クラブの特性を理解して、「閉→開→閉」をマスターする|ゴルフ新理論「グラビティメソッド」
カラダが喜ぶ、グラビティメソッド Season2 第8回
スイング中の重心を整え、再現性を高める「グラビティメソッド」。
基礎編を終え、いよいよ今月から実践編がスタート!
大本研太郎
(おおもと・けんたろう)
レッシュプロジェクト・マスター級トレーナー資格を所持し、データと理論に基づくレッスンに定評がある。新理論「グラビティメソッド」で、2018年PGAティーチングアワード最優秀賞。「GPC恵比寿」主宰。1974年生まれ。
クラブの特性を理解して、「閉→開→閉」をマスターする
理想のフェース開閉順序は、「閉→開→閉」。しかし、多くのアマチュアは「開→閉→開」になっていることが多いという。詳しく解説しよう。
最初にフェースが閉じると正しい開閉が行いやすい
ゴルフクラブの特性上、フェースはスイング中、開閉を自然に行う。それを利用して、テークバックで閉じておけば、トップで「開」、ダウンスイングで「閉」となり、再現性が高く、ボールをつかまえられるスイングになる。
テークバック
テークバックでフェースを閉じておくと、トップでフェースは開こうとする。そうして、ダウンスイングにかけては自然と閉じてくれる。
切り返し後
切り返し以降、フェースは開いていく。フェースが上を向くこの状態は、一般的なゴルフ理論ではシャット(=閉じている)とされるが、グラビティメソッドでは、ボールに対して「開」の状態ととらえる。
インパクト
トップで開いたフェースは、ゴルフクラブの特性上、ダウンスイングで閉じながら下りてくる。
シャフトクロスは、テークバックでのフェースオープンが原因
アマチュアに多い、トップでのシャフトクロス(※クラブが飛球線の右を指す)。これはテークバックでフェースが開いたため、反動で閉じようとする動きが要因だ。シャフトクロスは、ダウンスイング以降でクラブ軌道の再現性が低くなりやすい。
多くのアマチュアは、フェース開閉の順序が逆になっている
①テークバックでフェースが開くと、その反動でトップではフェースは閉じやすくなる。
②トップでフェースが閉じると、ダウンスイングではフェースが開くように動く。アマチュアに多い、スライスの大きな原因になる。
③トップでフェースが閉じると、ダウンスイングではフェースが開くように動く。アマチュアに多い、スライスの大きな原因になる。
①開いたままではスクエアなインパクトに間に合わないので、手でフェースを積極的に返す動きが必要になる。再現性が低く、方向もばらつきやすい。
②フェースを戻すために、インパクトで手元が浮いてしまう。自然なフェースローテーションが行われないためにスライスしやすい上、トップなどのミスも出る。
GOLF TODAY本誌 No.572 78〜79ページより
【シリーズ一覧】カラダが喜ぶ、グラビティメソッド ―Season2―
●第1回 “杉原輝雄ドリル”で究極の安定を体感する!
●第2回 “かめはめ波ドリル”で飛距離アップ!
●第3回 “グーチョキパードリル”でクラブの使い方を習得する!
●第4回 上下、左右、前後を分離してバランスをキープする
●第5回 トッププロのスイングから上下、左右、前後の分離を学ぶ
●第6回 基本はパッティングにあり!ゴルフクラブの特性を理解する
●第7回 ゴルフは三次元振り子フェースは自然に開閉する
●第8回 クラブの特性を理解して、「閉→開→閉」をマスターする
●第9回 クラブの「テコ」が使えると、ゴルフは簡単になる
●第10回 ダウンスイングの「テコ」がヘッドを走らせる!
●第11回 ヘッドを加速させるには、右手の「引き」が必要!
●第12回 自然で再現性の高いスイング
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