古閑美保が注目の若手女子プロゴルファーにエール|新垣比菜 編
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次々に実力派の若手プレーヤーが登場してくる国内女子ツアー。レポーターとしても活躍を見守る元賞金女王・古閑美保が、彼女たちにエール!! 技術や素顔、エピソードなどなどお届けします。
新垣比菜(ダイキン工業)
1998年12月20日生まれ。165㎝。沖縄県出身。B型。17年プロテスト合格。19年賞金ランク27位。
ツアー本格参戦1年目の18年に早くも初優勝をゲット! 19年は優勝こそないものの、出場33試合中7試合でトップ10フィニッシュ。なかでもヤマハレディースからパナソニックオープンまで4試合連続でトップ10入りを果たすなど存在感を示した。
ますます注目度アップの「黄金世代」初優勝は勝、畑岡に続いて3番目の早さ!
新垣さんといえば、渋野日向子らに代表される98~99年生まれのいわゆる「黄金世代」の一人で、実は初優勝したのは、勝みなみ、畑岡奈紗に続いて3番目! アマチュア時代から活躍してきて、本格参戦1年目の4月(2018年)にいきなり初優勝、トントン拍子でプロの世界でも結果を残してきましたよね。ただ、賞金ランクは18年23位、19年27位と、とてもそのポテンシャルからすれば満足とはいえない順位。身長も高くて(165センチ)、経験も豊富で、ドライバーも飛ぶし曲がらないのに「なんで1勝でとどまってるの?」という感じ。正直、私は「ちょっと残念」な印象を持っています。賞金シードはかたいけれど……、そんなにチビチビやっていないで、もっとツアーを代表するプレーヤーになって欲しい! という激励の意味もこめて、ちょっと厳しい言葉を贈らせていただきます!!
いわゆるオールラウンドプレーヤー! 上を目指すならすべての「底上げ」が不可欠!!
彼女のゴルフスタイルをひと言で表すなら「オールラウンドプレーヤー」でしょうか。すべてが上手いけれども、逆にいえば、すべてがそのレベルに収まっているというか……。主な部門別ランクをみても、最高位で平均パット数の17位。20位以内はリカバリー率19位と平均パット数20位で、それ以外は30位台、40位台以下に低迷。「去年は調子が悪かった」と取れるかもしれないけれど、調子というのは上下があって、左右されるのは長くても2カ月。1年通してダメなら、それは実力です!! つまり、さらに上を目指すならすべての「底上げ」が不可欠だということ。ティショットがちょいラフからフェアウェイにくるだけでスピン量が変わったり、セカンドショットで8メートルが7メートルに乗るようになるだけでバーディの確率は上がる。こういうちょっとしたことが、年間通すとすごく大きい! 期待してますよ!
こがみほ/1982年7月30日生まれ。167㎝。01年プロ入りし、03年にツアー初優勝。08年には年間4勝を挙げて賞金女王に。11年、左手首の故障もあり29歳の若さで現役を引退。通算勝利数は12勝。『FOXスポーツ&エンターテインメント』で『古閑美保のスマートゴルフレッスン』を放送中。
GOLF TODAY本誌 No.574 112ページより
【シリーズ一覧】
●File 1:畑岡奈紗
●File 2:比嘉真美子
●File 3:アン ソンジュ
●File 4:鈴木 愛
●File 5:松田鈴英
●File 6:成田美寿々
●File 7:勝みなみ
●File 8:渋野日向子
●File 9:上田桃子
●File 10:原 英莉花
●File 11:河本 結
●File 12:小祝さくら
●File 13:高橋彩華
●File 14:柏原明日架
●File 15:新垣比菜
●File 16:岡山絵里
●File 17:脇元 華