大きなスイングアークで飛ばす! 松田鈴英のドライバースイングを写真で解説
スムーズかつ力強い回転によって溜め込んだパワーをボールにぶつける!
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アマチュアゴルファーにとってツアープロのスイングは、見ているだけでも勉強になること間違いなし。
そこで、日本女子ツアーの実力者たちのドライバースイング写真を長岡良実プロによる細かな解説とともに、じっくりと堪能していただきたい。
すべてを真似ることはできないとは思うが、参考にすべきポイントは多々ある。継続的に見返すことで、良いスイングイメージが頭に刷り込まれていくことは間違いない。
今回は、2019年のJLPGAツアーでドライビングディスタンスが253.41ヤードで第3位、2020年もシードを獲得している飛ばし屋『松田鈴英』のドライバースイングを解説しよう。
大きなスイングアークで振りたいアマチュアのお手本
飛ばし屋として知られる、若手の注目選手・松田鈴英選手のスイングの特徴は大きなスイングアークです。そして、そのために手首や腕を使わず、体の柔軟性と体幹、強靭な足腰によるフットワークをうまく使っています。
飛ばし屋なのに力みがなく、お手本として最適なきれいなスイングなので、大きなスイングアークで飛ばしたいアマチュアゴルファーが参考にすべき部分がたくさんあります。
松田鈴英のドライバースイング|アドレス
![松田鈴英のドライバースイング|アドレス](/images/articles/10003629/big_2686937_202006281049015556291.jpg)
松田選手のアドレスは、肩幅より少し広めのスタンス幅に両肩と手を結んだ三角形がきれいに作られています。背骨の右へのチルト(傾き)度合いもほどよく、どこにも力みが見られず、スムーズにスイングがスタートできそうな自然体なアドレスです。アマチュアの方も松田選手のような力みのないアドレスを目指しましょう。
松田鈴英のドライバースイング|バックスイング
![松田鈴英のドライバースイング|バックスイング](/images/articles/10003629/big_2686940_202006281049466072221.jpg)
アドレスから右足を踏んで体重移動し、腰や胸のターンが始まり、P2(ハーフウェイバック)で右足にしっかりと体重が乗っているのがわかります。そして、両肩と手を結んだ三角形が崩れず、フェース面も前傾角度と平行に保たれています。
松田鈴英のドライバースイング|トップ(切り返し)
![松田鈴英のドライバースイング|トップ(切り返し)](/images/articles/10003629/big_2686943_202006281050182128431.jpg)
右足にしっかりと体重が乗り、腰が深く回転し、肩も深く入っています。そして、注目すべき点は頭よりもだいぶ高いところに振り上げられた手の高さです。松田選手の柔軟性がなしえるものですが、これによってスイングアークが大きくなり、大きな飛距離が生み出されます。
松田鈴英のドライバースイング|ダウンスイング
![松田鈴英のドライバースイング|ダウンスイング](/images/articles/10003629/big_2686946_202006281050461137761.jpg)
下半身のリードとともに、切り返しでシャローアウトしたクラブヘッドがスイングプレーンに乗り、理想的な軌道でインパクトに向かいます。この瞬間、腰と胸の捻転差はまだ解かれず、腰はリードしつつも胸は開かずに右側でしっかりパワーが溜め込まれています。アマチュアの方にぜひ真似してほしいポイントは、体は左へターンしつつも頭を残し、手元を体の右サイドにストーンと落として切り返し、パワーを逃さずにダウンスイングしている点です。
松田鈴英のドライバースイング|フォロー①
![松田鈴英のドライバースイング|フォロー](/images/articles/10003629/big_2686949_202006281051262338841.jpg)
地面反力を駆使し、クラブが振り出されています。左肩がしっかり頭後ろに回転することで、両肩と手を結んだ三角形がキープされ、大きなフォロースルーが取れています。アマチュアの方に多いのは、体の正面でインパクトしようとしすぎて体の回転が止まること。すると、左ヒジが抜けたり、引けたりして、大きなフォロースルーが取れなくなるので注意しましょう。
松田鈴英のドライバースイング|フォロー②
![松田鈴英のドライバースイング|フォロー](/images/articles/10003629/big_2686952_202006281052153225101.jpg)
P9(左腕が地面と平行)過ぎでも腰がレベルにターンし続け、左サイドが浮かないため力強くボールをヒットしていけています。地面反力を使い、足を蹴りつつも重心が浮かずに、クラブを高いところに振り抜けている松田選手の柔軟性と体幹の強さが感じられるポイントです。
松田鈴英のドライバースイング|フィニッシュ
![松田鈴英のドライバースイング|フィニッシュ](/images/articles/10003629/big_2686955_202006281053366624861.jpg)
フィニッシュでも骨盤の後傾が見られず、左股関節に体重が乗ったバランスの良い安定したフィニッシュがとれています。風に負けない重くて伸びのある球を打てそうなフィニッシュですね。
![松田鈴英](/images/articles/10003629/big_2686957_202006281053540740231.jpg)
松田鈴英(ニトリ)
まつだ・れい
2017年、2度目のプロテストでトップ合格。勝みなみ、新垣比菜らと同期の黄金世代。18年に10回のトップ10入りを果たし、賞金ランキング11位で初シードを獲得。19年のドライビングディスタンスでは3位、日本女子プロゴルフツアーでトップクラスの飛ばし屋。
![長岡良実](/images/articles/10003629/big_2686958_202006281101418039421.jpg)
解説:長岡良実。ながおか・よしみ。
1972年生まれ。茨城県出身。習志野CCの研修生となり林由郎に師事し1999年にプロテスト合格。動画で受講できる「長岡プロのゴルフの知識」では高い技術と理論をもとにわかりやすいレッスンを展開中。また、Youtubeチャンネル「長岡プロのゴルフレッスン」も好評。
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