印象があります。
「9番、ファーッ!」ボールの行き先も一緒に伝えよう
そういったルールを理解することも大切ですが、何よりも他のプレーヤーの安全確保です。その為に重要なのは「ファ~~~~~~~~~~~~~~~~ッッッ!」ですっっっ!
ファーではなく、正確には“Fore”なのでフォーなんですけどね。20年近く前に一世を風靡したフォー!を思い出してでっかい声で叫んでいただきたいと思います(笑)
米国ツアー中継を見ていると「フォー、ライト!」とか方向をつけて選手やキャディが大声を出しています。私たちがプレーする時も優秀なキャディさんは「9番、ファーッ!」などとホール番号をつけて叫んでくれます。
そうすると、打ち込まれたホールに居るプレーヤーは安全確保がしやすいのです。セルフの時も、ミスしたら行ってしまうと思われるホールNo.を覚えておいて、ホールNo.をつけて叫ぶことができたら、最高に立派なプレミアムゴルファーの仲間入りです。
ミスショットをした時、とにかく何が大事かって「安全確保」です。叫ぶ側の配慮も大事ですが、叫ばれた方も思いっきり頭を押さえてしゃがみ込むなどの対応を取りましょう。
一番ダメなのは声がした方向を振り返ることです。これは最悪。顔面にボールの直撃を受けるかもしれません。
とにかく叫ぶ!とにかく頭をおさえる!絶対の基本としてやってください!
ゴルフの掛け声「ファー」とは|意味や語源【用語解説】
ゴルフをしたことがある人も、これから始めるという人も、「ファー」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょう...
隣ホールから打つ場合
ミスショットの結果、OBは避けることができて、隣のホールでセーフなんて時もよくあります。でも、隣のホールでは他の組のプレーヤーがプレー中。こんな時はどうやってプレーを続ければいいのか悩んでしまいがちです。
まず、隣のホールに入れてもらう時は帽子を取って「すいません!お邪魔します!」なり「失礼します!」の声がけをしてからホールに入るようにしましょう。そこで気持ちいい挨拶をすると大概のゴルファーは紳士淑女ですから、ボールがどのあたりに来たのか教えてくれますよ。
逆に挨拶もなしで自分たちがプレーしているホールに入ってきた無礼者には厳しいです!当たり前ですよね。挨拶できない人に、プレーする資格などありません!
ボールの位置を確認して、まずやるべきは冷静に自分ができることを判断することです。隣のホールからのショットは、だいたい木などのハザードを越えて打たなくてはならないことが多くなります。自分が100%のショットを打てば越えられるのか、70%でも越えられるのか、この判断が命です。
70%でも越えられると思えるなら、果敢にチャレンジしてもOKです。私だったら、7番アイアンまでの高さと飛距離でハザードを越えて、フェアウェイまで戻せるなら打ちます。通常150yd打つところを130ydでも越えられるなら、余裕ありですからミスの可能性は低い。
また、必要な距離はそこまでなくても、58度のウェッジじゃないと越えられない高さが必要だったら諦めます。54度でフルショットで越える高さだったら…悩むな~!50度で越えるなら迷わず行きます。高さはセンシティブですね。
100%のショットじゃないと越えられないな…もしくは、超えるかどうか判断できないなという場合は、もう迷わず諦めて自分のホールにボールを戻しましょう。何か大きな賭けをしているとかじゃなければ、ワンペナで自分のプレーホールのラフから打たせてもらえますよ。
そのレベルで「ゴルフはあるがまま」なんてカッコつけたところで、ミスショットを重ねてしまってPlay Fastが守れないことが一番カッコ悪い!と肝に銘じておいてくださいね。
また、隣コースが空いていて誰にも迷惑がかからなそうな場合などはもちろん積極的にチャレンジをして、失敗体験もしくは成功体験を積むことも大切です。その場からのプレーをすべきかどうか、政治家みたいだけど総合的に判断しましょう。
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ミスショット&ペナルティを重ねない
隣ホールなどから打つ時点で、ミスショットをしてしまってあまり良くないシチュエーションから打たなくてはならないわけだから、当人の心がささくれ立っている状態なのはほぼ間違いなし。
打ち込んでしまった隣ホールからは、フェアウェイのど真ん中からだったとしてもギャラリーがいらっしゃることが多いわけです。
そういったシチュエーションでも「ミスしたのは偶然で、普段はいいショット打てるぜ!」と言わんばかりに余裕で木を越えて自分のホールに戻せるようになるには、そこそこの実力が必要です。
大体ちょっとこすった球か、ハーフトップした球が木に当たってキンコンカン♪ そして木の根元にでも入り込んでアンプレヤブルとなると2打罰。もちろんロストでも2打罰。これは本当に痛い。一日のプレーをほぼ台無しにしてしまう可能性もはらんでいます。
ミスしても、ワンペナならボギーで収まります。ボギー程度では、プレーは崩れません。
でも、上級者でもダボが出るとその後のプレーがズルズルと悪い方に引き込まれることはあります。これがゴルフの難しいところです。
ササッとボールを拾って自分のホールに戻って、打ちやすそうなところにドロップして、自分のホールでナイスショットしましょう!私は隣のホールから打ったナイスショットは過去の1球も記憶に残っていません。
でも、自分のプレーホールで打ったナイスショットはいっぱい記憶に残っていますよ。いくらスコアが悪い日でも、最高のショットが一つあれば、後で幸せを感じられるのがゴルフの素晴らしいところでもあるのです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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文・名取 確
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逆上がりできないティーチングプロ(ペンネーム)
世田谷区在住。世田谷区喜多見で<ゴルフのある人生を共に歩もう>をテーマに、インドアゴルフ練習場EndlessGolfを運営しています。ティーチングプロと不動産業のリアル二刀流。一生ゴルフで感動し続けられる仲間をたくさん作りたい想いの溢れる40代です。
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