芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第2回(2/2)
短い距離のパーパットを決める2つのポイント
普段なら入るショートパットがここぞという場面で入らない……。これは私たちプロも同様で、何十年とゴルフをやってもアライメントにズレが生じることがあります。まずはこの原因を解明し、正しく構えることから始めましょう。
●芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方 第2回
(1/2):1mのパットにあなたの性格が一番現れる
(2/2):短い距離のパーパットを決める2つのポイント
ジャンボ尾崎が命名
世界一パーパットが上手い男
(TSIグルーヴアンドスポーツ)
芹澤信雄(せりざわのぶお)
1959年11月10日生まれ。173㎝、72㎏。静岡県出身。レギュラー5勝、シニア1勝。「ゴルフは楽しく真剣に」をモットーにチームセリザワを牽引。藤田寛之、宮本勝昌らをトッププロに育て上げた。ツアーで指折りの理論派であり、パターの名手としても知られる。人工股関節を埋め込む手術を経て見事に復活。
曲がるラインは自分でラインを作って入れるんだ!!
自分がどのタイプかを知ることが先決
1メートルのパットには、その人の性格が一番表れます。いわゆる「壁ドン」のように、外すことを考えずに強気に打つ人もいれば、距離を合わせて慎重に打つ人もいます。ラインの読み方も人それぞれで、フックラインやスライスラインとの相性もあります。
ですから、自分の性格を理解し、自分がどのタイプかを知ることが先決。私自身は「しっかり打つタイプ」で、思いどおりに打てれば外しても後悔しません。悔やんでばかりいると、しっかり打てなくなるからです。
また私はスライスラインが得意なので、直線的に狙って強めに打ち、フックラインは苦手なので、距離を合わせて打ちます。 このように自分のタイプを知り、入るラインを自ら作り出すことによって、カップインの確率が高くなるんです。
ポイント1:肩のラインを飛球線に対して平行にセットする
一番大事なのは「肩のライン」
肩を前に出さない
フェースを目標に向けて、肩のラインを飛球線と平行にする。右肩が前に出て、肩のラインが開いてしまう人が多いので注意しよう。
肩、腰、足のラインを揃える
肩、腰、足のそれぞれのラインを揃えて、スクエアに立つのが理想。足(スタンス)の向きはクローズやオープンでもOK。
ポイント2:自分のタッチと曲がり幅の関係性をつかむ
カップの真横にティを3本刺す
自分に合うラインが見つかる
真ん中のティを狙って通常の強さで打つ、内側のティを狙って強めに打つ、外側のティを狙って距離を合わせて打つ。これを繰り返すと、どのラインが構えやすいのか、どの強さが自分の感性に合うかがわかる。こうやって自分でラインを作り出すことが重要。
ボール1~2個ぶん左に曲がるラインで、カップの右サイドにティペグ3本刺す。ティの幅は2~3センチ。
フックラインだけでなくスライスラインも同様に行うと、どちらが得意なのかがわかる。また「フックラインは強めに打ったほうが入る」「スライスラインは距離を合わせたほうが入る」といったタイプもわかる。
芹澤流パター選び:ピン型からマレット型に換えた理由
ショートパットの確率を重視
私の場合、ピン型は距離感が合いやすく、5メートル前後が入ります。一方、マレット型は方向性にすぐれ、1~2メートルの距離がよく入ります。長年ピン型を使っているので愛着がありましたが、試合でショートパットを外すとショックが大きいため、現在はその確率を重視して、マレット型を採用しています。
ゴルフを始めたときからピン型を使用。プロ初勝利もピン型だった。
マレット型にチェンジして、シニアツアーで優勝。写真は現在のエースパター。
取材協力/太平洋クラブ御殿場コース、チームセリザワゴルフアカデミー
GOLF TODAY本誌 No.568 70〜71ページより
【シリーズ一覧】
●第1回:芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第1回(1/2)
●第2回:芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第1回(2/2)
●第3回:芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第2回(1/2)
●第4回:芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第2回(2/2)
●第5回:芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第3回(1/2)
●第6回:芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第3回(2/2)
●第7回:芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第4回
●第8回:芹澤信雄 もう悩まない!絶対入れたい!「パーパット」の決め方|第5回
【関連】
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