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週1レッスン受けているのに100切れないのはなぜ?基本に忠実なスイングだけではNGなんです!

100切りなんて簡単だ!エージシューターの極意 第18回

2022/11/06 ゴルフサプリ編集部 高橋健二

ゴルフ場

100切りを目指すビギナーから、つねに80台前半で回りたいと思うアベレージまで、ゴルフが上手くなりたい人は必見!エイジシューターがやっている練習法や体調管理、スコアメイク術からホール攻略法まで詳しく紹介します。

我流のスイングと理詰めのスイング、あなたはどっち?

ゴルフ場

● 友人のAクンは、61歳のゴルファー
ゴルフ歴は30年で、ラウンド数は年間40回前後。スイングはまったくの我流で、とくに50代の頃「50肩」になってから、バックスイングで腕が上がらず、右肩より低いトップからダウンスイングに入ります。

しかも、思い切り上体を突っ込ませて打ちに行くので弾道は低いライナーばかり。ドライバーはせいぜい130~140ヤードしか飛びません。

● Bさんは38歳の女性ゴルファー
ゴルフ歴は5年。何事も理詰めに進めるタイプで、ゴルフは3カ月間スクールに通って、グリップ、アドレス、体重移動などのスイングの基本をイチから学んでスタートしました。

現在も週1でティーチングプロの指導を受けていて、スイングは基本に忠実、見た目にもきれいです。ラウンド数は年間20ラウンド。ドライバーの飛距離は150ヤード前後です。Aさんと比べてラウンド数は半分なのに、ドライバーは10ヤード以上飛ばします。

ところがこの2人、ラウンドして上がってみると、スコアはともに100前後で、格好のライバル関係にあるのです。

あなたの周りにもいませんか、こんな組み合わせ――。

スイングはめっちゃ我流で変なスイングなのに、そこそこスコアをまとめてくるタイプと、スイングは悪くないのに、なぜかスコアがまとまらないタイプ。この違いは、一体どこからくるのでしょうか?

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ゴルフスイングの極意は「振り方」プラス「当て方」

結論を先に述べると、じつはゴルフスイングには「振り方」「当て方」があり、その両方を理解しないと、2人のようにスコアは100前後にとどまって、なかなか上達しません。

言い換えると、「振り方」と「当て方」はゴルフスイングを考える上でのクルマの両輪であり、スコアメイクの要諦です。この両方ができるようになると、スコアは誰でも80台でラクに回れるようになります。もちろんあなたも、です。

では、どうすれば「振り方」と「当て方」の両方をマスターできるのでしょうか。その前に、もう1度、2人のケースを振り返ってみましょう。

まずAクンはめっちゃ我流の変なスイングです。それでも100前後で回ってくるのは「当て方」が上手いのです。

一方のBさんは、スイングはいいし、ドライバーの飛距離もAクンより10ヤード以上飛ばしているのに、上がってみると同じ100前後というのは「振り方」はいいけれども「当て方」が下手なのです。

「振り方」をマスターするには自宅の庭でOK

ゴルフ練習場

一般に、多くのゴルファーは「振り方」をスイングと思っています。それは仕方のないことです。レッスン本の大半が「振り方」しか説明していないし、ゴルファーの多くが「振り方」しか考えていないからです。

たとえば、ゴルファーがスイング論を語るときによく口にする「トップの位置はどこ?」とか「両腕の二等辺三角形は崩さないほうがよい」とか「インパクトで頭を残せ」「上体を突っ込みすぎるな」といったことは、すべて「振り方」の問題です。

さらに練習場などで教えているレッスンプロの多くも、指導の中身は「振り方」が大半です。「当て方」を教えているレッスンプロは、私の知る限り、新横浜で「ゴルフ科学研究所/ゴルフ導夢」を開いている佐久間馨プロくらいなものです。

なぜ、多くのレッスンプロは、クルマの両輪である「振り方」と「当て方」のうち、片方の「振り方」しか教えないのでしょうか。

理由は、「振り方」はスイングの基本であり、「当て方」は応用問題だからです。

ゴルフスイングは、グリップの握り方にしろ、クラブの振り方にしろ、日常生活にない特殊な動きです。だからまず、クラブを振る、という動作に慣れてもらうことが大事です。

なぜゴルフのグリップは、左手の人差し指と、右手の小指を絡めるのか、本当はきちんとした理由があるようですが、その説明をするより、とにかく球を打ってもらい、打つ楽しさ、当たる喜びを体感してもらう。そちらにレッスンの重きを置いているのだと思います。

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また、ティーチングプロが活動する練習場やスタジオは、フラットな人工マットの上から球を打ちます。いわば基本動作を学ぶのに適した環境であり、短期間で「振り方」を身に付けやすいようになっています。だから「振り方」の指導を最優先するのです。

でも私にいわせると、「振り方」は、わざわざ練習場にいって球を打つ必要はありません。自宅の庭で「素振り」をするだけで十分、マスターできます。スイング中に、ヘッドがどこにあるかを感じながら、行き(バックスイング)と帰り(ダウンスイング)のヘッド軌道が、同じ面を通るよう確認しながら「往復素振り」をする。この練習だけで「振り方」はマスターできます。

なぜなら「振り方」はスイングプレーンをつくる作業だからです。スイングプレーンができると、ティアップしたボールは、目をつぶっていても打てます。ヘッド軌道の途中にボールはあって移動しないので、一定のスイングプレーンができていれば、否応なしにはボールはヘッドに当たるのです。

もし、ティアップしたボールを打つたびにフェース面に残った打球痕がバラケているようなら、あなたのスイングは「スイングプレーン」ができていないのです。練習場にいって球を打つなんてもったいないことをしないで、自宅の庭で「往復素振り」を繰り返しましょう。

「当て方」はコースに回数多く出るか、もう1つは…これに対して「当て方」は応用力です。
あなたの周りにもいるでしょう?練習場ではいい球を打つのに、コースに出るとなぜ凡ミスを繰り返すゴルファーが。

あるいはドライバーはそこそこ打てるのに、アイアンが下手、とか、長いクラブは打てるのに、グリーン周りのアプローチで大叩きをしてスコアを崩すタイプ。こういう人は応用力がないのです。「振り方」はできているけど「当て方」が下手なBさんタイプです。

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コースで上手く打てない理由

ゴルフ場

では、どうすれば応用力、「当て方」は身に付くのでしょうか?一番手っ取り早いのは、回数多くコースに出ることです。

本稿で前にも述べましたが、ゴルフコースは「上手くいかない」ように作られています。たとえば、ティーイングエリアに立った途端にOBの白杭や池が目に飛び込んできます。池や白杭が見えなければ、もっと伸び伸びと打てるのに、と思ったことはありませんか?

じつは白杭や池を見た途端に「イヤだな」と思うあなたの不安心理こそ設計者の思うつぼ。設計者は池や白杭をわざと見せてゴルファーを緊張させ、筋肉が委縮するように仕向けていたのです。

同じようにコースは、フラットなところはほとんどありません。左足上がり、左足下がり、爪先上がり、爪先下がりの連続です。これは傾斜地でスイングすると思い通りに体重移動ができず、バランスを崩しやすいからです。ここでも設計者は、あなたが伸び伸びと打てないように策をめぐらしているのです。

一方の練習場は「上手くいく」ように作られています。フラットな場所にクラブのソールが滑りやすい人工マットを敷いている。しかも打席からはOB杭も池も見えません。

それどころか曲がった球はすべてネットに当たって戻ってきます。あなたがどれだけブンブン振り回しても、安心して打てるようにできているのが練習場なのです。練習場でいくらナイスショットを連発しても、コースで同じように打てない理由はそこにあります。

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コースで上手く打つための練習方法とは?

これを克服するには、第一にコースに数多くでること。コースではアプローチなども1ショットごとに状況が変わるので否応なく応用力、つまり「当て方」が身に付きます。

とはいっても、お金や時間の関係でなかなかコースに出られない人もいるでしょう。そういう場合は、練習場でナイスショットの練習はほどほどにして、できるだけミスショットの練習をしましょう。

わざとスライスを打ってみる。わざとチーピンを打ってみる。ティアップした球を、サンドウェッジを開いた状態でフルスイングしてみる。これらがミスショットの練習です。ミスショットは、まずボールの位置を変えることからお勧めします。

ドライバーでティアップした球を打つとき、一般には左足親指の延長線上に球を置きますね。これはナイスショットの練習をするときの球の位置です。

ミスショットの練習では、右足の前に球を置いてみてください。スイング軌道は否応なしにインーアウトになり、打球は右方向にプッシュアウトするはずです。誰が打ってもそうなります。そこでフェースを思い切り左に向け(かぶせ)て振ってみましょう。

あーら不思議、打球にはフック回転がかかり右に飛び出した球は途中から真ん中に戻ってきます。ミスショットの練習をして、フックやドローボールを手に入れることができるのです。これが「当て方」です。

スライスを打つには、ボールを左足の外にセットします。極端に外に出してみましょう。するとスイングプレーンはイヤでもアウトーインの軌道になります。そのまま打てば、打球は左方向に引っかけ球が飛んでいきます。そこでフェース面を右方向に向け(開い)て同じようにイン―アウトに振ってみましょう。

あーら不思議、左に飛び出した打球は典型的なスライスボールになって途中から真ん中に戻ってきます。誰が打ってもそうなります。もし、そうならないとしたら基本の「振り方」、スイングプレーンがよくないのです。自宅に戻って「往復素振り」からやり直しましょう。

80歳を過ぎていても80台前半のスコアで回ってくるエイジシューターの皆さんは「振り方」と「当て方」の両方がとても上手いです。

冒頭で「振り方」と「当て方」はゴルフスイングを考える際のクルマの両輪だと書きましたが、もしあなたが練習好きで、週に1回以上練習場に通って、練習場ではまずまずの球が打てるのに、コースに出ると思い通りの球が出ないとか、スコアが上手くまとまらないという悩みをかかえているようなら、ぜひ「当て方」にも目を向け、練習場でもミスショットの練習をしてみたらどうでしょうか。

スコアメイクを考えるなら、「振り方」だけでは不完全、ぜひ「当て方」も考えながらラウンドしましょう。

高橋健二

高橋健二

ノンフィクションライター。1948年生まれ。

企業ものノンフィクション「スーパーファミコン任天堂の陰謀」などを多数執筆。趣味はゴルフ。エイジシュート達成者(エージシューター)を100人以上取材し、自身も68歳のとき1度達成している。

なお、エージシューターとは1ラウンド(18ホール)のゴルフで自分の年齢以下のスコアを出したゴルファーのこと。生涯で達成できるゴルファーは非常に少なく、ゴルファーにとっての究極の目標でもある。


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