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“ホーガン流”強いアイアンスイングの作り方〜 “負ける左腕”が生む低いフォロー

アイアンが際立つ!強いスイングの作り方[第8回]

2021/01/03 ゴルフサプリ編集部

スナップ動作で叩きつつ、風に強い低弾道を安定させるには、低いフォローが不可欠。「それには左サイド、特に左腕が邪魔にならないように“負ける”感覚が有効」と森プロ。ホーガン流の“左腕の負け方”とは?

GOLF TODAY本誌 No.583 73〜77ページより

ホーガン流スイング作り【課題7】左腕の“負け方”を覚える

低い振り抜きはスナップを促す左腕がポイント

フォロースルーの動きはダウンスイングの結果、自然と出来上がるもの。ホーガンはそう考えていたようだが、森プロは弾道のイメージで変わるという。

「たとえばタイガー・ウッズは、スティンガー(低いライナー)を打つ場合は意識的に低く振り抜きます。実際には振り抜き方をイメージすることでダウンも変わっているのかもしれませんが、フォロースルーを意識することはスイング作りでは有効なんです」(森)

ホーガンの場合は、テキサスの風の中で低い強弾道を打つ感覚が身についていたはず。

「だからホーガンは、フォローが低く長かった。それにはインパクトでのスナップ動作を受けて、左腕が〝負ける〟動き方をする必要があったんです。これはホーガンには自然な動きだったのかもしれませんが、ホーガン流スイングをマスターするには欠かせないポイントだと思います」(森)

左腕を強く張りすぎるとヘッドを跳ね上げてしまう

左腕をフォローでも真っすぐ伸ばしたままだと、ヘッドは飛球線方向に高く跳ね上がりやすく、高い球やフックが出やすくなる。

弾道を安定させるのは低く長いフォローがカギ

左肩より低く振り抜ける

「ホーガンはダウンスイングのプレーンでインサイドアウトに乗り換えるイメージ。だが、実際はフォローでは左肩と左ヒジの間にクラブを振り抜いていた」(森)

<左腕を短く使うヒント>「皿回しドリル」で正しい〝負け方〟を知る(皿回しドリル)

STEP 1 腕だけで回す

皿など円盤状のものの両端より少し手前側を持ち、手首とヒジの動きだけでハンドルを回すように動かしてみる。慣れたら、スナップ動作を意識しつつ右回転では右、左回転では左に皿を動かしてみる。

STEP 2 ハーフスイング

ハーフスイングのイメージでヒンジング主体のトップ、ダウンでスナップ動作を意識してフォロー。皿の水平を保って回すと、左腕の“負け方”がわかる。
フォローで皿がめくれてはダメ。左手首がヒンジングせず、左腕が負けずに張っていると皿は水平を保てない。
早めに左腕が“負けた”体勢を取るほど、右サイドを送り込んだ低いフィニッシュを取る動きがやさしいことがわかる。

風に強い低弾道は“負ける左腕”が生む!

皿回しリストワークならフェースは下向きで収まる

「スナップ動作に対して左ヒジの引き付け、左手首のヒンジングを促してヘッドを低く振り抜いていくと、フェースの左右のターンは抑えやすい。結果、フィニッシュではトウではなく、フェースが下を向いて収まります」(森)

同じ“負ける”左腕でも、右腕の伸ばし方でフォローの手元の位置は変わる。高く出せば高い球が打ちやすくなる。

〝左腕を短く〟で右手を支点にヘッドは下がる

「ホーガンは初期のフックグリップのころから、低弾道を打つために低く振り抜いていたはず。スナップ動作との兼ね合いでそれができるのは〝負ける左腕〟だけなんです」(森)

具体的には、右手のスナップ動作に反応して、左手首がヒンジング、左ヒジが曲がって縮む動き。「能動的に左ヒジを引いたり、左手首を曲げたりすると引っかけなどのミスになります。あくまでもスナップ動作によるヘッドの走りを邪魔しない〝受け〟の動きとして縮むこと。だから〝負ける〟ということなんです」(森)

スナップ動作では右手が支点。左手でグリップエンドを引き上げるとヘッドは下がって低く動く。「この動きならインパクトゾーンが長くなり、フェースターンも抑えられる。フルショットでは遠心力で腕が伸びて見えますが、アプローチでは縮める動きが明確になっています」(森)

ベン・ホーガン(Ben Hogan、1912~1997)
アメリカ・テキサス州出身。身長173㎝、体重68㎏。ツアー通算64勝。
メジャー3勝後の1949年に自動車事故で瀕死の重傷を負うが、翌年に復帰。以後、メジャーでは1953年の3冠を含む6勝を加え、グランドスラマーに。1948年に『パワー・ゴルフ』、1957年にレッスンのバイブルと呼ばれる『モダン・ゴルフ』を著し、現代でもそのスイング理論は多くのゴルファーに影響を与え続けている。

ホーガンアナリスト
森 守洋
ベン・ホーガンを手本としたダウンブローの達人・陳清波に師事。現在もホーガンの技術研究に余念がない。

取材協力/東京ゴルフスタジオ


アイアンが際立つ!強いスイングの作り方

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●アイアンが際立つ!強いスイングの作り方 シリーズ一覧
第1回:スイングを育てる流れとは?
第2回:「フックで飛ばす」動きとは?
第3回:スナップ動作から作る「プレーン」
第4回:強い風に揺らがない「アドレス」
第5回:スタンスを“スクエアにしない”理由
第6回:スナップを磨くパッティング
第7回:アプローチを作る「ワッグル」
第8回:“負ける左腕”が生む低いフォロー
第9回:“トップで止まらない「切り返し」の理由
第10回:ホーガンの「フック病」が長引いた理由
第11回:常勝を呼び込んだグリップ改造の正体とは?

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