カーボンフェースを採用した11年目のステルスグローレの実力とは!?
【ゴルフトレンドウォッチャー】コヤマカズヒロのYouTubeをチラ見せ!
各種ゴルフメディアはもちろんYouTuberとしても活躍中のゴルフトレンドウォッチャー、コヤマ・カズヒロ氏の人気YouTubeチャンネル「コヤマカズヒロのYouTube【ゴルフトレンドウォッチャー】」を記事化!
ゴルフ業界の旬なネタ、ゴルフ経験値が高まりそうな話、ギア関連のマニアックな話などなど。コヤマ・カズヒロ氏の一人語りをチラッとお見せします!
強いゼクシオに対抗するために誕生した「グローレ」
今回は、テーラーメイド2022年秋の新製品、「STEALTH GLOIRE(ステルスグローレ)」の特徴と、試打ラウンドに行ってきた感想を紹介したいと思います。
10年ほど前、8万円強のプレミアムラインであるゼクシオが異常に強かったんです。テーラーメイドは今は高いですけど当時は5、6万円台でした。その強かったゼクシオに対抗するラインということで誕生したのが「グローレ」です。
グローレは日本人のために日本の企画で作っているブランド。今はMグローレ、SIMグローレもヒット商品になっていて、人気のブランドになってますよね。
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ステルスのカーボンフェースとSIM2の構造を合体させたモデルが「ステルスグローレ」
ステルスグローレは、SIM2で採用された「フォージドアルミコンストラクション」が採用されています。“上下がカーボン“、“フェースがチタン“、“外周を鍛造アルミのパーツ“にして重いウエイトを後方につけるという構造。
今回は「ネクストレベルマルチマテリアルコンストラクション」という名前になっています。SIM2と同じ構造でなおかつフェース部分はステルス同様のカーボンフェースです。SIM2の構造からより高いレベル、になっているということなんです。
簡単に言うと、ステルスのカーボンフェースとSIM2の構造を合体させたモデル、ということですね。一番の売りとなるのは、やっぱりこの複雑な「ネクストレベルマルチマテリアルコンストラクション」じゃないかなと思います。
すごく未来的な構造で、「なんかやってくれそうだな」という説得力があるんですよ。
フェースがカーボンになり、上下カーボン、外周はアルミ、ということでかなり余剰重量が生まれています。その重量を後ろのウエイトと前方のカップ部分に配分したりしつつ、全体としては軽くしているという感じです。
しかも193gという軽量のヘッドで、そのうちの140gを周辺に配分しているという、周辺に重量配分を極めたヘッドになっているんです。これはなかなかすごいし、ドライバーの歴史の中でも初めての重量配分になってるんじゃないかなと思います。
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周辺重量配分を極めたことによって起きることとは何か
- 周辺重量配分による慣性モーメントが大きくなる
- エネルギーの伝達効率がよくなる
周辺重量配分による慣性モーメントが大きくなる
一つは周辺重量配分による慣性モーメントが大きくなるということ。左右と上下の慣性モーメントを足して7800g㎠なので、市場の中ではそれほど極端に大きいわけではないですけど、軽量ヘッドでドローバイアスのモデルにしてはまずまず大きい慣性モーメントを実現しています。
エネルギーの伝達効率がよくなる
周辺に重量を配分してフェース面を軽くすることでエネルギー伝達効率がよくなるというテーラーメイド独自の理論があります。軽いと当たり負けする、だけどボディにはしっかりと重量があるので遠心力等でボールを押すような動きになり、エネルギーの伝達効率がよくなるという理論。
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フェース面の反発性能をいくら上げてもそれだけだと飛距離はいまいち上がりません。よく反発係数の上限があるからこれ以上飛ばない、という人がいますけど、上限以上にすごく反発係数を上げたところで飛ぶかというとそうでもないんです。
ボディの重さや剛性感がないと球を押す力というのがなかなか生まれません。解明されてない部分もありますけど、当たり負けせずにしっかりボールにエネルギーを伝えるということも大事なので、反発係数以外にもいろいろな要素があるということなんですね。
試打ラウンドで試打してみた感想
実際に試打ラウンドで試打した印象は、打感、打音もなかなか心地よかったですし、振りやすく打ちやすかったです。
構えた感じが結構特徴的でした。ステルスはSIMやSIM2と同じようなヘッドで、ヒールよりはシュッとしていて、どちらかというと左に行きにくいような印象を持つヘッドなんですけど、グローレはもうちょっと丸みがあって安心感があり、ちょっとつかまりも感じさせるような形状になっています。
直進性のヘッドにありがちな振りにくさや重さを感じたりすることもなく、振り切れて扱いやすいというところが印象的なドライバーでした。
飛距離は、飛ぶかと言われると飛ぶんですけどそこはちょっと難しい問題で、現行モデルのステルス3機種に比べるとかなりバックスピン量が多く出るんです。下手したら1000回転くらい増えるんじゃないかと思います。
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例えば同じロフト角10.5度でステルスプラスとステルスグローレを打ち比べた時、ステルスプラスが2200でステルスグローレが3200、ということがあるかもしれないですね。それぐらい差があっても不思議じゃないぐらいのバックスピン量の差があるなと思います。
同じステルスという名前なのに、完全に別物のヘッドだなと感じましたね。形状も違うし、スピンの入り方がまったく違う。これまでのステルス3機種とは明らかに性能、性格が異なるドライバーだなという印象を受けました。
ボールが上がりやすく、キャリーが出しやすくなっているというのが一番の特徴だと思います。
これまでのステルスの3機種はどちらかというと中上級者よりで、ステルスグローレはヘッドスピードが真ん中ぐらいから遅い人をカバーするためのラインナップだなという感じですね。ステルスの3機種+ステルスグローレでかなりの人をカバーできるようになり、ラインナップが幅広くなったと思います。
ステルスグローレを発表した時から、ステルスを打ちこなせなかった人がこれで救われるんじゃないかという話がけっこうありましたけど、どちらかというとヘッドスピードが遅い人向けの性能かなと感じました。
一般的、平均的な日本人ゴルファーにマッチするようなそんな性能になっているのがステルスグローレなんじゃないでしょうか。
弾道調整機能が付いた「ステルスグローレプラス」も同時発売されます
ステルスシリーズで一番やさしいとされているHDとステルスグローレの間がもしあるとしたらその辺を補うのは何かというと、同時に発売される、弾道調整機能いわゆる「カチャカチャ」が付いた「ステルスグローレプラス」です。セレクトフィットストア限定で発売されます。
カチャカチャがつくとノーマルのものに比べて重くなるんですけど、その分同じ純正品でもステルスグローレプラスの方がちょっと短くなっています。ステルスを打ちこなせなかった人が救われそうな機能ということで言えば、むしろこのステルスグローレプラスの方じゃないかなと思うんですよね。
例えばステルスグローレプラスにカスタムシャフトを入れて、スピン量をちょっと抑えるようなセッティングにすると適度にスピンが減ってちょっと前に行くような球になり、かつステルスシリーズ3機種にはないやさしさを享受できる、というそんなドライバーになるんじゃないかなと思います。
でもこのステルスグローレプラス、ちょっと高額なところがデメリットなんです。カスタムシャフトでディアマナGTの50g台を入れたとすると、定価が121,000円。セレクトフィットストア限定だから多分割引もほぼききません。
複雑な構造になっているとはいえ、客観的に見るとなかなか高いわけです。ちなみに、ノーマルのステルスグローレは97,900円で、プラスに比べるとちょっと割引がきくのかなという感じですけど、いずれにしてもずいぶん高額になってしまいましたよね。
それこそテーラーメイドは5万円台の時代もあったわけで、この10年でずいぶん高くなったなというのが率直な印象です。
でも、昨今の原材料費の高騰や円安など、物作りの現場はかなり厳しい状況です。その厳しい状況の中でこの価格でもだいぶ頑張って抑えた設定です、という話も伝え聞いたりするので、高額になってしまうのは仕方ないですかね。その分見合う性能にはなっているのかなという気もします。
グローバルモデルも多分年明けには発表になると思いますけど、グローバルモデルとは明らかに違うユーザー向けなんですよね。シャフトやロフト設定を変えてカチャカチャも使ってもっとハード仕様にすることももちろんできますけど、どちらかというとやさしくてフレンドリーな性能になっているので、やさしく使いたい方が使うとよりいいんじゃないかと思います。
未来的なデザインと構造で非常に魅力的なモデルに仕上がっていますので、興味がある方はぜひ試打してみてはいかがでしょうか。
ステルスグローレの重量について詳しい解説や、2023年のテーラーメイド新作予想の話もしています。気になる方はぜひ動画をチェックしてみてください!
コヤマカズヒロ
2012年、フリーに転身し、ゴルフ用品からツアー情報まで、幅広く執筆するゴルフライターとしてゴルフトゥデイやゴルフサプリといった各種ゴルフメディアなどを通じて活動を開始。2018年にはYouTubeチャンネル「試打ラボ しだるTV」を開設。1974年生まれ。
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