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ゴルフ上達関節調律師が解説「スイングが改善するカラダの使い方」|第1回 ゴルフ解剖学

2019/09/03 ゴルフサプリ編集部

「もっとゴルフのスコアを伸ばしたい!」と日々練習を重ね、スイングに悩まれているゴルファーの皆様、スイングの時に骨や関節がどのように動いているか、考えたことはありますか?

実は、体の構造や動かし方の「知識」を得て「意識」して動くことで、スイングが変化し飛距離が伸び、痛みなく楽にクラブを振ることができるようになるのです。

スイングが改善する体の使い方の専門家として、個人サロンで「1回で平均15ヤード飛距離が伸びる施術」を行っている「ゴルフ上達関節調律師」の山本優子さんに、スイング改善のためのエクササイズや、日常生活での体の動かし方について連載でレクチャーしていただきます!

第1回:ゴルフ解剖学
第2回:『胸椎バンザイ』エクササイズ
第3回:『胸椎でんでん』エクササイズ
第4回:『頚椎くるくる』エクササイズ
第5回:『仙骨ごろりん』エクササイズ
第6回:目かくしゴルフ
第7回:少しの「知識」と少しの「意識」で体は変わる!
第8回:脱力を意識する
第9回:呼吸を意識する
第10回:動作の癖を意識する

「ゴルフ上達関節調律師」とは?

初めまして!ゴルフ上達関節調律師の山本優子です。ゴルフのスイングが改善する体の使い方の専門家として、恵比寿で個人サロンを経営しています。

私は治療家であり脱力関節調律®という独自の治療技術を用いて、体の痛みや不調を改善する仕事をしています。

脱力関節調律®は指圧マッサージとは違い、脱力を促し、体中の関節を正しく動かすことで痛みや不調を取り除き、より楽に日常生活を送ってもらうため、体の構造や動かし方をお伝えしながら習得していただくものです。

「調律」は楽器について使われる言葉です。元の正しい音に戻すことで、美しい音を奏でられるよう調音することを意味します。

私のメソッド脱力関節調律®も、元の正しい体の動きを取り戻すことで、楽に美しく動けるようにすることを目的としていますので「調律」という言葉を入れました。

実はゴルフ未経験の私が「ゴルフ上達関節調律師」と名乗るようになったのは、正しく体を動かしてスイングすれば飛距離もスコアも上げることができ、使うべき関節を正しく動かすように導く脱力関節調律®と非常に相性良いスポーツだったからです。

施術を受けに来てくださるお客様にはゴルフ好きの方も多くいらっしゃいます。

「コーチにこんなアドバイスをされたけど、どうしたらいいの?」
「ゴルフの時にこの部分がもっと動くと良いのだけど…」

などの相談をしてくださいます。

それを受けて、ゴルフの動きとはどのような動きなのか、その体の動きの仕組みをお伝えし、実際に動けるように施術と指導を重ねます。
すると、飛距離が伸び、スコアはアップし、痛みなく楽にスイングできるようになっていったのです。

現在では「1回で平均15ヤード飛距離が伸びる施術」として、多くのゴルフ好きのお客様のほか、ドラコンプロにも施術を行い効果を実感していただいています。

実例としてご紹介しますと、

  • ゴルフ歴1年、痛みで首が回らないとお悩みの女性が、体の構造をイメージしてスイングできるようになったことで、2週間で120前後のスコアが102に。
  • ドラコンプロの田澤大河プロは世界大会前のエクササイズ指導後、体の回旋がスムーズになり、ヘッドスピードとボールスピードの最高記録を更新。
     ヘッドスピード平均64〜65 → 67.6
     ボールスピード平均86〜88 → 90.4
  • ダウンスイングの体の使い方でお悩みだった柔道整復師のゴルファーに、ゴルフ関節調律を体験いただいたところ、1回の施術で可動域が変化しドライバーの飛距離が30ヤードアップ

長期的に体の改善をするために必要なことは、体の構造と現在の状態を知り、正しい動きを習得することです。体を正しく使えば痛みなく、楽に動かすことができ、ゴルフのパフォーマンスも上がります。

それを導くのが「ゴルフ上達関節調律師」の仕事です。

少しの「知識」と少しの「意識」で体は変わる!
少しの「知識」と少しの「意識」でスイングは変わる!

とお伝えしています。

体を調律することで、軽くて効率の良い体本来の動きを取り戻し、気持ちの良いスイングで飛距離アップ、スコアアップを目指しましょう!

ゴルフ解剖学:ゴルフのスイングってどんな動き?

ゴルフのスイングで動く体のパーツは?

ゴルフのスイングで大切になる体のパーツは、
肩・膝・手首・肘・首・頭・背骨・手・股関節・腰
です。

ゴルフのスイングとはどのような動きかというと「回旋」つまり、体を捻る動きです。
では体のどこを回旋させているのでしょうか?

アマチュアゴルファーの方は「腰」と答える方が多いのですが、体を捻る時に動かすべきは腰ではありません。
実は、「背骨」を回旋させるのがゴルフの動きなのです!

背骨を回旋させるのがゴルフの動きです!

背骨は骨盤の上に乗る24個の椎骨(ついこつ)で構成され、3つのパートに分かれています。椎骨とは背骨を構成するひとつひとつの骨を指します。

  • 頚椎…首の背骨。上から7個
  • 胸椎…肋骨と関節をつくる。12個
  • 腰椎…腰部の背骨。骨盤の上に乗る5個

解剖学的に言うと、腰は腰椎(ようつい)という骨盤の上に乗っている5個の椎骨(ついこつ)のことです。その上に胸椎(きょうつい)、頚椎(けいつい)があります。
この24個の骨で構成された背骨を回旋させるのがスイングの動きです。

体を家に例えるならば、背骨は「柱」、骨盤は「土台」にあたります。繰り返しになりますが、ゴルフは柱である背骨を回旋させて動かすスポーツです。
しかし、柱を動かすためには土台を動かす必要があります。

つまり「背骨」を動かすために「骨盤」を動かすのです。

骨盤の核となる「仙骨」が体を動かす時の肝!

骨盤とはどの骨を指すかをご説明します。

  • 寛骨(かんこつ)…ゾウの耳のような形をした左右の大きい骨
  • 仙骨(せんこつ)…骨盤に楔のように突き刺さる位置する逆三角形の骨
  • 尾骨(びこつ)…お尻の割れ目あたりに位置する尻尾の骨

さて、このうち体を動かす際に一番の核となる骨はどれでしょうか?

正解は「仙骨」です。

骨盤の中心となる「仙骨」を動かすと、その真上に伸びる背骨は最小限の力で、最大限に動くことができます。

「仙骨」は土台である骨盤の中心であると同時に、体全体の核となる骨で、すべての動きはこの「仙骨」からスタートします。

つまり、ゴルフのスイングは、仙骨を動かすことで背骨を動かすという動作なのです。

体を捻る動き、回旋が得意なパーツを知る

スイングの動きは背骨を回旋させる動作であり、そのためには土台である骨盤の「仙骨」を動かす必要があることがわかりました。

さて、背骨の話に戻りますが、回旋の動きをする際に背骨はどのように動けば良いのでしょうか?
そもそも「頚椎」「胸椎」「腰椎」の中で最も回旋動作が得意なのはどこでしょうか?

正解は「頚椎」(首)です。

それぞれの回旋可動域は以下の通りです。

  • 頚椎(首)…45〜50度
  • 胸椎(胸)…35度
  • 腰椎(腰)…5度

つまり背骨の上部ほどよく回旋します。
多くのゴルファーがスイングで腰を捻ろうとしますが、実は腰椎(腰)の可動域は5度くらいしかありません。
無理に回そう、捻ろうとしたら痛めてしまうのも無理はありません。

スイングする際に体を回旋させるのであれば、腰椎(腰)より胸椎(胸)のほうが捻る動作が得意です。
そして、回旋動作が一番得意な頚椎(首)が正しく動けば、回旋動作がスムーズになり滑らかなスイングができるようになります。

しかし、施術を受けに来てくださるゴルファーの動きを見ていると、とにかく胸椎、頚椎の動きが悪い方が多いです。
胸椎や頚椎の動きを改善すると、体幹の可動域が劇的に上がる方がほとんどです。

次回からは、スイングの肝となる仙骨や、胸椎、頚椎の回旋動作を向上するための「ゴルフ上達エクササイズ」をご紹介します!


監修:ゴルフ上達関節調律師 山本優子(やまもとゆうこ)

1992年生まれ、神奈川県出身。大学で医療と運動指導について学び、柔道整復師と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーを取得。大学卒業後、パーソナルトレーナーなどの経験を経て、脱力関節調律®︎を独自に開発。2018年に個人サロンnaturacaを設立し独立。口コミだけで年間1000件以上の指導実績がある。2019年4月に自著『目かくしゴルフ』を出版し、一般社団法人日本脱力関節調律協会を設立、代表理事に就任。

naturaca

一般社団法人日本脱力関節調律協会

取材・編集/ゴルフサプリ編集部 坂本緑


ゴルフ上達関節調律師が解説「スイングが改善するカラダの使い方」

 第2回(次回)へ

関連リンク
第1回:ゴルフ解剖学
第2回:『胸椎バンザイ』エクササイズ
第3回:『胸椎でんでん』エクササイズ
第4回:『頚椎くるくる』エクササイズ
第5回:『仙骨ごろりん』エクササイズ
第6回:目かくしゴルフ
第7回:少しの「知識」と少しの「意識」で体は変わる!
第8回:脱力を意識する
第9回:呼吸を意識する
第10回:動作の癖を意識する