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ライダーカップの基礎知識と今年の見どころ

レックス倉本のGOLFアメリカンな話”ちょっと聞いて〜や‼︎”/第10回

2021/09/24 ゴルフサプリ編集部

会場はウィスコンシン州のウィスリング・ストレイツ

会場はウィスコンシン州のウィスリング・ストレイツ

3年越しのライダーカップがいよいよ現地時間の金曜日に始まります!アメリカのゴルフメディアでは、連日キャプテンや選手たちの動向をたくさん報道してすでに賑わい始めているとのこと。米国在住のレックス倉本氏がライダーカップについて解説します。

かなり若返ったアメリカチームと経験豊富な40歳代の選手が4人もいる欧州連合チーム

アメリカvs欧州連合の戦い、毎回プレーしている選手が恐ろしいほどの気合いを入れて繰り出すスーパープレーの数々や熱狂的なゴルフファンの応援の様子は、もうゴルフイベントがゴルフイベントでなくなるようなイベントと言ってもいいでしょうね。私も今からワクワクしています。そこで今回はライダーカップの基礎知識、そして各チームのキャプテンがチームを勝利に導くためにしている涙ぐましい努力の一部もご紹介したいと思います。

今回はアメリカ開催で、会場はウィスコンシン州のウィスリング・ストレイツ。過去に全米プロを3回開催したことのあるゴルフ場で、五大湖の一つミシガン湖の辺りにあるアメリカのリンクスコースです。設計はピート・ダイ。大小様々なバンカーが無数に点在し、ティーイングエリアからの入り口は広くフェアウェイも広いんですが、視覚的にバンカーや五大湖が目に入ってきて、各ホールプレッシャーのかかる景色になっています。コース全体に高低差、アンジュレーションもかなりあります。

ライダーカップに出場する選手の選考方法は、各チームそれぞれ独自に基準を設定していています。今回のアメリカチームの構成はかなり若返っていて、初出場の選手が6名(モリカワ、キャントレー、シャウフェレ、イングリッシュ、バーガー、シャフラー)。誰がリーダーシップを取るのか興味のあるところです。トーマスとスピースがチームの中心的存在になっていくんじゃないかと私は見ていますが、ケプカとデシャンボーの関係も微妙だし、キャプテンがリードをピックせずにバーガーを選んだこともどう影響するのか、アメリカチームは実力的には高いのですがチーム戦として見た時にどうなるのか、その辺りがポイントになると思います。

対して、欧州連合チームは、ライダーカップ経験が豊富な40歳代の選手が4人(ウエストウッド、ケーシー、ガルシア、ボーター)います。彼らはライダーカップでは抜群の勝率のレコードを持っていています。ライダーカップの歴史を振り返ると、元々はアメリカ対イギリス&アイルランドだったのが、スペインのセベ・バレステロスが大活躍し始めたのをきっかけに、他のヨーロッパの素晴らしい選手も参加してもらおうという流れになり(ファルド、ウーズナム、ランガー、サンディーライルら)アメリカ対欧州連合という対戦へと変わっていきました。その歴史の流れを引き継いでいるこの4人のベテラン選手たちのバックアップを受けながら、セベと同じスペインの血を引いている若いラームがどうリーダーシップを発揮していくのかが、すごく楽しみなところです。

開催国チームのキャプテンは開催週の前まではコースのセッティングを好きにできる!

ここでキャプテンに注目して過去のライダーカップを少し振り返りたいと思います。2008年米国バルハラで開催した時にはアメリカのチームワークが悪いこともあって、欧州連合が勝つだろうと誰もが予想しました。その時のキャプテンはエージンガー。エージンガーはそのチームワークの悪さを克服しようと、12人を仲良し3人ずつの4つのグリープに分けました。初日、二日目はフォーサム、フォーボールというペアで戦う形式なのですが、そのペアを3人の中で組み替えてフォーメーションを組むという作戦を実行。それが功を奏して勝利をあげることになりました。

また面白いことに、開催国チームのキャプテンはライダーカップが始まる週の前までは開催コースのセッティングを好きにできるんです。今回だとアメリカチームのキャプテンのストリッカーは先週までの間に自分のチームに有利なようにバンカーの場所を変えたり、木を伐採したりして準備をすることができるんです。例えば300ヤード強を飛ばす選手が多い場合は300ヤードまでラフを深くして、300ヤードの先はラフを短くする、とか。もちろん、試合が始まる週に入ったら両チームのキャプテンと運営側がきちんと話し合った上でのコース整備しかできません。ですからストリッカーが、欧州チームに比べて圧倒的に飛ばし屋が多い今回のチームメンバーを見てどうコースセッティングを調整してきているのかを、試合で垣間見ることができたら面白いと思いますよ!

ここのところ欧州連合にやられっぱなしのアメリカチーム。ストリッカーはどんな知恵を絞ってチームの結束力をつけ、どんなコースセッティングにして勝利を掴むのか? 主役の選手たちを支えるキャプテンの働きにもぜひ注目して見てください。

かつてのキャプテンたちが知恵を絞り出して勝利を目指したエピソードはまだまだあります。続きは、下記「レックス倉本のBYTC GOLF」のYouTube音声動画で引き続きお楽しみ下さい。Podcast、Himalayaでも配信中。「レックス倉本」で検索してください。

レックス倉本

▼レックス倉本 プロフィール
本名は倉本泰信(くらもとやすのぶ)。1991年プロゴルファーに転向/コメンテーター歴14年広島出身。広島カープの大ファン。毎朝、目覚めとともにカープの試合状況をチェックするのが日課。大学時代をアメリカで過ごしたとき、唯一日本のブリヂストンのボール”Rexter”を使っていたのでゴルフ部のチームメイトから”REX”(レックス)と呼ばれるようになる。アマチュアゴルファー時代は、広島県の瀬戸内高校ゴルフ部からアメリカのオクラホマ州立大学を経てイーストテネシー州立大学ゴルフ部で腕を磨く。在学中には2度オールアメリカンに選出され、1990年に日本アマチュア選手権優勝、全英オープン出場を果たす。大学卒業後、1991年に日本のプロテストを合格しプロデビュー。その後、ヨーロピアンツアー、カナダツアー、アジアツアー、日本国内ツアー(1995年2部ツアーの賞金王に輝く)に参戦。2007年より米国ゴルフチャンネルでUS PGA Tour 、European Tour、US LPGA Tourなどのコメンテーターとして活躍。現在はフリーランスとしてGOLF TVでの解説のほか、 NHK、WOWOWでUS PGA Tour、US LPGA TOURの現地レポーターとしても活躍中。


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