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重心高さが安定している! 今平周吾のドライバースイングを写真で解説

重心の上下動が少ないからインパクトは常に安定!!

2020/06/14 ゴルフサプリ編集部

アマチュアゴルファーにとってツアープロのスイングは、見ているだけでも勉強になること間違いなし。

そこで、日本男子ツアーの実力者たちのドライバースイング写真を長岡良実プロによる細かな解説とともに、じっくりと堪能していただきたい。

すべてを真似ることはできないとは思うが、参考にすべきポイントは多々ある。継続的に見返すことで、良いスイングイメージが頭に刷り込まれていくことは間違いない。

今回は、2018、2019年の日本男子ゴルフツアーで2年連続賞金王に輝いた今平周吾のスイング解説だ。爆発的に勝利数を重ねるわけではないが、常に上位に食い込む安定感は驚異的。スイングも同様に「安定感」が魅力の選手だ。

体幹の強さを感じる歯切れのいいスイング

今平選手は、上腕から肩にかけてよけいな力が抜けたアドレスから、腕の力に頼らず体幹を使った回転でバックスイングしています。右サイドでパワーを溜め、左サイドへあまり大きくシフトせず、体幹を使った回転で歯切れよく振り抜いていくスイングです。

では、去年のスタッツでパーキープ率が9割近くに達していて、安定感は抜群。そんな2年連続賞金王の今平選手のスイングを詳しく見ていきましょう。

今平周吾のドライバースイング|アドレス

今平選手のアドレスは、ヒジから上の上腕から肩にかけてとてもリラックスした構えで、ボール位置は左カカト線上よりもボール1つぶん内側にセットしています。アッパーブローではなく、レベルブローのハンドファーストでインパクトしたいイメージなのでしょう。上半身はあまりチルトしていません。

今平周吾のドライバースイング|バックスイング①

右腰の回転でスタートし、クラブヘッドの位置を見ていただくと分かるように低く長くテークバックしています。これは手先や腕に頼らず腹筋や体幹部分を使ってバックスイングしている証拠です。アマチュアの方も今平選手のようなテークバックを参考にすると良いと思います。

今平周吾のドライバースイング|バックスイング②

P2ポジションでしっかりと右足に体重が乗り、両腕の三角形をキープしています 。そして、前傾角度とクラブフェースの傾きが揃っています。テークバックで腕をローリングせずに上げていきます。アマチュアの多くの方は、この段階でクラブヘッドをインサイドに引きフェースを開いて上げてしまうので気をつけましょう。

今平周吾のドライバースイング|バックスイング③

P3ポジションで右腰が深く回転し、肩のラインも90度近く回転しています。軸は流れていませんが、両腕の三角形をキープされ手元は遠いまま上げていきます。右ヒジがあまり折れてないところに注目しましょう。この段階で右ヒジが折れ、手元を体の近くに引いてしまわないように注意しましょう。

今平周吾のドライバースイング|トップ(切り返し)

P4ポジションでは下半身がすでにリードし、手元は高く遠いところに残り、捻転差がMAXになっています。今平選手の場合は、左腰よりも右腰を回転させることで切り返しているのがポイントです。

今平周吾のドライバースイング|ダウンスイング①

右腰の高さを変えず、右足の伸び上がりを抑えて両足でしっかりと踏み込み、 左サイドへ流れず右サイドを粘らせパワーを溜め込んでいます。アマチュアは左サイドへの体重移動を意識して体が流れてしまう傾向があるので、今平選手のようなダウンスイングを参考にされると良いです。

今平周吾のドライバースイング|ダウンスイング②

インパクト直前の写真ですが、両足の伸び上がりと蹴りが抑えられ、低い重心でインパクトを迎えにいきます。またインパクト直前からインパクトにかけて左ヒジが折れているように見えますが、左利きの今平選手ならではの動きです。左腕でリードしながら体の近くを通し、フェースターンを抑えてハンドファーストで強くヒットしています。これにより、飛んで曲がらないスイングを可能にしていると思います。

今平周吾のドライバースイング|フォロー①

バックスイングで深く回した右腰を顔の下まで押し込み、右サイドで粘ったパワーを一気に解放していきます。ターゲットに振り出されたクラブヘッドには相当な遠心力がかかっていますが、頭など体が残っていることで右腕が伸び バランスが拮抗します。アマチュアの多くは、クラブにかかる遠心力に対して体を起こし、腕を縮めてバランスを取ろうとするので気をつけましょう。

今平周吾のドライバースイング|フォロー②

打った打球を追うように、左足上に回転しながら大きなフォロースルーをとっています。ここでも右腕がまだ伸びており、体の柔軟性が感じられます。

今平周吾のドライバースイング|フォロー③

体はほぼフィニッシュの形まで振り抜いていますが、腕やクラブはまだ大きなスイングアークを描き続けています。 この大きなフォロースルーが飛距離を生みます。そして注目すべき点は右肩の位置が左肩に対して低いということです。 通常ドライバーですとアッパーブローに振るため右肩が高くなりやすいのですが、今平選手はアイアンのように振り抜いています。

今平周吾のドライバースイング|フィニッシュ

右サイドで貯めたパワーを右腰の押しと左腕リードでフェースコントロールしながら、左足上に腰・上半身・頭が乗った、いわゆる「Iの字フィニッシュ」の形まで振り切ります。バランスが取れ、安定したフィニッシュからは今平選手の体幹の強さが伺えます。


今平周吾(フリー)。いまひら・しゅうご。2019年は2勝するとともに 一度の予選落ちもなく、 抜群の安定感で2年連 続の賞金王に輝いた。 1992年10月2日生まれ。 埼玉県出身。
解説:長岡良実。ながおか・よしみ。1972年生まれ。茨城県出身。習志野CCの研修生となり林由郎に師事し1999年にプロテスト合格。動画で受講できる「長岡プロのゴルフの知識」では高い技術と理論をもとにわかりやすいレッスンを展開中。また、Youtubeチャンネル「長岡プロのゴルフレッスン」も好評。

撮影/高木昭彦(2019ダンロップフェニックストーナメント)

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