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ゴルフ上達関節調律師が解説「スイングが改善するカラダの使い方」|第5回 『仙骨ごろりん』エクササイズ

2019/09/18 ゴルフサプリ編集部

「もっとゴルフのスコアを伸ばしたい!」と日々練習を重ね、スイングに悩まれているゴルファーの皆様、スイングの時に骨や関節がどのように動いているか、考えたことはありますか?

実は、体の構造や動かし方の「知識」を得て「意識」して動くことで、スイングが変化し飛距離が伸び、痛みなく楽にクラブを振ることができるようになるのです。

スイングが改善する体の使い方の専門家として、個人サロンで「1回で平均15ヤード飛距離が伸びる施術」を行っている「ゴルフ上達関節調律師」の山本優子さんに、スイング改善のためのエクササイズや、日常生活での体の動かし方について連載でレクチャーしていただきます!

第1回:ゴルフ解剖学
第2回:『胸椎バンザイ』エクササイズ
第3回:『胸椎でんでん』エクササイズ
第4回:『頚椎くるくる』エクササイズ
第5回:『仙骨ごろりん』エクササイズ
第6回:目かくしゴルフ
第7回:少しの「知識」と少しの「意識」で体は変わる!
第8回:脱力を意識する
第9回:呼吸を意識する
第10回:動作の癖を意識する

体の動きは「仙骨」からスタートする

「体の中心から動かす」とは、どこから動かす?

こんにちは。ゴルフ上達関節調律師の山本優子です。第5回は、脱力関節調律®に基づいたスイングを改善するためのエクササイズの中でも、回旋動作の肝となる「仙骨」に関する運動をご紹介いたします。

私のメソッド・脱力関節調律®についてや、ゴルフをする上で知っていただきたい体の構造については「第1回:ゴルフ解剖学」をぜひご覧ください。

スイングの際に体の中心から動かすとは?

スイングの動作は体を捻る回旋運動であり、スムーズに回旋するためには「体の中心から動かす」ことが大切なポイントであることを「第3回:『胸椎でんでん』エクササイズ」でもお伝えしました。
「でんでん太鼓」の動きのように、体の中心から動き始めることで、腕や肩が自然に動いてしまう状態が理想的です。

スイング動作だけでなく、様々な体の動きをスタートする際に要となる骨は「仙骨」です。
仙骨は腰の背骨の下に位置し、楔のように骨盤に差し込まれている、逆三角形の亀の甲羅のような形の手のひらサイズの骨です。

仙骨は体の中心にある骨

「体の中心の骨」を意識することはほとんどないかと思いますが、仙骨は体の中心に位置し、すべての動きの起点となる大切な骨なので、覚えていただけると嬉しいです。

なぜなら、ゴルフのスコアアップの鍵はこの仙骨にあると言っても過言ではないからです!

仙骨は、スイングの動きはもちろん、様々な体の動き始めの骨になります。仙骨から体を動かすことを身に付けると、痛みや不調が起きなくなったり、楽に動けるようになったりします。さらに、動きに無駄がなく、滑らかで美しくなります。

仙骨は体を動かすハンドル

仙骨は体を動かすハンドルのようなものとイメージしてみてください。

仙骨をコントロールできるようになると、体の中心から動けるようになるので、スイングでは手打ちになる確率がぐっと下がり、パフォーマンスアップに繋がります。

仙骨から動かすことを意識してみてください!

無駄な力が入らないスイング動作になるため、クラブをしっかり振り切ることができ、楽に飛距離を伸ばすことができます。
また、パワーで動きをコントロールするわけではないので、仙骨の微調整のみでスイングの動きが安定するのです。

日常生活でも仙骨から体を動かすと効率的に動くことができます。

例えば、急いでいて走る時、私は仙骨を意識し、仙骨が前に進むことだけを意識して走ります。そうすると、不思議と辛くならずに素早く前に進むことができます。
手足をバタバタ動かすよりも効率的に早く前に進むことができるのです。

また、椅子に座っている状態から立ち上がる時、足で踏ん張るより、仙骨を上に持ち上げるように立ち上がると、すっと軽く立ち上がることができます。

日常生活でも仙骨始動で動いてみましょう

日常生活から少しでも仙骨を「意識」し続けていれば、「無意識」に仙骨から体を動かすことができるようになります。
つまり、スイングでも良い動きができるようになるのです。

ゴルフのパフォーマンスを早く効率良く上げるためにも、ゴルフの練習以外の日常生活から、1日1回でも、10秒でも、体の使い方を意識しながら動いてみてください。
少しの「意識」を積み上げることで、体の動きが変わるのを実感できると思います。

仙骨の動きを意識するエクササイズ「仙骨ごろりん」

仙骨から背骨へと順に動かしましょう

繰り返しになりますが、仙骨が体の動きのスタートとなる骨です。
つまり、ゴルフのスイング動作も仙骨を動かすことで、体を捻るということなのです。
仙骨を動かすことにより背骨に力が伝わり、その結果、体幹が捻られると言っても良いでしょう。

これまでの記事でお伝えしたように、背骨(腰椎・胸椎・頚椎の24個の椎骨)が連動した回旋動作であるスイングの動きの質を高めるには、仙骨の動きがポイントになります。
ひとつひとつの椎骨を順番に回旋させるイメージで動かしてみてください。

仙骨スタートで、椎骨をひとつずつ動かすイメージ

それでは、背骨を連動させる仙骨の動きのエクササイズをご紹介します。

ゴルフ上達エクササイズ:仙骨ごろりん

うつ伏せに寝て、左手を頭の後ろに当てる。右手は体に沿って伸ばす。

仙骨から上に向かって順番に背骨(24個の椎骨)をひとつずつ左に回旋させていく。肩甲骨あたりの椎骨を回旋させる頃から左の肘が開き、体が浮いてくる。

一番上の椎骨まで回して起き上がったら、脱力してうつ伏せに戻る。左右反対も同様に繰り返し行う。

●ポイント

仙骨からスタートし、背骨(椎骨)を下から上へ順番にひとつずつ回旋させることを意識してみましょう。
サポートを受けられる時は、下から順番に背骨をひとつずつ触ってもらうと意識しやすくなります。

このエクササイズを行った後に、素振りをしてみてください。
いつもより体を楽に捻ることができたり、可動域が広がっていたりなど、体の変化が感じられると思います。
左右どちらかだけエクササイズをしてから素振りをしてみると、変化がよくわかるかもしれません。

座った姿勢や立ったままでも同じように仙骨から動かすことを意識すると、同じような効果を得ることができます。
ラウンドの直前や練習前にもぜひお試しください!

監修:ゴルフ上達関節調律師 山本優子(やまもとゆうこ)

1992年生まれ、神奈川県出身。大学で医療と運動指導について学び、柔道整復師と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーを取得。大学卒業後、パーソナルトレーナーなどの経験を経て、脱力関節調律®︎を独自に開発。2018年に個人サロンnaturacaを設立し独立。口コミだけで年間1000件以上の指導実績がある。2019年4月に自著『目かくしゴルフ』を出版し、一般社団法人日本脱力関節調律協会を設立、代表理事に就任。

naturaca

一般社団法人日本脱力関節調律協会

取材・編集/ゴルフサプリ編集部 坂本緑


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関連リンク
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第10回:動作の癖を意識する