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スライサーです!ティーイングエリアのどこで構えて、フェアウェイのどこを狙えばいいんスかね?
町島久晴がレクチャーする90を切るための賢いコースマネジメント・Vol.5 思考をちょっと変えればミスが減る!スコアもまとまる!
ティーショットの一番の目的はフェアウェイキープ。セカンドショットでグリーンの方向に打てるポジションに運べたら大成功といっていい。「そのためにはフェアウェイの幅を広く使うのがコツ」と町島久晴プロ。フェアウェイキープ率を高めるポイントを教えてもらおう。
町島久晴
まちじま・ひさはる/1968年生まれ、茨城県出身。地元の茨城県を拠点に多くのアマチュアゴルファーをレッスン。聴覚障害者のゴルファーにも手話でレッスンを行っていることで評判のティーチングプロ。
フェアウェイの幅を広く使えばティーショットの成功率がアップ
スライサーはティーイングエリアの右端寄りからフェアウェイ左サイドを狙う
ティーイングエリアの真ん中付近で構えて、フェアウェイの中央を狙ってフルショット。ほとんどのゴルファーはどのホールでも、そんなパターンでプレーしています。でも、ちょっと考えてみましょう。あなたはスライスがよく出て、いつも目標より右に15〜20ヤード飛んでしまうとしたら…。
ショットの方向が右にズレるとラフや傾斜地のほうまで行ってしまい、セカンドショットでグリーンが狙いにくくなるケースが増えることは誰でもすぐにわかるはずです。スライスがよく出る人はティーイングエリアの右端寄りで構え、フェアウェイの左サイドに目標を設定して打ちましょう。
計算どおりにスライスすればフェアウェイセンターの近くに運べますし、仮に真っすぐ飛んだとしてもフェアウェイの左サイドをキープできます。フェアウェイの対角線を利用することでフェアウェイの幅を広く使えるようになるのです。
フックがよく出る人はこの逆で、ティーイングエリアの左端よりで構え、フェアウェイの右サイドを狙って打てばフェアウェイの幅を最大限に使えます。
視覚的にティショットを安心して打てそうな場所を選ぶことも大事
いつも右に15〜20ヤードくらい曲がってしまう。これをネガティブにとらえてしまう人が多いのですが、安定してスライスが打てるのであれば大きな武器となります。真っすぐ打とうなんて考えずに、自分の球筋を生かす作戦を立てましょう。練習やラウンドの経験を積みながら、曲がり幅を少しずつ減らしていけばいいのです。
球筋をコントロールする技術が備わってくると、ホールのシチュエーションに合わせてスライスやフックを打ち分けられるようになります。今のドライバーは球を曲げにくくなったとはいえ、スライスとフック、あるいはフェードとドローのどっちを打つかをはっきり決めてスイングすれば逆球が出にくくなり、ティショットの成功率が向上します。
またティーイングエリアに立ってフェアウェイ方向を見たときに、何となく「右サイドに打ちにくそうだな」とか「左サイドはイヤな感じがするな」などと直感的に感じることがよくあるでしょう。ホールの状況にもよりますが、ティアップする場所を決める前にティーイングエリアの色々な場所からフェアウェイ方向を見渡して、視覚的や心理的に安心して打てそうな場所を選ぶことも大事なポイントです。
球がどこに飛ぶか不安ならクラブを短く持って小さめにスイングする
スライサーの人が自分の球筋を利用して打つことができるなら、上級レベルといえます。球筋をコントロールする能力のある人はシングルゴルファーの域です。でも90の壁が切れないでいる人の多くはティーイングエリアの右端寄りからフェアウェイの左サイドを向いて打つなんてしたことがないし、実際に打ってみないと球がどこに飛んでいくかわからないとよく口にします。
球が右にも左にも飛ぶという人は真っすぐ打つことしか考えないから。スイング軌道がどちらにもブレるから、ショットの方向も左右にブレるのです。方向が安定しない人は、とりあえずはいつものようにティーイングエリアの真ん中で構え、フェアウェイの真ん中を狙いましょう。
大事なのはクラブを振り回さないこと。フルスイングしようと思うと振りすぎてしまう人がとても多いので注意してください。スイングは小さくてもOK。クラブを短く持ち、トップとフィニッシュを低めに抑えたコンパクトなスイングを実行しましょう。ハーフスイングでも構いません。小さめに振れば、ちょうどいいフルスイングとなりやすいのです。
出球が低くなるぶん、フェアウェイに早く着弾しやすいので左右のブレを軽減できます。そして普段の練習ではスライスがよく出る人は練習場の右端よりの打席から左側のスペースに向かってスライスを安定して打つことを心掛けましょう。フックが出る人なら左端の打席を選んで、右側のスペースに向かって打つ練習をしてください。
コースを想定し、自分の球筋でターゲットに運ぶ練習を積んでおけばフェアウェイキープ率のアップに直結します。
〈POINT〉
・フェアウェイの対角線を利用して攻めることを考える
・視覚的に安心感が生じやすい場所を選ぶことも大切
・どこに飛ぶかわからなければクラブを短く持って打つ
・自分の持ち球を安定して打つ練習に取り組もう
取材・文・写真/三代 崇 協力/サザンヤードCC
【シリーズ一覧】
●Vol.1:コースマネジメントの肝は「いいショットを打とう」と思わないこと
●Vol.2:練習場のマットをイメージするだけで方向が安定しやすい
●Vol.3:ピンよりも手前のエッジまでの距離を確認しよう
●Vol.4:ボギーペースに徹すればパーセーブの回数も増える
●Vol.5:フェアウェイの幅を広く使えばティーショットの成功率がアップ
●Vol.6:パットを打つときはラインの奥側からも傾斜をチェックしよう
●Vol.7:パー5ホールは2打目と3打目のつなぎを考えよう
●Vol.8:ドッグレッグは自分の飛距離を計算に入れてターゲットを絞る
●Vol.9:バンカーショットは打つ前に近くの芝で素振りして感じをつかんでおこう
●Vol.10:フェアウェイが狭いホールはドライバーで打つリスクを考えよう
●Vol.11:アイアンショット、これだけのツボを抑えておけば5打縮まる
●Vol.12:打ち下ろし&打ち上げは景色に惑わされないで普段通りにスイングしよう
●Vol.13:ピンを狙っていいときと狙ってはいけない場面を見極めよう
●Vol.14:グリーン周りからは「3打」で上がればOKと考えよう
●Vol.15:3パットを減らすコツを知ればベストスコアを出せる
●Vol.16:風が強い日は風に逆らうだけ損。シンプルに考えてスイングしよう
●Vol.17:林からの脱出は、次のショットにしっかりつなげる意識を持とう
●Vol.18:パー3は60〜70点のティショットが打てれば、パーだって取れる