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スイング中の軸ブレ一切なし!小祝さくらのドライバースイングを写真で解説

でんでん太鼓のように安定感のある“回転力”に注目

2020/07/19 ゴルフサプリ編集部

アマチュアゴルファーにとってツアープロのスイングは、見ているだけでも勉強になること間違いなし。

そこで、日本女子ツアーの実力者たちのドライバースイング写真を長岡良実プロによる細かな解説とともに、じっくりと堪能していただきたい。

すべてを真似ることはできないとは思うが、参考にすべきポイントは多々ある。継続的に見返すことで、良いスイングイメージが頭に刷り込まれていくことは間違いない。

さて、今回は2019年の「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント」で念願の初優勝を遂げた黄金世代の一人『小祝さくら』の、安定感抜群のスイングを見てみよう!

体の中心線を軸にでんでん太鼓のように回転

黄金世代のひとり、小祝選手のスイングの特徴は、スイング中の“軸ブレ”がまったくないことです。バックスイングでは右、インパクトからフィニッシュにかけては左へ、体の中心線を軸にでんでん太鼓のようにきれいにローテーションしています。

そして黄金世代の選手に共通した地面反力を駆使し、大きな飛距離も実現しています。では、さっそくスイングを見ていきましょう。

小祝さくらのドライバースイング|アドレス

中心軸に対して右から左へと体がローテーションするタイプなので、ドライバーのアドレスとしては背骨をあまり右にチルトしていません。それでも下半身に対して上半身がきれいに乗って、両肩がリラックスし、大きく構えながらも重心が低く、ポールポジション、グリップ位置なども、とてもバランスの良いアドレスです。

小祝さくらのドライバースイング|バックスイング

右股関節上に上半身が乗るようにスイング軸が右に移動しながらターンが始まりますが、右足内側でエッジを利かし、右足に壁を作っているのでスエーをせずに、ワイドで大きなバックスイングをしています。そして、両肩とグリップを結んだ三角形をキープし、手首を使わずに体のターンでP2(ハーフウェイバックポジション)を通過していきます。

小祝さくらのドライバースイング|トップ(切り返し)

右肩が頭の後ろに回り込み深く肩が入って、手元が高いトップが作られています。そしてアドレスからトップまで、写真の中の右足のズボンにできた影を見ていただくとわかるように、右足付け根から下はまったく動いていません。腰がAPT(骨盤の前傾)をキープした状態でターンし、右股関節に乗っているのが分かります。

小祝さくらのドライバースイング|ダウンスイング

トップで貯めたパワーを切り返しで一瞬踏み込み、インパクトに向けて両ヒザを一気に伸ばしていきます。小祝選手はトップからインパクト直後ぐらいまで左腰が左へスライドせず、ほぼその場で腰をシャープにターンすることでヘッドスピードの加速に繋げています。

アマチュアの方がぜひ参考にしてほしいポイントは、切り返しからダウンスイングにかけて、体重移動を意識しすぎないこと。そして、踏み込む際に腰が左へ大きく流れてしまわないようにすることです。

小祝さくらのドライバースイング|フォロー①

インパクト後、頭のポジションは残りつつもクラブヘッドを放り投げるようにフォローが取られています。他の選手に比べると小祝選手は腰の回転が少なく見えますが、切り返しは左腰のリードで回転し、インパクト付近で足を蹴り、腰の回転を抑えることでクラブヘッドを走らせています。

小祝さくらのドライバースイング|フォロー②

フォロー②の写真では、アドレス時の体の中心線より右ヒザ下以外の体は、すべて左側に移動しています。右ヒザが前に折れ、カカトが上がり、右腰が下がるなどの軸ブレやスエーもせず、きれいにターンしフィニッシュに向かっています。

小祝さくらのドライバースイング|フィニッシュ

左足上に腰、上半身、頭が揃ってIの字フィニッシュが取られています 。黄金世代の選手の多くが 、腰がレベルにターンし、上半身は起き上がらずにドライバーでも右肩が左肩と同じくらいの高さで重心が浮かず、バランスの良い美しいフィニッシュが取られています。

アマチュアの方がフィニッシュで参考にしていただきたいポイントはフェース向きです。フィニッシュでフェース向きが正面から見て左斜め下を向くのが通常ですが、手首をこねたり左ヒジが引けたりワキが開いたりすると、フェース向きが真後ろや左斜め上を向きます。ビデオなどを撮影して小祝選手のようにフェース面が左斜め下を向くように、チェックしましょう。

小祝さくら(ニトリ)
こいわい・さくら
8歳でゴルフを始め、アマチュア時代に出場した2016年「ニッポンハムレディスクラシック」では最終日を首位タイで迎えるなど、早くからその高い実力の片鱗を垣間見せていた。
プロテストには17年に合格し、翌年13試合でトップ10入りして初シードを獲得。19年「サマンサタバサレディース」で初優勝。18年(38試合)、19年(39試合)ともに2年連続で2年連続で全試合に出場し、賞金ランキングも2年続けて8位とした。

解説:長岡良実。ながおか・よしみ。
1972年生まれ。茨城県出身。習志野CCの研修生となり林由郎に師事し1999年にプロテスト合格。動画で受講できる「長岡プロのゴルフの知識」では高い技術と理論をもとにわかりやすいレッスンを展開中。また、Youtubeチャンネル「長岡プロのゴルフレッスン」も好評。

撮影トーナメント:ヤマハレディースオープン葛城(2019年)

撮影:相田克己

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