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地面反力でヘッドを加速! 河本結のドライバースイングを写真で解説

ヘッドスピードを最大限に引き出す力強いスイング

2020/07/08 ゴルフサプリ編集部

アマチュアゴルファーにとってツアープロのスイングは、見ているだけでも勉強になること間違いなし。

そこで、日本女子ツアーの実力者たちのドライバースイング写真を長岡良実プロによる細かな解説とともに、じっくりと堪能していただきたい。

すべてを真似ることはできないとは思うが、参考にすべきポイントは多々ある。継続的に見返すことで、良いスイングイメージが頭に刷り込まれていくことは間違いない。

今回は、2019年のアクサレディスでプロ初優勝を挙げ、2019年の賞金ランキングでは6位とした『河本結』のドライバースイングを解説しよう。

黄金世代に共通した体のローテーションと地面反力が使われたスイング

河本選手は、まずヘッドスピードを最大限に引き出すスイングであるということが言えます。そして、そのスイングの特徴は、体のローテーションと地面半力を使っているという部分。この特徴は、日本女子プロゴルフ界の黄金世代と呼ばれる選手たちに共通している部分でもあります。

ただし、河本選手は2019シーズン終了後にスイング改造を行っています。そのため、フックグリップで体のローテーションでボールをつかまえていたスイングから、スクエアグリップにして回転力をアップさせてつかまえるスイングに変わっています。

それでは、ヘッドスピードを最大限まで引き出し、飛距離が出るスイングの参考ポイントの多い河本結選手のスイングを見ていきましょう。

河本結のドライバースイング|アドレス

アマチュアゴルファーにとって、とても参考になるアドレスです。グリップはフックグリップです。スタンス幅は、肩幅よりも少し広く、ややワイドです。現在では、少しスタンス幅が狭くなっています。

河本結のドライバースイング|バックスイング

アドレスからテークバックの始動で体をスエーさせず、両腕の三角形をキープしながら、その場でターンしていきます。河本選手はP2ポジションあたりで手首のコックを早めに入れながら上げていくのが特徴的です。アマチュアの方が参考にして欲しいところは、河本選手のように両肩がリラックスしてきれいにターンしていくところです。

河本結のドライバースイング|トップ(切り返し)

河本選手のトップポジションでの回転は腰が45度、肩は110度近く回ってます。アドレスの始動から右足の内側でバックスイングの勢いをしっかり受け止めつつ、両肩をしっかり回して深い捻転を作り、ヘッドを振り抜くために体全体を使ったきれいなトップができています。

河本結のドライバースイング|ダウンスイング

切り返しの瞬間、下半身を真下に沈み込ませ、一気に両足を蹴り上げ左腰を切っていきます。 P6ポジションで注目してほしいところは体の捻転差です。シャフトが地面と水平になったあたりで腰が40度近く開き、胸は15度くらい開いています。頭の位置は左へ流れずに、トップでできた体の捻転差を解かずに下半身リードしているのが分かります。

河本結のドライバースイング|フォロー①

切り返しで踏み込んだ後、ジャンプするように地面を蹴り上げてインパクトからフォローに向かうので、写真からも分かるように、左足が地面から離れているように見えます。これも黄金世代に共通した足の使い方で、地面反力を使い回転力を上げて有効に体を使っている動きです。

河本結のドライバースイング|フォロー②

両ヒザがピーンと伸びて、腰を素早く回転しフィニッシュに向けて一気に振り抜いていきます。河本選手の素晴らしいところは、右ヒザが前に出て潰れず、ハムストリングの力で右足を目標方向に蹴り上げ、腰がレベルに回っているところです。その結果、右肩が起き上がらず、前傾角度をキープして振り抜いて行くことが可能になります。

河本結のドライバースイング|フィニッシュ

地面反力を有効に使い、しっかり体が回りきったバランスのいいフィニッシュをとっています。アマチュアの方でドライバーショットの方向性が悪い人は、フィニッシュで右肩が起き上がってしまいます。河本選手のように、両肩が水平に見えるようなフィニッシュを心がけると、重心が浮かず方向性が安定するようになります。

河本 結(リコー)
かわもと・ゆい 
1998年8月29日生まれ。愛媛県出身。2019年のアクサレディスでプロ初優勝。2019シーズンは、この優勝などを含め上位に食い込む試合を重ねて賞金ランキング6位と健闘。LPGAツアーのQTを9位通過し、2020年からはLPGAツアーでの活躍を目標としている。

解説:長岡良実。ながおか・よしみ。
1972年生まれ。茨城県出身。習志野CCの研修生となり林由郎に師事し1999年にプロテスト合格。動画で受講できる「長岡プロのゴルフの知識」では高い技術と理論をもとにわかりやすいレッスンを展開中。また、Youtubeチャンネル「長岡プロのゴルフレッスン」も好評。

撮影/相田克己(2019年 資生堂 アネッサ レディスオープン)

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