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バランスの良いアドレスと大きなスイングアークで飛距離と方向性を両立する柏原明日架のドライバースイングを写真で解説

2020/11/29 ゴルフサプリ編集部

アマチュアゴルファーにとってツアープロのスイングは、見ているだけでも勉強になること間違いなし。

そこで、日本女子ツアーの実力者たちのドライバースイング写真を長岡良実プロによる細かな解説とともに、じっくりと堪能していただきたい。

すべてを真似ることはできないとは思うが、参考にすべきポイントは多々ある。継続的に見返すことで、良いスイングイメージが頭に刷り込まれていくことは間違いない。

今回は2019年に待望のツアー初優勝だけでなく、続けざまに2勝目も挙げた柏原明日架のスイングを解説する。

“スイングの軸”が見えてくるような安定感抜群の回転

柏原明日架選手は、大きなスイングアークでダイナミックに振り抜いていくのが特徴です。以前よりも、セットアップ時にアライメントに気を配っているように見えます。そのため、バランスよく力を引き出せるアドレス。技術的にも地面反力、シャローイングなど取り入れ、さらにレベルアップしたスイングをさっそく見ていきましょう。

柏原明日架のドライバースイング|アドレス

以前に比べてアドレスがバランスよく構えているのが印象的です。両肩と手を結んだ三角形の面がターゲットに対しスクエアに、そして両ヒザの向きも正面を向いて地面に対し圧力をかけられるスタンスを取っています。最近はドライバーのボールポジションが左カカト線上よりも左ワキ下辺りの選手が多くなってきました。その理由はドライバーの進化に伴い、入射角、スピン量などが適切になり、強く打てるポジションが左ワキ下あたりだからです。

柏原明日架のドライバースイング|バックスイング

柏原選手のバックスイングは少し特徴的で、体の回転で両腕の三角形が崩れずにテークバックしていきますが、手は中、ヘッドは外の位置関係を意識してか、リストコックを早めに入れているようです。

柏原明日架のドライバースイング|トップ

体がスエーせず、その場でターンしています。背中を見てもらうとわかるように螺旋状にシワが入り、しっかり捻転されているのがわかります。リストコックを入れながらバックスイングするのでトップオブスイングでは、そのぶんオーバースイングに見えます。しかし、左腕の張りがキープされ、右腕も後ろに外れることなく手元が体の正面にキープされています。それによってスイングアークが大きくなるので、ダウンスイングのクラブヘッドの加速する距離も長くなります。

柏原明日架のドライバースイング|ダウンスイング

両足でしっかり地面に対して圧力をかけて下半身リードし、胸は右を向いたまま体の中で下半身とのタイムラグが作られ、クラブは下半身リードによって背中側へ倒れながらシャローアウトし、インサイドから強くボールを打っていける体勢になっています。

柏原明日架のドライバースイング|インパクト

切り返しで踏み込んだ足を一気に蹴り上げて体の回転スピードを上げていき、頭のポジションはアドレス時に比べて右斜め下に、ビハインドザボールでインパクトします。アッパーブローで打ちつつ、ロフトは立てて当てているので、理想的なスピン量で飛ばしていると思います。

柏原明日架のドライバースイング|フォロー①

インパクト時の頭の位置をキープしつつ、右腕とシャフトが一直線になるようにクラブを振り抜いていきます。ここでも以前に比べると腕の返り、フェースローテーションが少なくなったように見えます。方向性もかなり安定していると思います。

柏原明日架のドライバースイング|フォロー②

地面を蹴った後でも左足がめくれず、地面に対し直線に綺麗に伸びています。視線が徐々に打球を追いながらフィニッシュに向かいますが、前傾角度はまだキープされており、頭の位置も変わっていません。

柏原明日架のドライバースイング|フィニッシュ

左足がピンと伸び、右足もツマ先立ちでハムストリングに力が入り、バランスの良いフィニッシュの形です。クラブヘッドが目標方向に向くくらい体が回りきっていますが、アドレスからフィニッシュまでのクラブヘッドの軌跡を辿ると、ものすごく大きなスイングアークです。

柏原明日架(富士通)
かしわばら・あすか。1996年1月30日生まれ。宮崎県出身。父親の影響で7歳から競技を始めた。プロテスト合格は2014年、この年のレギュラーツアーの試合ではトップ10フィニッシュを果たすなどし、プロデビュー前から注目を集めた。待望のツアー初優勝は19年の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」。さらに、同年の「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」で2勝目を挙げた。

解説:長岡良実。ながおか・よしみ。
1972年生まれ。茨城県出身。習志野CCの研修生となり林由郎に師事し1999年にプロテスト合格。動画で受講できる「長岡プロのゴルフの知識」では高い技術と理論をもとにわかりやすいレッスンを展開中。また、Youtubeチャンネル「長岡プロのゴルフレッスン」も好評。

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